母との再会
その日全く眠れなかった
私が昭和の世界に来たのは30代 母親が失踪したのは40代
私は30年近く生活してかた もう60にはなる でっ もしも あの女性が母親なら 年が…ダメだ
もう 元の世界と 今の世界がごちゃごちゃになり さっぱり判らなくなっていた 考えるのを止めにした
それから二週間経っただろうか あの女性が男性と一緒にやってきた
(女将さん久しぶり~今日は友達連れて来たわよ~)
(いらっしゃい どうぞ座って あ!お座敷空いてるけど)
(良いよ カウンターで ね?)
(勿論)
男性が言うと 二人は並んで座った
(俺ビール ミサちゃんは?)
(ん~焼酎貰おかな♪ツマミ適当にね)
飲み物を出して おつまみを作ってると 甲高い笑い声が厨房まで 聞こえた
(楽しそうな事 お二人仲良しさんですね~御夫婦?)
(まさか お客さんよ 私隣町でスナックしてるの 雇われだけどね)
(あらそう~御夫婦に見えたわ ごめんなさいね)
(あ!この前の話の続き 私三佐子って名前でね 性は谷代…石黒?別にどうでも良いけど…)
(女将さん聞いてよ ミサちゃんね 変な事ばかり言ってさ 名前がとか戸籍が とか 女将?おかみさーん!)
(あ!ごめんなさい あ…ちょっと!)
私は厨房に入り気持ちを落ち着けた
気を取り直し 表に出て普通に接してた
(ね~三佐子さん 貴女ご実家は?)
不思議そうに私を見た女性は
(実家は神奈川なんだよね 最後の結婚相手が東京の人だったから 東京に住んでたけど 何か男運なくてね…あ~そうそう 実家に戻ったら更地になってたわ 酷いよね?)
(それはいつ?)
(いつって ちょ!女将さん大丈夫?)(笑)
(女将さん 母の親戚?)(笑)
(あ…そう 私名前谷代って言うのよ そこに一人娘がいてね 神奈川って言ったからもしかしてと思って)
(へぇ~初めて聞いたわ 福岡に親戚が あ!そう言えば祖父母は福岡だったような やっぱり親戚かもね)(笑)
(じゃ~乾杯しなきゃ 女将さんもグラスを)
そう連れの男性が言って乾杯した




