プロローグ
初投稿です!よろしくお願いいたします。
時は16世紀、ヨーロッパではオーストリア、スペインを支配するハプスブルク家とフランスを支配するするヴァロワ家、東ヨーロッパを支配したオスマン帝国が猛威を奮っていた。なかでも3か国が覇権を争うイタリアでは絶えず戦争が繰り広げられた。そんなイタリアで産まれたジョバンニ・ロルテスは混迷した時代に希望を見いだせなかった。
騎士の次男に産まれて16の時には子供ができて結婚した。相手は商家の娘だ。厳格なカトリック教徒の父は、結婚前の不貞に激怒したが相手の両親と彼女の結婚に前向きな姿勢を前に一度追及したきり何も言ってはこなかった。妻の名は「ジョバンナ・デ・メディチ」
父親に大事され世間知らずの箱入り娘だった彼女は、遅めの反抗期を17の時に迎えて、親に黙って街にとびだすようになった。そんなときにエノテカ(ワイン居酒屋)で出会ったのがロルテスだ。ロルテスは武芸、学問問わず万物に精通する男だった。
言葉巧みに様々な外の世界の話をする彼にジョバンナは惹かれていった。ロルテスもまたおとぎ話を聞いてるかのように目を輝かせて楽しそうに聞く彼女に惹かれていった。二人が距離を詰めるのに時間はかからなかった。そして二人に間に息子が産まれた。名はレオンという。ロルテスは平穏な生活に心地よさを感じていた。
しかし、スペインとオスマン・トルコが覇権を争うローマで平穏がそう長く続く訳はなかった。