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アンダーワールド  作者: 大好きたらこ
3/3

第3話 探索

開始の合図と共に参加者は一斉に階段を駆け降りて各々の場所に向かって走り出した。


「これからどうするか。とりあえず食料と拠点の確保だな。」


「拠点だったら人目が少ない場所が良いんじゃない?そっちの方が生きやすいと思う。」


瑠偉が提案すると徹が言った。


「それでもロボット兵にバレたら3人そのままお陀仏だぞ」


「なら倉庫ならトラップとか仕掛けやすいから倉庫はどう?」


「確かに良いかもな。たまには良いこと言うじゃん。」


「でしょ??」


瑠偉は少し照れたように言った。


「じゃあ、とりあえず倉庫を確保しよう。まずは3人で確保してから食料と武器を買いに行こう」


「そうだな。行くか。」


3人は倉庫に向けて歩き始めた。歩いているとさまざまなところで銃声や断末魔が聞こえている。どうやら殺し合いが始まったようだ。死体も何体か床に転がっていた。


「うわぁもう死んでる人いる・・・ほんとに始まったんだな。」


「大通りは危ない・・・裏道を使おう。着いてこい。」


徹が言うと足早に裏道に入った。裏道にも多くの死体が転がっているが、徹は気にせず足早に歩いていく。


「ちょっと待てよ瑠偉。歩くのがはえーよ。」


「そうだよー死体なんか蹴るんじゃねーよ。同じ参加者なんだから。」


春斗と瑠偉が呼び止めていたら徹が食い気味に怒鳴った。


「ここはもう戦場なんだぞ。同じ参加者とか関係ないんだよ。ここにいる奴らは社会の敗北者なんだよ。なんで俺たちが参加してるのもわからないんだからその真相も知りたいんだ・・・早く行くぞ。」


「おぉごめんな。瑠偉頑張って付いて行こう。」


「おっおう」


3人は足早に倉庫に向かった。


「ふぅやっと着いたな。3人でちょうど良い大きさだな。」


倉庫の中を隅々まで確認し、見たかぎり参加者はいないようだった。


「無事確保したな。でも、どっか行ってる時に取られると困るから何かトラップを仕掛けよう・・・けど俺不器用だから作れーな。」


「・・・俺もだな」


「俺に任せろ!これでも結構そーゆーの作れるんだぜ!倉庫をよく見ると結構作れそうな部品がいっぱいあるからちょっと待ってな!」


瑠偉はそう言うと作業を始めた。


「じゃあ俺は周りの様子見てくるわ。徹も何かないか倉庫の中見てきてくれないか?」


「わかった。」


2人は周りを観察し始めた。


徹は倉庫の奥を見ると本棚があったその本を見ると古ぼけた雑誌と分厚い本が並べられた。雑誌を見ると昔に活躍していた女優が多かった。どうやらこの倉庫は昔まで使われていたそうだった。


「本当に隅々まで作られているな・・・それにしても埃がすごいな・・・」


次の本を手にしようした時に春斗が帰ったきた。


「近くにコンビニがあったぜ。その先に武器屋っぽいところもあったけど結構人がいて買えそうになかったから武器は作れるんだったら作ろう。」


「そうだな。とりあえず食料を確保しよう。」


「出来たよー」


2人が話してる時に瑠偉が呼び始めた。


「これはねこの紐に足が当たると宙に浮いて動かなくなるやつなんだよね。これを4つ作ったから安心していいよ。」


「すげーな流石瑠偉!それ以外はダメだけどすげー頼りになるな!」


「まぁな!小さな頃からよく物作ってるからな!頼りにしてくれ!」


トラップを設置してコンビニに向かった。コンビニに入ると中はほぼ無くお菓子などの小さな食べ物しかなかった。


「まぁしょうがないよなー来るの遅かったから。」


「無いよりかはましだな。」


商品を手に取ろうとした時、春斗は絶句した。


「なんだよこれ・・・」


なんと小さな煎餅の袋が30000円だった。


「高すぎだろ!こんなの買えるわけないじゃん!」


「だからあんなに殺し合いが多発してたんだな。」


「こんなのありかよ・・・」


「でも食わないと生きていけないから買おう。」


3人は何個かのお菓子を購入しコンビニを後にしてそのまま倉庫に向かった。そして夜ご飯の途中でアナウンスが町中に響き渡った。


「うーんみんなー生きてるー??1日が経って慣れたと思うからそろそろロボット兵を4体出しちゃうよー。」


「本格的に始まったな。武器は倉庫内で作ったナイフと簡易的な銃を作れたからある程度生き延びられるな」


「そうだね。なんかあったら俺がまた作るから任せとけ。」


「でも金はどうする・・1ヶ月と考えると足りないぞ。」


「そうだな。お金くださいと言っても簡単にくれないからな・・・」


ドシン・・ドシン・・


地面を思い切り叩くような音が響き渡り、地面が軽く揺れ始めている。


「おい・・・まさか・・・」


「きちゃったみたいだな・・・やるしかない。」


3人に緊張が走る。


唾液を飲み込む音ですらよく聞こえる。


扉の方から赤いライトが見える・・・ロボット兵だ。


ロボット兵が倉庫内に入ってきた。入ってきた瞬間、瑠偉が作ったトラップに引っ掛かった。


「よし!今だ!」


春斗が合図をすると一斉に銃の弾を打ち込んだ。


しかし、瑠偉は腰を抜かしてしまい攻撃できていなかった。


「おい!瑠偉!早く打て!」


その時、足に引っ掛かっていた紐がとれロボット兵は瑠偉に向かって歩き始めた。


「マツカサルイ・・・マッサツメイレイ・・・ジュウヨウジンブツ・・・」


瑠偉は動けずにいると扉の先から知らない人物が入ってきた。


「おりゃー!」


その人物はロボット兵をでかい刀で一刀両断した。よく見てみると瑠偉がナンパした女だった。


「あっもしかして!俺のことを助けてくれたの?!」


瑠偉が嬉しそうに近づいたら女は瑠偉を思いっきりぶん殴った。


「そんなことないだろう。ただ金になるものを切っただけだ。お前本当にクズだな。何もできない死んだ方が良いんじゃない?二人が可哀想。」


「おい!そん・・・」


春斗が女に向かって何かを言おうとしたら徹が女をぶん殴った。


「そんなことねーよ。トラップや武器はあいつが作ってくれた・・・これがなかったら俺たちは死んでいた。」


「ふん。そうだったのか。次は油断しないことだ。」


女が倉庫を出ようとした瞬間


「君!名前は?!」


「前原みつき。」


「ありがとう!みつきちゃん!次会ったら俺たちが助けるよ!」


「おい!何言ってんだ!」


「良いじゃねーかよ!助けてもらったんだからお礼しないと。」


「ううん・・・」


「楽しみにしている。」


みつきは顔色1つ変えずに倉庫を後にした。


「可愛かったなーみつきちゃん。」


「次からしっかりしろよな。危うく死ぬところだたぞ。」


「それはそうだったね。特訓しないと。」


「・・・明日は金を稼ごう。」


「おい・・俺たちはロボット兵も人も殺せないんだぜ?」


そう春斗が言うと徹は笑って言った。


「あのジジィが言ってただろ?ギャンブルだよ。」



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