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未来からの子
すっかり打ち解けたその男性の名前は上城と名乗った 東京から転勤で独身 爽やかな印象で 息子の良太郎と被って見てた
余り物だけど持って行く?もう親子みたいに仲良くなり 周りのお客さんからは 隠子じゃないのかと冗談を言われる始末だった
そんなある日 上城くんが一人の女の子を連れてやってきた
終わりがけの店にはお客さんは居なかった
(誰?その子)
どうやら上城くんも状況が掴めない様子 取り敢えず座敷の方に座らせた
女の子はボーっとしてて 魂が抜けたように座ってる
(何処から来たの?)
(品川…此処は何処ですか?)
(福岡だよ)
女の子を気を失った
似てる 私との状況が似てる 違う事を願った
手にはスマホを握ってる 確信した 今の時代携帯はおろか スマホなどない
この子は未来から来たのだ 私は悟られないように 知らない素振りを上城くんに見せた
取り敢えず 繋がらないであろう自宅に電話を進め 私も掛ける事に
夜食を食べさせ 一旦上城君をアパートに帰し その夜女の子と話をした




