表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/89

26話『テスト準備期間』

  麻那辺さんと長嶺さんに告白された日から1週間たった。

  今日からテスト準備期間が2週間近くある。

  僕は麻那辺さんからテスト勉強を一緒にしないかと誘われている。僕の成績は普通なのでさすがに見てもらわなければならないほど悪くは無い。


「遠慮しておきますね、赤点取りそうな教科はないので」

「もっと点数上げるために勉強教えてあげるよ!」


  たしかに麻那辺さんから教われば点数アップは間違いないだろう。少しだけ見てもらうか。


「じゃあ少しだけお願いします」

「まかせて!」

「もう人もいませんし教室でいいですかね」

「わかったよ、なにからする?」

「数学をお願いします」

「おっけー」


  麻那辺さんにわからない所を教えて貰う・・・はずだったんだけど・・・


「麻那辺さんもう1回説明お願いします」

「まずはこの式使って、答えはこう!」


  麻那辺さん、それは説明じゃないです。答えです。


「麻那辺さん、274×41は何ですか?」

「11234」

「麻那辺さん、今日はやめましょう。」

「え?なんで?」


  だって麻那辺さん教えるセンス0だよ。式と答えしか書いてないよ。しかも計算は全部暗算だし、これじゃあ理解なんかできない。


「今日は帰りましょう」

「うん、わかったよ」


  教室を出る。麻那辺さんもついてきて一緒に帰ることになった。というかここ最近はずっと麻那辺さんと帰っている。


  麻那辺さんが一緒に帰ろうと言うので断る理由もなく一緒に帰ってしまう。周りの男子達も最初は騒いでいたが家が近くだと知り、1週間も同じことを繰り返していれば何も言わなくなった。


  長嶺さんは一緒に帰ることが出来ず数日間不貞腐れていた。

  そこに麻那辺さんがドヤ顔で自慢なんかしに行くから暴走して僕の家までついてきて今度遊びに行くから!と言って帰っていってからたまに家に来ることが増えた。


「相澤君、勉強しなくてもよかったの?」

「はい、自分の力でなんとかしますよ。わからない所は聞きますね」

「そっか」


  言えないよな。教え方が下手だなんて・・・


  僕達はそのまま家に帰ってきてそれぞれ部屋の前で別れる。麻那辺さんも最近はいきなりではなく今日は行くからと伝えてから来るので前よりは改善されていると思う。


  それからテストまでの2週間近く麻那辺さんから勉強のお誘いがあったりなかったりするけど、僕は全て断り続けた。



ご覧頂きありがとうございます。


ブクマ、感想、評価等いただけると大変励みになります。


これからも応援のほどよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