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比翼の電依戦プレイヤー  作者: 至儀まどか
vol.1 比翼の電依戦プレイヤー【完結済み】
29/55

vol.1あらすじ(ネタバレ)

このあらすじはネタバレを大いに含みます。

あくまでもあらすじなので細かい設定の部分など全部書けませんが、読んだけど話を全て忘れたなどの場合にお使いください。

本作を読む前にこちらを読むと普通にネタバレになると思います。

スクロールすると始まります。
























































第1話

 電依戦(でんいせん)。それはプレイヤーが作ったプログラムを武器に戦うVRゲーム。

 渡瀬(わたらせ)結衣(ゆい)は、その電依戦の高校生最高峰の大会『高校電依戦』で戦う渡瀬(わたらせ)(あおい)の応援をしていた。

 見事、高校電依戦で優勝する葵。これにより彼女は、前代未聞の高校電依戦三連覇を果たすことになった。

 葵に「おめでとう」を告げようとする結衣は、会場内で葵と会話する一人の少女を目撃する。

 少女は葵のファンで、彼女も電依戦を始めるつもりらしい。

 姉に頭を撫でられる少女に対して密かに敵愾心(てきがいしん)を募らせた結衣は、彼女と同じように自分も電依戦を始めようと考えるのだった。


第2話~第3話

 晴れて高校生になった結衣は青南高校へと登校する。そこで中学からの友人である秋元(あきもと)ヒカリと再会する。

 新しい環境で変わらないものがあることに安堵する結衣だったが、同じクラスに真島(まじま)透子(とうこ)がいるのを目撃する。

 透子は、電依戦の全国中学生大会で三年連続優勝を果たしたほどのプレイヤーだった。

 透子に挨拶する結衣。最初は普通に接してくれていた透子だったが、結衣の名前を聞いた途端態度が急変。

 結衣を敵意むき出しの目で睨むのだった。


第4話~第5話

 入学式から二週間、新しい学校生活にも慣れてきた結衣だったが、唯一透子の存在だけがままならなかった。

 クラスでも浮いた存在である彼女は、結衣はもちろんのこと、他の誰とも話さない。


 電依部の部室へと向かう結衣。

 電依戦の経験者である透子がいるのでは、とおっかなびっくり部室に入る結衣。彼女はそこで三年生の篠原(しのはら)(りょう)と、二年生の(たちばな)雛乃(ひなの)と出会う。

