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藍川美樹ー文化祭と藤白冬弥のさがしもの

文化祭、この学園では2日間の設定です。

芸術系の生徒たちの発表が主でもあります。

 ここの文化祭は、かなり華やかです。なにしろ、お金が掛かってる。

 お金持ちが多いから、そのぶん寄付も多いしね。

 あと、ものすっごく敷地が広い。中高一貫ということで、校舎が一緒なんだよね。制服で学科と学年は分かるけど。あと、学科によって校舎別にはなっている。

 私たちが通う普通科は白を基調とした制服。中学と高校でデザイン別。学年はタイの色別。私たちの学年は紫。いっこ上が黒、にこ上は白。これは全学科共通。高校の方も同じえ。で、特進科の勉強メインの生徒は制服の色は青、運動メインの方は赤。芸術科の音楽メインが緑、美術メインが黄となっている。


 閑話休題でした。


 ……まあ、そういうわけで、特に芸術科の生徒の発表の場ということで。

 特進科の生徒は有志で出店とかやってるくらいで、そちらはクラブ棟を使ってる。なので、校舎は一般立ち入り禁止。

 芸術科の校舎は、美術系の展示で、まるで校舎が美術館っていう状態。

 普通科棟は、まあ一応、普通の文化祭のイメージに近いかなぁ。……お金の掛かり方以外は。

 ちなみにうちのクラスの出し物は、フラワーアレンジメント。

 実家が華道の家元という子がいて、見栄えも良いからとなりました。

 フラワーアレンジメントを有料で教えたり、展示を観ながらお茶を楽しんだり、というのをやってます。

 私と彰は展示の手伝いはしたけど、祭り中は完全に自由時間となっております。……スミマセン。私にはお客様の対応は、難しいのです……。


 そういうわけで、今は美術館もとい芸術科の作品が飾ってある校舎の中を彰と一緒にのんびりと鑑賞中……。


「はあ、優希さんと観たい。優希さんと回りたい……」

『悪かったね、姉さんじゃなくて』

「はあ、優希さん……」

『……』


 姉さんは夏休みが終わるとすぐに向こうに戻ってしまっていて、一月以上会ってない。というわけで、彰が少々壊れぎみ。もっとも、こういうイベントのせいでもあるだろうけどね。やっぱりこういうのは好きな子と回りたいって思うものだし。

 私? 今のところ好きな人は居ないので(前世除く)彰と姉さんと三人で回りたかったよ。……あんまり人のことは言えなかったりかも?


 そうして二人してぶらぶらしていると、校内放送がかかった。


「中等部一年二組、赤月彰くん、藍川美樹さん、芸術科棟職員室まで来てください。繰り返します……」


「なんだ?」

『私たちは文化祭の間、特に用事とかはなかったはずだよね?』

「ああ」


 ふたりして首を傾げて、歩きだす。


「取り敢えず、行ってみないと分からないか」


 頷き返して、職員室に向かった。あ、ちなみに、格校舎に職員室はあります。それぞれの専門の教師がいます。違いは、専門の教師の比率ということで。




 職員室に入ると、真っ先に一人の先生が私たちに駆け寄ってきた。


「お願い、藍川さん! 吹奏楽部を助けて!」


 え?


「……いったい何があったんですか? 助けてと言われても事情も解らなければ何もできませんよ」

「あ、そ、そうよね! あのね!」


 取り敢えず落ち着いてください。


 なんとか(彰が)宥めすかして説明を聞くと、なんでも発表の時のピアノ担当が、盲腸で緊急入院しちゃったそうで。で、問題は代わりの演奏者がいないってこと。

 本来なら、何人か演奏できる人は用意すると思うんだけれど、この人が高校3年の生徒で、プロとも演奏できる能力の持ち主だったとかいうことで……。代わりの人では、弾きこなせないような難しい曲を選んでいた、というか聴きたがって他の生徒たちが選んだというか……。

 だめになったときの別の曲とかもないそうで。そして、私と彰の正体は、先生方は知っている。……さすがに隠して学校生活は難しいだろうと赤月のおじさんが引き込んだそうです。学校側もそれを知って、協力することを約束してくれてたとか……。まあ、将来のネームバリューを考えると、私たちって有用だろうしね。

 そういうわけで、代理ができる能力をもつ、私を呼び出したという訳で。あ、彰は通訳件おまけだそうだ。


「ですが、俺たちの正体を明かすわけにはいきませんよ?」


 当然のことを彰は告げる。


「そう! だから、藍川さんに変装をしてもらって……!」


 変装って、なんに?


