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セイメイノ

作者: エンさん

 眠れない・・・ねむれない・・・ネムレマセン。どうやったって眠れやしない。暗い部屋で目を閉じているだけ。意識ははっきりとしているようで、していないような。もどかしい。このまま朝が来てしまうのではないか。目を開けたらすでに薄明かりが差しているのではないか。ただ目を閉じているだけの時間。そんなものに意味はあるのだろうか。何も生み出さない。むしろ失っている。時間を失っている。この時間はなんなんだ。これが生命の神秘なのだろうか?神秘とはただ目を瞑っているだけでも成立するのか?生命の神秘に失望。眠れない。本当に面白くない。面白くない時間だ。いや、面白くないのは私自身なのではないだろうか?面白い人は・・・眠れない。とにかく眠りたい。あの意識が遠のいていく感じすらない。身体が眠ることを拒否している。いっそのこと身体様の言うことに従ってみようか。いや、でも、眠りたいと言っているのも身体様のような気もする。一体どうして欲しいのだろうか。

結局私は眠ることができなかった。朝である。勘弁して欲しいものだ。自分の身体が分からない。何がしたいんだか。眠りたいなら眠れば良いのに。眠りたくないなら眠らなければいいのに。自分の思い通りにはならないのも、生命の神秘なのかもしれない。そんなことはどうでもいい。気だるさを引きずりながら起床。寒い。今日は二月。二月の三日。節分・・・だっけ?豆を撒いたらなんかいいことがある日だ。鬼がどっかにいくんだっけ。ああ、だるい。気だるい心に豆を撒き散らしてやりたい。年の数だけ豆をやけ食いしたい。

という夢を見ていた人が今自分の真下。アスファルトの下の地層に埋まっているかもしれないと思うと、セイメイノシンピを感じる。ああ、眠れない。


時間は有限でした。ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 分かるで。 オッチャンも、眠れへん時はこんな感じやな。 [一言] ワシは寝たいんか寝たないんか、 どっちやねーん。 とか思ってるうちに寝とるな。
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