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第百三十四話 ジルアキラン教会に行ってみる

結局は悩み、話し合い、僕たちはジルアキラン教会に行くことにした。


今日はまだ時間があるから、思い立ったら吉日ではないが行動を開始した。



……



それで教えてもらった方向に歩くとジルアキラン教会が見えた。



――もうそれは立派な建物だった。

「どこの神殿だ!」と声に出そうだったがこらえた。



……



僕たちはそんな立派な建物の前に立っている。何故ここに来たときに気がつかなかったのか…………うん、興味がなかったから見えてたとしても気にしてなかったんだろう。


古くからありそうな建物だが手入れは行き届いている。信者か誰かが掃除も頑張っているのだろう。



……



礼拝に来ている人も多くいるが、僕たちと同じで初めて来た人もいるようだ。


『見学者はこちらへ』とかかれ、案内すると思われる人が時々声を出しアナウンスしている。


僕たちは見学者受付に見学を申し込んだ。


……



少しだけ待つと規定の人数に達したのか、僕たちを含めて十五人ほどの人が一室に案内された。



普段から一般人が入るようになっているのか、ここも綺麗に掃除がされて居心地も悪くない。


キョロキョロと皆が部屋の中を見ていると、立派な修道服を来た中肉中背の男が話を始めた。



「ジルアキラン教はこの世界を作った創成神を崇めるための教団です。創成神に名を付けるなどおこがましいと考えたジルアキラン教の創始者の名をとり、ジルアキラン教と名乗っています」



……神の名じゃないのか。



「創始者ジルアキランが神の声を聞き、その神のお言葉通りの活動をしています。――これは創始者が逝去された後には一番徳が高い者が意思を引き継いでおります。残された書物、口伝では二千年ほど神のお言葉通りの活動をしています」



……二千年って、本当なら今の神は交代しているから、初めはわからないけど、今はお告げなんてないのでは?


しばらく徳などの話が続いている……


……

……


「――であるからして、今のジルアキラン教国の教皇様が今代の国王、教団の頂点に立っておられるのです!」



……終わりそうかな? ん~、教団の事よりも他の話題が多かった気がする……

だけど、教皇が国王で教団のトップでって……



……



お偉いさんの話が終わると次は礼拝堂に案内された。


ここは教会に入ってすぐにあった所だから、一般人も多くいる。だが見学者は中心から外れた所にある神像に祈るらしい。


僕たちも案内人の説明通りの手順で祈りを捧げた。


……

……


小声でクロウにも祈ってみて……と言ったら、クロウもきちんと祈りを捧げたようだ。


……


だが特に何も起きなかった……


クロウにも聞いたが、神と話せるような雰囲気にはならなかったようだ。


……

……


祈りを捧げた後は幾つかの展示物を見て回り、見学はあっさりと終了し勧誘もなかった。



なんとなく想像では勧誘が激しいと思っていたが、拍子抜けした。


……

……



見学後、教会での治療部門についての説明がなかったので案内してくれた人に聞いてみた。


すると「治療の場はもちろんお見せできません。また治療を希望する方についてはあちらの受付にお話いただくことになっております。ただし信者が優先になります。――信者以外の方の治療も承っておりますが、少々お布施がお高くなります」


へ~、お金のことも言っちゃうんだ。


「これは我々が無料奉仕するにも限界があるからです。神は金銭の勘定をする存在では御座いません。ですので代々教皇が神の教えを広めるための活動費として、お布施をいただいております」


ほうほう、ただの慈善事業って言うよりはいいな。何か僕が知っている常識とは違うね。


「――今は特にこの国で苦しんでいる信者が増えています……。ですので一般の方に教会で支援するのはまだ難しいかと……」



「えっそれはサポイタンヒュージュン病? 教会でも治療をしているの?」



「――そこは信者の情報を漏らせないのと一緒で、お教え出来ません。――それではそろそろ次の見学者の案内の準備を致しますので……」と案内の人が一礼して去っていった。



……



ん~、やっぱり病気じゃないのに病気って言うのは無理だろうし……さっきの話だと信者以外の人の治療は後回しになるようだしな……


ただ治療が成功しているか聞きたいけど、無理だろうな……



……

……



結局ジルアキラン教の事は少しわかったが、サポイタンヒュージュン病の事はヒントも得られなかったな。



僕たちは教会を出て冒険者ギルドの酒場で話をしていた。



「何もつかめなかったね……」


「そうね、何か無駄な事をしている感じがするわね……」


「そうですよお二人とも。これは無駄だとはじめから思っていましたよ。」


「えっ何で?」


「いくらサポイタンヒュージュン病や魔力放出症の治療がどうなってるかを探しても無意味ですよ。ですがジルアキラン教の事がわかると思って黙っていましたよ。」


「我もそう。あれは結局人工的に引き起こされてるのは決まりだよ! だから治すのも大切だけど、原因を無くさないとね!」


「えっ、クロウもソフィアも――そこで頷いてるヤマトまでどうしたらいいのかわかるの?」


「おう! 俺もわかるぞ! だが内緒だ。俺たちが言って解決したら面白くないだろ。だから二人で考えるんだ!」


「そう、我たちはラウールとサクラが病気で困っている人の事が気にならないように、危ない人は治しておくから。心配しないで悩んで」



あー何か今回のクロウたちは一味違うな……それこそチートじゃないか……


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