「男の子の振りをすればいいと思うの! 普通科の男子用の制服を着て、カツラ被ってもらって……」


 えっと……。


「まあ、胸がないから、化けられるとは思うが……」


 悪かったな!

 はあ、仕方ない。


「一言もしゃべらず、ただ演奏するだけです。他の人に何を言われても答えませんから、だそうですよ」


 通訳ありがとう。……さすがにこういう発表の場、芸術科の重要なイベントが潰れるのは学校にも、観に来てくれてる人にもよくないからね。


「ただ、なんの曲かは早めに教えてほしいそうですけど?」

「え、あそうよね! 曲名は……」


 ああ、その曲なら問題はない。夏休み中に姉さんに弾かされた。


「その曲なら、夏休みに弾いていましたから問題ないと思いますよ」

「え、弾いていた? 結構難しい曲だと思うんだけれど……」

「本人は面白いって言ってましたけど」


 ……複雑な曲は、それはそれで弾くのは面白いって思います。……それって実は私だけだったり?


「ま、まあ、取り敢えず変装が先よね。制服とか用意するから、午後からのリハーサルの時はよろしくお願いするわね。あっと……」

「バレる訳にはいかないんで、俺は一緒には行けませんよ」


 そう、彰は家格と成績で有名人。私も一緒にいるんで有名人です。

 彰は変装してもすぐにバレるだろうし、そもそも、通訳とかしちゃったら、私だとすぐにバレる。そうなると一緒にいない方が隠しやすい。……彰の女装とか観たかったかも? ついでに姉さんに写真送ったら喜んでくれそうかなとか思ったことは内緒です。


 ……普通科の男子用の制服を着て、背中の中ほどまである自前の髪は結い上げて、短い髪のカツラを被って、胸は……押さえなくても問題ない……ここは、将来に期待だ、私!

 と、変装して……彰が写真を録って姉さんに送ってる……ここらへんの思考回路は一緒だったか……。

 はあ、で先生が更衣室の方に来た。


「良く似合ってるわ! 可愛らしい男の子にしか見えないわ!」


 それは誉め言葉ではないと思います。


「あ、それで、これも掛けてね!」


 ……黒渕の分厚いメガネ、度は入ってないやつだ。カツラの前髪は少々長めなので、このメガネを掛けると、顔の半分は確実に隠せてるね。


「これでいいわね!」

「……そうですね。美樹とはわからないと思います。ところで名前はどうするんですか?」


 そうだ。それを決めとかないと。


「そうねえ」

七瀬葵ななせあおい

「え、七瀬葵? そう名乗るの?」


 彰が首を傾げている。どこから出てきた名前だっていう話だけど……。ま、内緒ということで。この名前なら、私は間違えないだろうから。


「それじゃ、行きましょうか! あ、じゃなかった、七瀬さん!」


 彰に見送られて、私は先生についていった。




「みんな注目ー! 代理のピアニスト紹介するよー!」


 注目されました。……先生、ゴキゲンだね。


「はい、この子が代理の七瀬君です。皆さん、仲良くしてあげてください!」


 私はただ、頭を下げる。そしてそのままピアノに向かった。

 ピアノの譜面台に置いてある楽譜を手に取り、内容を確認する。……こういう大勢での演奏の時には、指揮者の意思によって曲のイメージが変わったりするから、しっかりと楽譜には書き込みがあった。

 それに目を通しながら、曲をイメージする。


「おい、オマエこれを弾けるのかよ?」


 まあ、高3の生徒の代わりに来たのが、こんなちんちくりんでは疑問に思うのは当然だよね。

 だから私は、この曲のサビの部分を演奏して見せた。いっちばんピアノが目立つ部分。ここを私の解釈で弾きこなして見せる。

 おぅ。皆さん呆然とこっちを見てるよ。


「はい。これで彼の実力は解ったでしょ。さ、リハーサル始めるわよ!」


 先生の号令に従って、全員自分の楽器を準備する。そしてリハーサルが始まった……のはいいんだけれど、ひと

り、ずっとこっちを見ている生徒が……。あれは攻略対象の藤白冬弥くんではないですか。……何だろう。



 無事にリハーサルは終え、私の演奏については好評。あとは、明日の午前中の本番までは自由。なので彰の所へ帰ろっか……というところで、囲まれました。しかも、大勢で口々に何か言ってて聞き取れないし、身動き出来ないし、誰か助けてーー!!


