5/11

ニスモ270Rの行方

　防犯カメラの映像を確認していたのは、病院の事務員である美和子でした。

「明子主任！何だか怪しい男が映っていますよ」

「誰だろう？ん？もしかして…」

映像を細かくチェックしていると、怪しい人物が車の周りをうろついているのを発見します。その人物は病院の清掃員で、最近雇われたばかりの男でした。美和子はすぐに彼の素性を調べることにしました。

「履歴書は、これだ！」

「関口太一（せきぐちたいち）。」

まずは清掃員の履歴書を取り出し、過去の勤務先や経歴を確認します。履歴書には、彼の名前は関口太一と書かれており、過去にはいくつかの清掃業者で働いていたことが記載されていました。しかし、特に怪しい点は見当たりませんでした。

　その時、美和子の心臓が一瞬止まるような思いがしました。防犯カメラの映像を再生し直していると、関口が何かをポケットに入れる瞬間が映っていたのです。美和子はその瞬間を見逃さず、さらに映像を巻き戻して細かく確認しました。

「これ、何かの鍵かしら…？」

美和子は直感的にその鍵が何か重要な手がかりであると感じました。彼女はすぐに警察に連絡し、関口太一の行動について通報しました。捜査が進むにつれて、関口の過去の行動が次第に明らかになり、彼がただの清掃員ではないことが浮き彫りになっていきました。

まるでタイトコーナーブレーキング現象のように、物語は急速に緊張感を増していき、関口太一の真実が徐々に明らかにされていくのでした。