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第六十五話 プッチモ王子と今後の予定

僕達は久しぶりにフルメンバーでプッチモ王子を訪ねた。プッチモ王子とは王宮ではなく、演習場で会うことにしている。


最近はソフィアをマイホームにおいて出掛けていたため、ソフィアは久しぶりの外出だ。


ここ最近のマイホームの様子だが、壁は越えないものの、何者かが窺っているようだった。壁を越えようとしたら罠があったのに残念だ。



今日はソフィアを連れているが、見てくる人は多いが声をかけてはこなかった。


……

……



ガイブンのような存在には会わず無事に演習場でプッチモ王子と合流した。


プッチモ王子には何故サクラにあんな情報を教えてくれたか確認したが「君達が探るならいずれ分かったろ? だったら先に正確な情報を伝えた方が良いだろ」と内緒にすべき情報だろうに、簡単に漏らしているな。



「僕達にとっては聞けて良かったけど、ハルーシア侯爵にばれないの?」



「……とっくにばれてると思うよ。だけどその方が良いんだ。今から証拠を隠すために色んな奴らが動き出すだろ? そいつらも含めて罰するからな! 証拠を隠すのはよっぽど上手くやらないと無理だしな。そこだけは秘密だ」



「へーー何も考えてないようにして、ちゃんと考えてたんだね! ……もしかしてガイブンにも何かがある?」



「……ああ。ラウール達とガイブンの諍いの事は聞いたぞ。俺と一緒に行動したら、自分達の手で罰する事も出来るぞ!」プッチモ王子はそう言ってニヤリとした。



「そうだねーー僕達に任せてくれるなら派手にやるけど! それともハルーシア侯爵を先に追い込むの?」



「んーーどっちが良いか……。小物からやってしまうか……」



「私達に何か権限をちょうだいよ! それかガイブンに何をしても私達が罰せられないようにするかしてよ!」

サクラはソフィアの事があってもの凄く怒っている。



「そうだなーーラウール達は妖精さんを奪おうとされたしな……。だが権限は無理だな。騎士爵ではちょっと位が低い。罰せられないようにするには……ハルーシアでは俺と一緒に行動するか? 他の貴族もいるがな。そうしたら君達にもなーー」


うーん、一緒に行動かーー

そうなるといくらか話をしておかなければいけないしな……



「ラウール! プッチモ王子の話に乗りましょうよ! ガイブンを殺さなければ良いんでしょ!」



「おいおいサクラ……俺の権限でも俺がやるわけでなければ、駄目な行動もあるからな! ……じゃあ一緒に行動することで良いか?」



「分かった。……だけど移動中も一緒なの?」



「んーー道中は護衛の騎士も馬車に乗り、移動速度も速いが……王都出発時から一緒が良いかな? だが俺の馬車にはラウール達を乗せることは出来ないし……ラウール達は馬車を用意したのか?」



おう、ここで目的が達せられる。

僕はミスリルゴーレム馬を取り出しプッチモ王子の目の前に置いた。



……

……

……


「……お……おう。一応聞くが……なんだこりゃ!」

プッチモ王子が演習場に響きわたるくらい大声を出した。その声に反応し、騎士もミスリルゴーレム馬を遠くから見ている。もちろんセバスチャンもだ。



「ミスリルでゴーレムの馬を作ったんだよ! 馬車は注文したけどね」



「……何か作るスキルがあるんだったな……。だが……それほどまでか。ゴーレムの作成など聞いたことがないぞ……」



そっか、ゴーレムは作ることが出来ない世界なんだな!



「じゃあこれは?」と調子にのった僕、ムカデ型ゴーレムも出してみた。



「……もう言うことはない…………と言えないぞラウール! 君は何体のゴーレムを持っているんだ! 羨ましい……」



うん良い反応だ!

これで少しくらいは常識はずれな行動をしても「何とかだから!」ですまされるだろう。



「……ラウール、どっちか売ってくれないか? これに乗って移動すると、色んな奴らが釣れそうなんだが……」



あーー珍しいし、高そうだし、意外にムカデ型も走らせても良いのか?



「プッチモ王子、売ることは出来ないけどムカデ型なら貸そうか?」



「そっちか! どうせなら馬型が良いが……だが自分で言ったことだが取り消そう。俺が得体の知れないものに乗ることは出来なかったな。一応王族だしな! だがラウール! 二つとも出して移動しないか? 大物まで釣れるかもしれないぞ!」



「ーー王子が許容してくれるのなら、ゴーレムで移動するよ! 気が向いたら増産するか改造しておくよ! 一緒に行く人にも教えておいてね。びっくりするだろうけど、旅の初めから動きが止まるのは嫌だからね!」



「わかったぜ! 話はしておく。……それでなラウール。話題は少し変わるが、一週間後に出発しても良いか? 一気にハルーシア市まで行くかと思ってるが……道中も一週間くらいだ。ハルーシア市でごみ掃除をしてから周囲の町などを回って歩きたい」



「わかったよ! じゃあ一週間後にどこに集合?」



「貴族通行門を出た所で待っていてくれ。昼頃で良いぞ。……あっ! ガイブンも今はおそらくハルーシア市にいるからな。だからそこの妖精さんも気をつけろよ!」



「ありがとうございます」とソフィアが答えると、…………今日一番の驚き具合だった。



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