「オマエらいい加減にしとけ。ソイツ、動けなくなってっと」

「あ、えっと」

「ごめんなさい」


 引きずり出されて、そのまま引っ張っていかれた。って藤白くん⁉


「おい、オマエ」


 人気のない廊下で立ち止まった。はて? 何がご用でしょうか? 私は首を傾げて見せる。


「オマエ、ひょっとして《愛しき人へ》の演奏者か?」


 おっと、驚きです。どうやら、彼は私の演奏で気がついちゃったようです。あ、ちなみにこれはCDのタイトル名で、彰は姉さんに捧げるつもりで、この名前をつけたそうだ。まあ、姉さんの為だけに創った曲も入ってはいるし、ラブソングのつもりで全曲創ったそうだから。

 それはともかく、これについては私からは明かせません。私は首を横に大きく振って、そのまま走って逃げた。

 口を利くわけにもいかないし、なんとか逃げ延びて女装に戻り、彰と合流した。


「何があったんだ?」

『実は……』

「まじか?」


 ……彼とは明日も会う。さて、誤魔化せるでしょうか……というか誤魔化さないと……うー……本当どうしよう……。


「……取り敢えず、今日は祭りを楽しもう」


 私が頭を抱え込んでるのを見て、彰はポンポンと背中を叩いた。それで気分転換をして、一日目は楽しみました。

 ……問題は明日だー。




 そして迎えた文化祭二日目。午前中は吹奏楽部に付き合うので、完全に半日は潰れる。

 仕方がないけど、彰に限定のお菓子は頼んでおいた! ここは重要だからね!

 そして再び、男装して先生の元に行きました。で、筆談で会話する。


『生徒のひとりが気がついたみたいですけど?』

「え、そうなの?」

『はい。あれの演奏者かと訊かれました』

「ま、まあ今日一日だけだし、なんとか誤魔化せるわ、きっと」


 ……目が泳いでいますよ?


『ぶじに終わることを願いましょう』

「……そうね」


 頷きあって、会場に向かいました……。



 その後、演奏自体は無事に好評で終わりました。良かったー。

 ……そして再び囲まれた……。逃げたい……。タスケテー。


「だから、オマエら。コイツを囲むなって」


 と、再び藤白くんに引かれていく私。助けてくれたのはありがたいんだけれど……。


「オマエ、ホントにあのCDの演奏者じゃナイわけ?」


 ぶんぶん! と大きく首を横に振りますよ。


「なら、オマエの関係者、か?」


 これまた首を横に振る。なるほど、本人でなければ関係者に見えるわけか。……他の人が気づいてないとすると、彼の耳はずいぶんと良いんだな。

 だからと言って、答えられないのは事実。なので、ペコンとお辞儀をして、さっさと逃げました。

 ……視線はずっとこっち見てたようで……大丈夫だといいなぁ。




「お疲れ」

『うん。つかれた』


 制服に着替えて、彰と合流。そのままの流れで自分達の教室へ。

 たくさんの花に囲まれて、ゆったりとお茶を飲む。あー癒されるー。

 さすがにここで演奏会のことは話せないから、今日これからどこを回るかだけ話し合う……。


「ねえ、吹奏楽部の演奏聴いた⁉」

「聴いた聴いた! 凄かったよね。とくにあのちっちゃい子が凄い演奏してて!」

「うん、感動ものだったよね! あれって普通科の生徒みたいだけれど誰だか判った?」

「うーん。見覚えがないんだよな。もしかしたら、実は普通科のコスプレしてただけかも? 相手が普通科なら、わざわざお偉いさんの怒りを買うかも知れないことはしないだろうし?」

「そうかもね。本当は3年のピアノで有名な先輩が演奏するはずだったって聞いてるし、あの演奏はそれ以上だってみんな思っているだろうから、隠そうとするかもね……」


「……」

『……』


 漏れ聞こえてくる噂話……。そうなの? これで怒りを買っちゃったりするの?


