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5-2

 500メートル付近まで馬車で近づくと全員急いで下車し隊列を整える。すでに悪魔は裸眼でも判るほどの距離であり班員は先手を取らんと足早に悪魔の群れに突き進んでいく。

 距離が100メートル近くになると悪魔が反応し慌しくこちらを向く。醜い顔の女性の体に鳥の足と羽がついている悪魔、ハーピーが空へ飛び立たんと羽を広げるのが見える。そこへ

「『サンダーボウ』」「ふはははは「『ファイアストーム』!」「フン……『トルネード』」

 あらかじめ詠唱されていた魔法による先制攻撃が悪魔を襲った。グレイは何本もの雷の矢を正確に叩き込みサッカはコントロールが苦手なため範囲魔法を仕掛ける。リードも口先だけでは無かった様で高威力の竜巻をおこしぶつける。

 砂埃の中からハーピーが飛び出してきた、その数5匹。

「え、えいっ!」「いくわよ!」

アリエッタとサダリアが先頭のハーピーに矢を放つ。何本かの矢が刺さったハーピーは地面へと墜ちていった。

「『サンダーボウ』!」

再び同じ魔法を唱えハーピーに放つ。雷撃は2匹に命中し地面に叩き墜とした。しかし潜り抜けた赤と青の羽毛を持つ2匹のハーピーが接近し口を開く。

「「ギュイイイイイイ!」」

 耳障りな騒音と共に火球と氷柱が放たれる。ジャミルは盾を突き出すと気合と共に叫ぶ。

「破ッ!」

 騎士の盾ともいえる破魔によって火球はかき消され氷柱は推力を失い地面に落ち砕ける。その隙を逃さずリードが魔法を放つ。

「鋭き風の賜物、不可視の刃よ、疾き進みて切り刻め『ソニックブーム』!」

 さらにサダリアの矢が最後に残ったハーピーの脳天を貫きハーピー達を全滅させることに成功した。

「……油断するな!次が来るぞ!」

 砂埃も消え半分ほどに減ったゴブリンとブラックドッグが突っ込んでくる。

「うらああああああああ!」

 ラインは細身の槍で飛び出してきたブラックドッグを突き刺し槍を振るって後続のゴブリンにぶつけ、バランスが崩れたゴブリンの喉を刺す。

「訓練どおりにやればできる筈です!」

 自分にそう言い聞かせたトニーは三叉の刃のついたトライデントを迫り来るゴブリンをよく引き付けてから突き出す。正確に突かれた槍はゴブリンの胸を貫き絶命させる。

「だりゃあああああ!」

 ハシントは三角の刃が先端に付いているパルチザンを振り回しブラックドッグの足を切り裂きゴブリンの腕を切り落とす。倒れても尚喰らいつこうと足掻く悪魔に後方からアリエッタが矢を浴びせ止めを刺す。

 しかし自分たちに魔法を仕掛けた魔術師を倒さんと2匹のブラックドッグが前衛をすり抜けて全速力で迫る。

「えい!」「やー!」

 双子が同じタイミングで槍を突き出しブラックドッグ達を貫く。よろめいたブラックドッグは尚も進もうとするが矢に射抜かれて力尽きる。

 わずかに残ったブラックドッグとゴブリンは背中を向けて逃げていく。

「よっしゃあ!あいつらで終わりだ!」

「ケッ、逃げ切れると思うなよ!」

 班員も全速力で悪魔を追いかける。逃げる悪魔に矢が刺さり速度が落ちたところを槍で止めを刺す、武勲を立てようとリードが魔法を放ち一匹が消し炭となる。

「ケッ、逃げ切れると思うなよ!」


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