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第五十五話 プッチモ王子が見学に来た

日が一番高くなる時間の少し前……馬車の車輪が石畳の上を進む音と、馬の蹄の音が聞こえてきた。


普段聞く音と違い、重い馬車を牽いている音だ。うん、気配でも間違いない、プッチモ王子達だ。


僕達は出迎えるため門前で待っていると、目の前に立派な馬車が停車した。

そしてセバスチャンが先に、続いてプッチモ王子が降りてくる。護衛は馬車を取り囲むように立っている。



プッチモ王子はセバスチャン以外は外で待っているように伝えたが、流石に一度は騎士が拒否した。しかしプッチモ王子が粘り強く説得し、最終的にはプッチモ王子とセバスチャンが敷地内に入ることになった。



馬車が邪魔になるかもしれないが、出来るだけ中の様子は見られたくない。




僕達に続いて門をくぐったプッチモ王子は驚きで動きが止まったようだ。

セバスチャンも流石に同じようだ。


……

……


しばらくして復活したプッチモ王子が口を開いた。



「……流石に……。この前見た屋敷? 門をくぐる前までは同じだったよな……。ん? 改造と言っていなかったか? 建て替えた? この短時間で? ……説明を求める……」



んーー流石にやり過ぎたか!

外から見える部分は以前の屋敷だしね。

少しずつ写る建物を変化させて、いずれは今の屋敷が見えるようにしようと思ってるけど……


と考えがそれた。

んーーどう言おうかな?



「僕達は不思議やスキルがあるから……何かは教えられないけど、皆で力を合わせると、これくらいは出来るんだよ!」

で良いかな……



「……スキル……何かとは教えてくれないんだろ……。だったら聞くだけ無駄だな……」



おっオッケーか!



「じゃあ案内するね! セバスチャンさんも一緒に見るの?」



と僕が聞くとプッチモ王子とセバスチャンさんの二人を案内することになった。


先にお屋敷を案内して、その後はやはり家も見たいとの事だった……



お屋敷では魔道具は目立つ物でもなかったので、そこまでは道具で驚いてはいなかった。しかし間取りというか全て作り替えられていた事に驚いていた。


次に家だが、家は和風な所もあり、プッチモ王子が興味を示していたためお屋敷よりは説明することが多かった。


特にトイレとお風呂に興味を示した。もちろんこの世界にはないあの機能だ。



……



一通り案内して、何も準備はいらないと言われていたが、昼食は一緒に摂ることにした。アルスとデルタは流石に食事まで一緒に出来ないと言い、庭で軽く食べると話す。


仕方がないので簡単に食べられる物を提供した。


プッチモ王子とセバスチャンさんには、旨いと言われるあの魔物の肉を出すことにしている。


「プッチモ王子……冒険者ギルドから話がいっているかもしれないけど、あの獣人二人も訓練に連れて行っても良い? ちょっと訳があって体力を取り戻させて、ここから出られる程度の冒険者になってもらおうと思ってるんだ」


……

プッチモ王子とセバスチャンさんが考えている。


「……んーーあーー、ちょっと無理かな……。ラウールとサクラは全く問題ない。クロウはラウールが一緒であれば問題ない、サクラとでももちろん良いぞ! だが……君達と一緒とはいえただの低ランク冒険者は……許可はでない。あそこは王族がいる場所だからな……」



駄目か……流石に厳しいか。



「ごめんなさいプッチモ王子。答えに困ることを聞いてしまいました」



「いや、すまんなラウール。許可してやりたかったがな。獣人と戦ってもみたかったしな……。そのうちここでやろうか?」



「……ここでは遠慮します」



「我がアルスとデルタを鍛えようか? 我は依頼について行かなくても良いでしょ? 」



クロウ一人に任せるか……

だけどそれだったら僕達も依頼をこなせるし……



「俺はクロウがいなくても良いぞ! ラウールかサクラ一人だけでも王都では良いくらいだ。だが王都の外で護衛を受けてくれた時は、ラウールとサクラ、クロウの三人で頼むぞ! ……とその事でも今日は話があったんだ!」



そうか……アルスとデルタはそれなりに頑張ってもらわないといけないな。

それに話って何だろう?



「一ヶ月以内のどこかで護衛を依頼したかったんだ。出発日がまだ確実に決まっていないが、一ヶ月以上先にはならないと思う。それでラウール達にも護衛を頼もうと思っていたんだ」



「そこに獣人二人は入らないよね?」



「そうだ。ラウール達はファンフート王国に貢献して、ある程度は他の貴族からも信頼され始めている。しかし中にはそれが面白くないと言う奴らもいる。そこに今まで全く見たこともない人物は入れることは出来ないな……」



じゃあアルスとデルタは留守番か、それまでに独り立ちしてもらわないとな。



「護衛を受けたとして、どれくらいの期間王都から離れるの?」



「んーー順調に事が進んで……一ヶ月? いや念のため二ヶ月と考えておいてくれ。いくつかの町と必要であれば都市にも寄るな。」



二ヶ月か……

僕としては他の町に行来たいけど、アルスとデルタをそこまでに独り立ちさせることが出来るか?

もっと短かいなら留守番でも良かったんだけど……



少し考えよう。



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