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第五十七話 思い立ったら召喚

僕達は今本屋にいる、

古書店と言うべきなのだろうが、何度も読み返したか、転売が繰り返られていそうなほど古い本が並んでいる。


その中には一冊だけ【召喚魔法を使ってみないか】と題名が書かれた本が売られていて……買ってしまった……



僕はその本を読みながら今日の予定をサクラと相談した。

今日もプッチモ王子の依頼があり演習場にいかなければいけない。

どちらが行くか決めるときに「こういうときは私が演習場に行くね」とサクラが言った。

一緒に本を読み内容、内容通り実践できるか確認したかったが役割分担をした。



クロウはアルス達を早く独り立ちさせようと頑張っている。サクラは僕が召喚魔法を勉強する時間を作るために、演習場で依頼をこなしてくれる、



僕は一人になり王都の公園で召喚魔法の勉強をする。


【召喚魔法】

準備:専用の魔方陣を描きます。魔方陣を描くために、魔石を砕き魔力を注いだ水を準備します。魔方陣はこの本に書いてあるものを基に、あなたの感性で多少手を加えてください。

できる限りの大きな魔方陣を描くと、魔力を吸収する量も多く、強力な魔物が召喚されるでしょう。


実施:魔方陣を描きます。そこへ何人でも構わないので魔力を注ぎ、召喚したいものを想像します。この時は出来るだけ細かいところまで想像しましょう。

そして魔力を注ぎきったときに魔方陣が光輝き……何かが出現するでしょう。

その出現したものに承諾されると、契約が完成します。


最後に:召喚されるものは決まっていません。しかしあなたの信頼できる仲間として頑張ってくれるでしょう。

全てはあなたの魔力量と、想像力です。

さああなたもこれで召喚魔法を習得したはずです!



んーー簡単に略すとこんな感じか?

これなら僕は、出来るだけ魔力を魔方陣に込め、力強く馬車を牽く生き物を想像したら良いんだろうな。


馬車を牽く……

強い……

最強な生き物を想像……



これでプッチモ王子には聞かなくても召喚魔法は使えるかな?



……



僕が公園で本を読んでいたときに、サクラもプッチモ王子に召喚魔法について聞いていた。


しかしプッチモ王子は、召喚魔法は難易度が高いため、俺では教えることは出来ないと返事をした。


だが一つだけ教えてくれたことがあり、魔方陣を描くときには大きな魔石を砕いた方が良い。特に呼び出したい生物に近い姿の魔物の魔石を使うと良いみたいだぞと教えてくれた……



……



僕は夕方になりサクラとクロウと合流し、サクラからそんな話を聞かされた。



クロウからは、アルス達は流石に獣人のステータスで……体力が回復したならば独り立ち出来そうだと聞かされた。

もっと安全を考えるならパーティーメンバーを集めて、四人から五人くらいで活動するべきだとクロウが分析していた。



僕はクロウのその言葉を聞いて安心し、今後もアルス達を任せても良いと思った。




……



だから僕は次の日に召喚魔法をつかってみることにした。


サクラがプッチモ王子に上手く話してくれたおかげで、訓練は休みとなり今日は王都から離れて、開けた地形の広い平野にいる。



ここに魔方陣を描き、召喚魔法を使う準備をした。



これはサクラがプッチモ王子に話したからか、何故かプッチモ王子とセバスチャンもこの場にいた……


この二人を僕達が護衛して王都から離れたが、流石に平野の直前まで騎士もいたため、騎士には魔方陣を書いた所から大分離れてもらった。

そうしないとプッチモ王子にも帰ってもらうと半分脅して……



出来るなら僕のパーティーメンバー以外は見てほしくないが、まーーこの状況は仕方がないのだろう。

特にサクラが話してしまった結果だから……僕はどんな理不尽でも受け入れよう……





僕はクロウから受け取った竜の魔石を砕いていく。

魔力を注ぐ水も厳選し、僕達だけで魔力で生み出した水に、僕達の魔力を注いでいく……


はい、ここまでは昨日の夜のうちにでかしており、これが完成品です! と言うかのように……どこぞの料理番ぐ…………み、ゲフん……のように魔方陣を描くための材料が僕の手元にある。



その材料の価値は簡単に算出出来ないだろうが、価値が高いだろう材料で半径十メートルはある魔方陣を描いた。



「さあサクラ、クロウ、準備は整ったよ! 僕と一緒にありったけの魔力を魔方陣に注いでもらっても良い?」



「「もちろん!」」



「ラウール? 我は何を想像したら良い? 馬車を牽く魔物? 強い魔物?」



「んーーーー強い? 僕達が進む方向の敵は蹴散らして、次の目的地にも容易に移動できるようにしてくれる生き物?」



何かそんな話をしていると、荷物運び情報ギルドの依頼をこなしているヤマトが思い出される……


ヤマトは障害物……障害などないかのように先に進んだ……


黒い猫型の獣人……


早く次へ……自分の動きも最適化して速く動く……何事も無駄を省いた運びっぷりだった。



「わかった! 我ヤマトみたいな働きが出来る生き物を想像する! 運ぶ……人でも物でも運ぶならヤマトだよ!」



だよねーーーー

僕も移動や運ぶって考えると、ヤマトかデーブンが思い出されるよ。


二人を比べると、最後は荷物運び情報ギルドのギルドマスターだったデーブン。

流石にデーブンは運ぶでは想像できない。


ここはやはりヤマト……



「サクラにもお願いだけど、ヤマトみたいに運ぶのが上手い生き物を想像して! 昨日話していたソフィアは運ぶ行為は苦手だし……んーーーー何故かソフィアが妖精の姿になったと考えてしまったぞ……」



僕は何が言いたいのだろう……

僕の思い……

テンプレ……

フラグ……





話をしていて段々と思考が逸れていってしまったと思うラウールだった。




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