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第六十六話 ハルーシア市に向けて

そこまでストックはありませんが、連続投稿です。

感想や評価はありがたいです……感想はまだゼロですけど……

ミスリルゴーレム馬を見せてから一週間が経ち、僕達は王都の外でプッチモ王子を待っている。



ちなみに思ったよりも準備期間がなく、アルスとデルタはまだ家にいる。

僕達が帰ってくるまでは勝手に出ていかないように伝えているし、家の防犯は内も外も万全だ。

アルス達にも、身の丈にあった依頼なら承けていても良いと伝えてある。クロウからの許可は出ているからね。



馬車については結局はムカデ型ゴーレムの上に箱部分を載せた。名称は一応馬車と呼ぶが、ミスリルゴーレム馬は飾りのようなもので紐で繋げたが、引くものは無い状態だ。


馬車はいくつもの足で自走し、揺れはほとんど無い高性能な馬車だ。

もちろん僕達の乗るスペースは拡張している。


結局プッチモ王子も道中で何度か乗せる事になっている。

だけどどうやって改造したかは秘密にするつもりだ。



……

……



僕達は馬車の周りで待機し、雑談をしながらプッチモ王子を待つ。


するとプッチモ王子達貴族と強そうな騎士が二十名。冒険者はサーマン達ともう一パーティーが同じくらいの時間に集まった。



……うん、僕達の馬車を見て驚いているな。言われていてもそんな反応だろう。


この騒ぎは割愛する……



僕達は自前の馬車に乗り、冒険者と騎士達もそれぞれの馬車に別れた。

プッチモ王子は僕達の馬車に乗りたそうにしていたが、王都から離れる時は王族の馬車に乗るように言われて諦めていた。


他の貴族もそれぞれの馬車に別れて、貴族は護衛と身の回りの世話をする人もいる。



結構な集団での移動が始まった。



……

……



途中にある町の情報は長期滞在をした場合に紹介しよう。

僕達は順調に一日目の旅を終え、町の高級宿に宿泊している。

もちろんプッチモ王子がお金を出す。


……

……


「サクラ? 君はラウールがこんな馬車を作っていたことを知っていたのか? 驚かなかったか?」とプッチモ王子が共に夕の食事をしている時にサクラに聞いていた。



「知っていてもーー急でも、ラウールがやることで私に対するサプライズな行動以外は驚かないわよ! ラウールは何でも出来る私の旦那様なんだから!」サクラは自分の発言でも顔を赤くしている。


うんまだまだ新婚さんだ!


「……話してはくれないんだろうが、やはり君達の事は気になるな……。何だかんだと君達並みの強さのクロウ……。召喚魔法では簡単に妖精を呼び出し……契約も出来ている。君達ならハルーシア侯爵程度なら、都市ごと壊滅できるんじゃないか?」


酒を飲んでいたプッチモ王子は酔いもあってかそんなことを聞いてきた。


「我達はそんなことをしいよ! たぶんね!」



「おいおい……言い切ってくれよ……」



「だって私達に絡んでくるでしょ! 私達も昔は自重をして目立たないように行動していたのよ! だけど見た目が良いからね! 今回は自重出来ないのよ……」



「今回は? ……この前に聞いたサプライズもだが、俺にはわからない時があるぞ。だが自重?」



「自重しないにも自重はどうするのか? 自重しないってどういう状態なのか? 私達もまだつかめないのよ! だってプッチモ王子が冗談で言ったんだろうけど、私達はたぶん……壊滅させることが出来るわよ」



「はっ?」



「まーーサクラ、言葉で言っても伝わらないよ。ただ嘘をついてると思われるよ。……だけどプッチモ王子、僕達は出来るだけ穏便に物事を進めたいんだよ。だけど何か次に僕達に降りかかったら……仏の顔も三度まで……だよ」



プッチモ王子は難しい顔をした。

僕達が会っていた時の中でも一番険しい顔になっているのではないだろうか。


……

……


「……仏の顔も三度までとは良くわからないが、心に刻んでおこう。ようは次に何かあったら暴れるんだろ? あのSランクの魔物を一撃で倒せる、魔物の群れも一瞬で壊滅させる君達全員で……」



「今はソフィアもいるから戦力は強化されたよ! 僕達の仲間……家族は強いよ! まーーまだ全員揃っていないけどね……」



「はーー。まあ良くわからん! だが俺の……王族の? いや王族の中の何人かは、相手の善悪が何となくわかるスキルがあるから……君達全員が善良だとは思うがな。一応スキルは内緒だぞ!」


内緒なら言わなければ良いのに……

あのユニークスキルだろうけどね。

まーーそれだと僕達も信用してもらえるし、プッチモ王子がハルーシア市に自ら出向くのもわかるけどね。


「わざわざ身を危険にさらすようなことはしないよ! ……だけど信用してくれてありがとう」僕がそう言うと、サクラもクロウも、ソフィアまで頭を下げた。王族でも僕達に良くしてくれるから、皆が嬉しいのだ。



プッチモ王子も笑顔になり「なに、俺は君達のような人は好きだぞ。初めはいつも俺の顔色を窺う奴らばかりだったからな!」


グイッとアルコールが入ったグラスを傾け、全てを飲み干したプッチモ王子。

その後はセバスチャンに導かれて、自室に戻っていった。



流石に王族が飲食する場所なだけあり、僕達とプッチモ王子、セバスチャンのみで話をしていた。


僕達は何となくプッチモ王子が憎めなかったが、今はある程度はプッチモ王子の手伝いをするのも良いなと思えていた。


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