表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/89

7話『放課後(麻那辺side)』

  昨日コンビニで相澤君と偶然会った。その日に席替えで隣になった相澤君とは中学生の時に出会っている。


  私は相澤君に助けて貰ったことがある。

  2年くらい前街でナンパされて困っていたことがあった、その時の私はまだ地味めな普通の女の子だった。

 そのせいなのか相手は調子に乗っていたのかもしれない、私は強引に連れていかれそうだった。


  その時に相澤君が助けてくれた。直接助けてくれたわけじゃない、警察を呼んでいたみたい。それでも私は他の人は見て見ぬふりをしていたのに相澤君だけは助けてくれたことがとても嬉しかった。


  それから私は高校になる時に思い切って自分を変えてみた。ボサボサで枝毛だらけの髪をストレートに変えてみた。前髪も目元まで隠していたけど思い切って出してみた。笑顔の練習や明るい口調を意識してみたりした。どんどん昔の地味な私はなくなった。


  こうして今に至る、でも相澤君を見つけたのはほんとに偶然だった。1年の時、同じクラスになった。中学生の時から変わらずだったから直ぐに気づけた。

 でも私から話し掛けることは出来なかった。恥ずかしい気持ちもあった。だけど私は自分を変えたことによって周りからの見方も変わっていることに気づいた。色んな男子から話しかけられ、女子からも話しかけられた。

 まさかここまで声をかけられるとは思ってもなかった。そのせいで相澤君に話し掛ける機会はなくなってしまった。


  それから1年私は相澤君に話しかけられなかった。でも2年になってから席替えにより隣の席になることが出来た。私はすごく嬉しかった、そして相澤君に話しかけた。でも相澤君は私の事を忘れているらしい。まぁ中学生の時と今では全然違うので言わない限り一致なんてしないだろう。

 でも私は相澤君と仲良くなりたかったからどんどん話しかけた、相澤君もちゃんと返してきてくれて嬉しかったな。


  学校の帰りにコンビニで雑誌を買いたくて寄った、そしたら相澤君が見えたから話しかけた、なんでも夕飯を買いに来たらしい。一人暮らしだとも言っていた、私と同じだ。


  相澤君が帰りそうだったので私も便乗して一緒に帰った。途中までだと思ったけど、相澤君の家は私と同じアパートだった。それもなんと部屋まで隣という驚きの展開だった。よく今まで気づかなかったものだと思った。

 

「よし部屋まで遊びに行こう♪」


  私は相澤君の部屋に夕飯を食べに行くという理由でお邪魔することにした。その前にお風呂はしっかり入ってからね


「えっとね、ご飯はもう食べた?」


「いえ、食べてませんけど・・・」


 よし食べてないなら一緒に食べられる


「じゃあ一緒に食べない?」


「なんでですか?」

 

 え!?なんでとか言われちゃった、えぇーとええい無視して入ってしまえ!


「お邪魔しま〜す!」


「え?」


 なんか聞こえたけど無視しよう〜♪

  そしたら諦めたのか、ご飯を一緒に食べてくれた。相澤君のご飯と飲み物の組み合わせわちょっと意味がわからなかったけど、本人は気にしてなさそうだからまぁいっか。


「麻那辺さん、いきなり押しかけてきてどうしたんですか?」


 どうしよう、お互い一人暮らしだから寂しいとか言っとけばいいかな?


「えっとね、私も一人暮らしだから1人じゃ寂しくて」


「そうだったんですか」


「うん、ごめんね、」


「いや、一人暮らしは寂しいと感じることもあるから、大丈夫です」


 よかった、相澤君も寂しかったりするんだね。なら今後も遊びに行こうかな。


「・・・・・・麻那辺さん、なにかあったら手伝いますよ」


 ほんとに相澤君は優しいね、そんなこと言って貰えたらいろいろ言いたくなっちゃうよ、ありがと


 こうして1日目は終了した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