1/12
プロローグ
(何かおもしろいことでもねぇかなぁ~)
俺は窓から冬の空を見上げなから、そんなことを考えていた。
俺の名前は霧雨瑛斗普通の中学3年生だ。
趣味はバスケとゲーム、成績はそこそこだ。
受験が近づいており、現実から逃げたい。 そう思っていた。
俺が空を見ていると後ろから
「おい、何ボケ~っと空見てんだよ」
と声がかかった。
「何だ、悠人か」
こいつは水橋悠人、俺とともに、バスケ部をやっていた友達だ。
趣味は俺と同じで、成績も同じくらいだ。
「何の用だよ」
「最近ネットで話題の、例のゲームを知り合いにもらってさ、お前もやるかなぁと思ってな」
「ああ、あのホラーゲーじゃないのにプレイした人が行方不明になるってやつか」
「そう、それだよ、とはいってもしょせんネットでの情報だ、せっかくだしプレイしてみないか?」
俺は少し考え、少しは気がまぎれるだろうと思い
「おもしろそうだな、やってみるか」
そう言った。
それを聞いた悠人は、嬉しそうに、
「じゃあ今日の放課後、ウチでな~」
と言い、席に戻っていった。
そして始業のチャイムがなった。