怨霊と半人半鬼の本部点検
一部グロ描写あり。
今回は、青年と少女が手紙を飛ばした後、の仕事、となってます!
名前、性格、ちょっとした過去等出てます!
「うっしゃ~、手紙終わった~」
「待て待て帰んなよ!?次もあんだって……」
少女_マキシ マイが手紙を地平線に放ち、数分後。
青年と少女は、先程まで屋上にいたマンション?の内部にいた。
次……手紙を出した後は本部点検、というもので、配信が正しく映るか、の検査を幾つか部屋ごとに設置されたモニターにする。
一つ目のモニターの検査を終え、疲れたのか、マイは壁にもたれながら怠そうに呟いた。
「ん~っ、これまだあんのかぁ~……、今日はもう学校休むかなぁ~……」
「……そうした方がいい」
「……レンゲ、そもそも君って何なの?」
「……何、とは?」
青年の名はレンゲ。
20歳前後に公見えるが高身長だったため、マイは顔をほぼ90度上に向けて話した。
だが、マイが今までレンゲの目を見て話したことはなかった。
「いや、何って……まんまだけど?」
マイは本来、人の目を見て話すのが苦手だ。
だからいつも、人に話しかけるときも、スマホを言い訳にしながら俯いて話すのに。
……レンゲはそう推測していた。
だが今回ばかりはマイはレンゲの目をばっちり捉えていた。
瞳孔が星で揺らぐ、アクアマリンのような瞳に、顔が赤くなりかけるも、はぁー、っと軽い溜め息をつきながら、レンゲはいつも通り続けた。
「……お前が半人半鬼、って感じのを聞いてんの?」
「そう」
実際、マイも普通ではない。
ストリートチルドレンになってしまったあと、裏社会に手を染め、殺し屋にもなった。
半人半鬼のため、鬼の性質も利用し、人を食べることができる。
そのせいか、今日の朝だって頬、腹部が血塗れた状態でやってきた為、寝起きだったレオンとレンゲはもうそれは驚いた。寝起きと言っても、起きたのが午前2時だったから。
いわゆる死体隠滅、である。レオンはそれを見込んでマイを誘ったんだ。
「……何回言えば分かるんだよ、俺は人d」
「違うでしょ」
……俺のことを微塵もしらないやつにあっさりと嘘がばれるとは。
きまりが悪くなって挙げ句に頭をわしわしと掻き乱して一言放った。
「……そうだよ、俺は人じゃねえよ!!だからなんだよ!?」
その数秒後。少し間を空けて、マイはくすりと笑った。
「……何がおかしいんだよ」
「やっぱり。ボクのセンサーが反応してたの」
「……は?」
思ったより馬鹿な返答が返ってきてふっと気が抜ける。
「ボクの磨き上げられた感覚が言ってんの~、君は人間じゃないよー、って」
「……じゃ、俺は何だと思う?」
「そおぅだなぁ……」
マイは立つのに疲れたか、今度はその場に座り込んで、スマホを見ながら言った。
「ボクとは違う異常さ、人間じゃない……って並べてくと、明らかにもう生きてないと思うんだよね。幽霊とかそういう系?」
「惜しい。俺は怨霊だな」
今度は先程と違うようにあっさり言った。ばっちり言い当てられなければ少し調子に乗る癖があるらしい。
マイはレンゲに負けない溜め息をつき、ニヤリと笑って言った。
「……だからかぁ。何に未練あんのさ?」
怨霊とは、自分が受けた仕打ちに恨みを持ち、たたりをしたりする、死霊または生霊のことである。
「俺ちょっと昔の……何時代だったかな~……?落ち武者狩りで死んだ武士だったんだよ。結構根が強い奴だったからヘイト増し増しで」
「なるへそ。江戸時代なら会ってたかもね」
「……というと?」
「ボク、江戸時代辺りからヴァンパイアの友達と生きてんだ。200歳は軽くこえてるもんよ」
「はぁ~……」
「おっと、ちょっと喋りすぎたんじゃね?早く次、次!」
「司会室完了、あとは風紀委員室、運営室……残り2つか。」
「うっしゃあ!早めに終わらせて司会らでご飯いこ!」
「身勝手な奴め……」
後々、この青年と少女らが本性の異様さを表すのは、またいつかのお話。
どうでしたでしょうか?
レンゲ、はまだ立ち絵など未公開なので特に言えることないんすけど、マイはデスゲーム常連者……とも言えるので、知ってる人多いんじゃないかと。そんな奴が今回、本家ではまさかのデスゲーム企画側にまわります!今後の展開、お楽しみに~!