お客様は神様じゃないので無茶な要求だめ絶対。
『お客様の声』ってどこからがモンスターなんだろうねとふと考えた。
ダブルワークしている先輩が、スーパーの製造部で働いている。人手が足りないときは他の部門も手伝うお方。
受けるお願いが無茶振りなことも多いそうだ。
あるとき「いつもの豆腐くれ」というおじいちゃんがあらわれる。
奥さんから頼まれて買い物に来たらしい。
初対面のおじいちゃんがいつも何を買っているかなんて知るはずもなく。
せめてヒントを得ようと「いつも召し上がっているのは絹ですか? もめんですか?」と聞くと「知らん。いつも女房が買ってくるから。とにかくいつもの豆腐どれだ!」と言う。
絹かもめんかもわからず、迷宮入りである。クレーム入れられても困るやつだ。
またあるときは「納豆巻きちょうだい」と言われたので作り終えたばかりのパックを差し出すと「この納豆ネギが入ってない!」と文句を言われる。
「当店の納豆巻きはこれなんです。すみません」と謝罪することになる。
他にも、好きなから揚げ粉がないことで怒られることもあるらしい。
「私は〇〇屋のから揚げ粉しか使わないの! 駅前店(同チェーンの別店舗)にはあるのになんでこの店舗にはないの!?」
「各店舗商品のラインナップは本部と店長が決めるので、お求めの場合そちらの店舗にてお買い求めください」と返す。
住宅街にあるか工場付近にあるか、学校のそばか、郊外か。立地によってかなり品揃えが違う。
ちなみに懇切丁寧に説明しても「いま! この店で、買いたいんだ! 持ってこい!」とキレられるらしいのでスーパーの店員の皆様本当におつかれ様です。
いつもおつかれモードで「叶えようがない注文が多すぎる」と嘆いている。
私は愚痴を聞くしかできない、スマヌ先輩。
マンガのネタかと思うような話が次々出てくる。これよりひどい無茶振りの話もたくさん聞いた。
先輩の話を聞く限り、たぶん皆様、無理難題を要求している自覚がない。
精神的に疲れて店を辞める人も多いと言う。
スーパーに限らず、お客様は神様じゃないし店員は召使いじゃないので、目当てのものがないときはおとなしく代替案考えましょう。
※高校生のときレジバイトしていて、おじいさんに小銭投げつけられたので、自分が偉い神様と思っている人っているかもしれないね。