61話『準備期間』
僕達が出し物を決めてからひと月が経った。
最初のうちは大した作業はせず材料集めのために費やしたり、中の構図の打ち合いを行う。
そして今からその構図を元に壁や、お題、内装関連の物を作り始める。
文化祭まではあと30日。
1ヶ月切ったので午前中は授業をやり午後からは文化祭の準備期間となっている。
最初の方は迷路の壁作りだ。これはパネルを並べてその壁には恋愛っぽい模様を模造紙などに書き貼り付けるだけだ。やることは模造紙にデザインを書くだけ、これは女子が率先してやってくれる。
次にやるのはお題を考えること、全員がお題を考えてその中で出来そうなやつ、問題ない範囲内を見極めて決めていくだけ、この作業は僕と長嶺さんがやるのでほかの人たちは作業ができる。
「このままだと結構早く終わりそうやな」
そうだ、その通り、迷路を作るにしても教室は授業があるので組み立てられない。デザインを書いて終わりでお題もすぐ終わる。
やるべき事が少ない。
説明なども簡単だしなんとも言えない。
「デザイン組はどんな感じなんだろ」
「あそこが1番辛いはずやで、なんせ100枚近く書かないと全部の壁に貼れへんし」
「じゃあ手が空いた人からそこの手伝いだね」
デザイン組は地味に大変だった。100枚近く書くのは知ってたけどみんな凝ってるから1枚に結構時間がかかってる。
ちなみに男子組はパネルを運んでる近場の空き教室に、こちらをそこそこ量があるので大変ではあるけど男子だから早く終わるはず。
「長嶺さん僕は男子組の所に行って手伝うからまた後で」
「了解や」
ちゃんと僕だって仕事はするよ。見てるだけで楽ができる立場でもないから
空き教室に行き中を見ればなるほど半分くらいか。
僕達のクラスは真面目なのが多いのか着々進んでいる。
何も問題なくて逆に怖いくらいだ。
僕もパネル運びの手伝いをしてみんなが帰った後に長嶺さんと進捗を確かめて帰る。
「男子組はあと半分くらいだからあと数日で終わってそっちを手伝えるよ」
「女子組はまだ20枚しかいってないからなるべくはよ頼むわ」
「わかった」
最近読んでくれる方が増えてて誠に嬉しいです。
そろそろみんなも気になるイベントですからねさてどうなることやら
読者の方々あと何話かお待ちください。