 優しい先輩たちに安堵する結衣。しかしそこへ透子が現れる。

 こちらを見てあからさまに不機嫌そうな顔になる透子。やはり彼女も電依部に入るらしい。

 遅れて電依部部長である、秋名(あきな)(つづり)がやって来る。

 彼の口から、電依部が去年、一度廃部になったことを教えられる。理由は結衣の姉である渡瀬葵卒業以降大した成績を残せなかった為だった。


 早速電依戦をやることになる青南高校電依部。

 しかし、そこで透子はまず先に自分と結衣で電依戦をやろうと提案する。

 透子の意図が読めない結衣だったが、これを機に仲良くなることが出来るかもしれないと、透子の提案を受け入れる。


 電依戦フィールドに、白い少女騎士『エクエス』の姿で舞い降りる結衣。

 その姿こそ、結衣が葵から受け継いだ電依戦のアバター『電依』だった。

 結衣の目の前に立ちはだかる黒い少女騎士『スクワイア』の姿をした透子。

 最初は善戦する結衣だったが、本気を出した透子に追い詰められてしまう。

 負けると思ったその瞬間、透子は結衣に電依戦を辞めるよう言い置いて、何故か自ら降参してしまうのだった。


第6話

 自宅に帰ってきた結衣は、『電依戦を辞めろ』と言った透子に腹を立てながら自分の部屋へと向かう。

 しかしそこには普段日本にいないはずの姉、渡瀬葵の姿があった。

 結衣に何かがあったことを即座に看破した葵は、一緒にレストランに食事に行こうと言う。

 会話の中で、自分にエクエスを託したことを後悔していないか葵に尋ねる結衣。

 しかし葵に後悔は欠片も無かった。

 エクエスをコレクションやステータスとしてしか考えない人間と違い、幼き日の結衣はエクエスと一緒に戦いたいのだと言った。

 そんな結衣だからこそエクエスを託すことが出来たのだと、そう語って聞かせるのだった。


第7話

 電依部に入部してから3週間経ったある雨の日、結衣と透子は部長の綴に揃って呼ばれる。

 二人に対して綴は堺高校との親善試合に出るよう言う。

 試合のルールが二人一組、つまりタッグでの電依戦だという言葉を聞いて、即座に綴のお願いを断る透子。

 だが綴から対戦相手が不知火(しらぬい)彰人(あきと)であることを聞いて、態度が変わる。

 彰人は県内屈指の電依戦プレイヤーであり、中学の頃は県の代表として全国大会に出場したほどの腕前だった。

 渋々結衣とタッグを組むことを決める透子。

 だが二人の連携は恐ろしいまでに壊滅的であった。

 結果、結衣と透子は喧嘩になってしまい、透子は部室を飛び出していってしまう。


第8話~第11話

 結衣と透子が喧嘩してから一週間、透子は学校を欠席していた。

 クラスメイトのうわさ話を聞いて透子の心配する結衣、そこにヒカリがやってくる。

 結衣が透子と何かあったのではないかと見破ったヒカリは、勇気がある内に、そして後悔する前に透子のところへ行くよう言う。

 ヒカリに諭された結衣は、透子の家に行くことを決意するのだった。


 個人情報であることを理由に、担任から透子の家の住所を聞き出すことが出来なかった結衣は途方にくれてしまう。

 そこへやってくる雛乃。彼女は透子の家の住所を知っていると言う。

 教えて欲しいという結衣だったが、雛乃は電依戦で自分に勝てれば住所を教えると言う。

 悩む結衣だったが他に透子の住所を手に入れる手段は無い。やむを得ず雛乃の提案を飲むのだった。


 電依戦フィールドはプール。

 弓を得手とするアーチャークラスの電依『イオアンナ』を使う雛乃はプールの上から弓で結衣を狙い撃ちにする。

 遠距離攻撃の手段に乏しく、近接攻撃がメインのソードマスタークラスの電依を使う結衣は、プールの上にいる雛乃に近づくことが出来ず苦戦を強いられる。

 そんな時、ふとウォータースライダーが視界に入る。

 結衣はウォータースライダーを滑ってプールの上にいる雛乃へ一気に肉薄して斬りかかり、勝利を収める。

 

 雛乃から住所を得た結衣は、透子の家に向かうのだった。


第12話~第14話

 透子の家(学生寮)へとやって来た結衣は、どうにか透子の部屋に招き入れてもらう。

 何故自分に電依戦を辞めるよう言ったのか尋ねる結衣。

 そんな彼女に透子は、電依戦フィールドでなら答えると言う。


 電依戦フィールドにやってくる二人。

 そこで透子は、自分が葵を尊敬して電依戦を始めたこと、そしてそんな葵の使っていた電怜を弱い結衣が使うことが納得いかないと言う。

 彼女が出会った時から結衣に対して冷たい態度を取っていたのは、葵が結衣にエクエスをあげてしまったという話を聞いていたからだった。

 自分こそがエクエスに相応しいと、そう葵に認めさせるため結衣に戦いを仕掛けてくる透子。

 ログアウトして逃れようとする結衣だったが、ここで逃げれば自分を信頼してくれた葵を裏切ることになると考え、透子と戦うことを決意する。


 懸命に透子と戦う結衣だったが、それでもやはり実力差は歴然。

 武器を破壊されてしまい絶望的な状況に陥ってしまう。

 だが結衣はあえて自分の身体に攻撃を受け、透子の動きを封じたところで、彼女の胸に壊された剣の刃先を突き立てる。

 それぞれ致命傷級のダメージを受け、倒れた二人は互いに立ち上がることが出来なくなる。


 動けなくなった結衣は透子に、その昔高校電依戦の会場で葵に頭を撫でてもらったことはないかと尋ねる。

 驚きながらもその事実を認める透子に、結衣は透子に対する嫉妬がきっかけで電依戦を始めたことを告げる。

 そんな彼女だからこそ、結衣はエクエスのことも含めて自分のことを認めてもらいたかった。

 だが、彼女の体力は透子を僅かながら下回っており、起き上がることも出来ない。このままタイムアップとなれば、勝者は体力の多い透子となる。

 自分の負けだと、諦める結衣。

 しかし、そんな彼女に対して透子は、不意打ちのような形で戦いを始めた上、相手をナメた挙げ句、動けなくなるまで追い込まれて――それで自分の勝ちだと言うことは出来ないと、なんと自身の敗北を認める。

 敗北を認めた透子は、けじめをつけるため自分に一つ何でも好きに命令するよう結衣に言う。望むなら自分は電依部を去ると。

 それを聞いた結衣は、自分と一緒に電依戦を続けて欲しいと透子に命令する。

 後悔しても知らないと微笑む透子。その時、結衣は初めて優しい彼女の笑みを見た。


 ログアウトして現実世界に戻ってきた結衣に、透子は風邪を治したら死ぬ気で電依戦をやってもらうと告げる。

 恐々とする結衣だったが、そこで透子は初めて結衣の名前を呼ぶのだった。


 後日、久しぶりに学校に登校する透子。

 結衣と普通に会話する様子に、二人の関係を知るクラスメイトたちや教師は、一体何があったのかと驚き戸惑う。


第15話~第16話

 透子に頼まれ、葵が行ったことのある場所に彼女を案内することになった結衣。

 ゲームセンターやラーメン屋などを巡る。


 ラーメン屋で葵が食べたという超大盛りラーメンに挑戦し、グロッキー状態になってしまった透子。

 結衣はそんな彼女と一緒に商店街の途中にある広場で休憩する。

 そこで透子は、結衣に今までのことを謝る。彼女が結衣に街案内を頼んだのは、これをきっかけに謝りたかったからだった。

 結衣はそんな透子を許すのだった。


 駅に戻ってきた結衣と透子は、そこで不知火彰人とその妹の不知火(しらぬい)朔夜(さくや)に遭遇する。

 不知火兄妹こそが、結衣と透子が堺高校との親善試合で戦う相手。

 彼らは中学時代、タッグで無敗の強さを誇ったプレイヤーだった。


第17話

 親善試合を翌日に控え、透子と最終調整するため電依部の部室にやって来た結衣は綴と出くわす。

 部員たちの為に、電依戦で使うプログラムを書いているのだと言う綴。

 結衣はそんな彼に、電依戦のプログラムを教えて欲しいとお願いする。

 透子に並び立つために、自分も努力しなければならないと考えたのだ。

 そんな結衣のお願いを、綴は快く聞くのだった。


第18話

 ついに堺高校との親善試合の日がやって来た。

 結衣と透子は不知火兄妹と相まみえる。

 電依戦フィールドにジャックインする結衣たち。

 戦いの舞台はゴーストタウンだった。

 彰人に射竦められる結衣だったが、透子の支えによって持ち直す。


第19話~第20話

 個と個ならば、透子は彰人よりも強い。

 そこに勝利の糸口を見出した結衣と透子は、不知火兄妹相手に分断作戦を仕掛ける。

 結果作戦は上手く行き、結衣は朔夜と、透子は彰人とそれぞれ対峙する。

 透子との練習の成果あってか、結衣も順調に朔夜を追い詰める。

 だが朔夜は結衣の隙を見て、透子の背中へとスキルプログラムを発動する。

 これにより透子に隙が生まれてしまい、彼女の身体は彰人の槍に貫かれてしまう。

 倒れる透子を無視して朔夜の元へ駆けつける彰人。

 彼は朔夜を倒した結衣を標的に切り替え、彼女に攻撃を仕掛ける。

 彰人の激しい攻撃に耐えられなくなる結衣だったが、何とか透子に救われ、二人は一時戦線を離脱するのだった。


第21話~第25話

 廃ビルに逃げ込んだ結衣と透子の二人。

 透子のダメージは深刻だった。

 そこで透子は、結衣に彰人を倒すよう言う。

 あまりにも大きな力量差に無理だと言う結衣。

 それにここで彰人に負ければ、透子はまた自分のことを嫌いになってしまうかもしれない。

 そう考えると、怖くて仕方なかった。

 だがこの戦いの結果がどうあっても自分たちの関係は変わらないと言う透子。

 透子の言葉に元気づけられた結衣は、彰人と戦う決意をする。


 彰人は結衣たちを探してフィールドを彷徨う。

 そこに飛び出してくる透子。彼女の持つ黒い剣によって腕に小さな傷をつけられるが、彰人は槍で心臓を突き刺す。

 透子を倒したことで余裕を取り戻す彰人。そんな彼の前に結衣が現れる。

 自分の勝利に揺るぎない自信を持つ彰人だったが、突如黒い影のようなものが彼の身体を蝕み始める。

 それは透子が最後に彰人に振るったプログラム『ヴェノムブレード』によるものだった。


 結衣は、影に蝕まれてステータスが低下した彰人を相手に戦う。

 ヴェノムブレードの効果は想像以上のもので、順調に彰人を追い詰める結衣。

 だが彰人は必殺のスキルプログラム『パイルスティンガー』を発動する。

 パイルスティンガーに大きく体力を削られる結衣だったが、更に彰人にかかったヴェノムブレードの効果が切れてしまう。

 十全の状態になった彰人は、再びパイルスティンガーで結衣を仕留めようとする。

 だが、パイルスティンガーの弱点を見抜いた結衣は攻撃をかわして、彰人を攻撃。彼を倒して、戦いに勝利するのだった。


第26話

 学校で親善試合勝利のお祝いをすることになった青南高校一同。

 部室にやって来た彼女たちは、そこで葵の姿を見つける。

 葵は結衣に「おめでとう」を告げる為にやって来たのだった。

 一方、葵に会うことが出来た透子は、恥ずかしさのあまり結衣の背中に隠れてしまう。

 そんな彼女に葵は、結衣を助けてくれた礼と、これからも妹をよろしくとお願いする。

 

 用事があると言う葵は部室から出ていこうとする。

 結衣はそんな姉の背中に、自分も強くなっていつか姉を倒してみせると宣言するのだった。


 帰り道、結衣は透子に自分の電依戦の腕を鍛えるよう頼む。そんな彼女に透子は、週末自分の家に泊まってそこで合宿をしようと提案する。

 嬉しさのあまり結衣は透子の手を取って、彼女の自宅へと駆け出すのだった。 

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