「よっぽど良い演奏だったんだな……」


 ありがとう。……だけど。


『正体バレたらヤバそうかも……』

「……取り敢えず今は文化祭を楽しもう」


 うん、と頷いて彰と連れだって校内を歩く。途中で彰に言い寄ってくる女子を追い払ったり、クラスの友人と一緒になったりして、楽しんで……いたんだけれど……。


「おい、ちょっと訊いてイイか?」

「なんだ?」


 ……藤白くん、なんの用ですか⁉


「普通科でピアノの演奏が得意なヤツって誰だか分かるか?」

「……教養でピアノを学んでる者は多い。上手な人間は、たぶん半数は居るんじゃないか?」

「マジかよ……」


 これは本当。音楽に対する理解がある=それだけ裕福、という図式みたいなものがあるから、大抵の生徒はピアノ、バイオリン、もしくは何らかの楽器を学ぶ。そして、ある程度の実力は身に付けていたりするものなんだよね。


「……アンタらも?」

「さわる程度は。特に学んでいる訳でもないからな」

「ふうん?」


 ……こっち見てるし。


「アンタは?」


 私は困って彰を見上げる。


「……最近はエレクトーンにはまっていたな……」


 うんうん。キーボード系の楽器を色々とさわっております。……パイプオルガンもやってみたいんだよなー。


「へえ?」


 えっと? なんがじっと見られてるんだけど?


「コイツ、アンタのカノジョ?」


 これまた良く言われます。


「婚約者の妹だ。そもそもーー」

「お、おい?」


 ……語りだしちゃった。こうなると、最低5分は待ちましょう。


『彼は、姉を溺愛してるので。話始めると少しの間止まりません』

「え?」


 タブレットに文字を打ち込み、藤白くんに見せる。今ならそれで会話は出来る。


「アンタ……」

『私は声が出ませんので、話せません』

「……」


 これは定型文で入れてある。まずはこれを知ってもらわないと、会話にならないし。

 呆然として見てるのは……やっぱり障害者っていうことで気になるんだろうね。私は気にしてないけどね。


「で、君の用はそれだけか?」

「あ、ああ」


 急に正気に戻ったんで驚いてるね。彰は姉さんについて、一通り語れば気がすむからね。


「……今日の吹奏楽の演奏。手伝ってくれたピアノの演奏者を捜してんだよ。……どうしても知りたい事があってな」

「……何が知りたいんだ?」

「……どうやったら、音楽で食っていける?」

「……プロになる方法ってことか?」

「そ」

「……取り敢えず、音大を出てどこかの楽団に入ればいいんじゃないか?」

「……それじゃダメだから、だから知りたいんだよ」

「……そうはいってもな……」


 いやまあ、これ以上は正直私たち子供に言われてもって感じ? っていうか、私たちもまだ義務教育の真最中だし、そこまで急ぐことあるのかな?


「ワリィ。ジャマしたな」

「……別にいい。俺は赤月彰、こっちは藍川美樹だ」

「あ、オレは藤白冬弥。イロイロ言ってワルかった」

「気にしていない。まあ、あまり根を詰めない方がいいぞ」

「……おう」


 歩き去る藤白くんを見送る。


「何があるのか……」

『調べてみる?』

「だな。まあ『袖振り合うも多少の縁』だ」


 気になる彼のことを、……赤月の家に丸投げしました……。まあ、ある意味いつものことだけど。



 そして結果発表。藤白冬弥くんは大学には行けません。お父さん亡くしてて弟妹が3人。お母さんの稼ぎでは高校も難しいってところを、音楽センスから学園に特待生で入学でき、高校まではなんとか安泰。だけど大学は難しく、弟妹の学費もあって仕事をしたい。出来れば音楽関係。だけど、音楽という形のないものを仕事にするのは、お母さんも認めてなく、高校卒業までに音楽できっちりと稼げるようになりたい。だから、同じ中学生ですでにCD出してる私たちに接触を望んだっと。


「さて、どうするか」

『係わっちゃった以上は、できれば助けてあげたいけど……。助けるっていうのも傲慢かな……』

「そうだな。だけど、正当な取引なら問題ないだろ」

『どうするの?』

「まずは、あいつの実力の確認からかな? 調度、新しい分野の作曲も考えていたからな。そっちでまずは試すか」

(天才ってこいうものなのかな?)


 彰を見ていて、関係ないことを思わず考えてしまった……。まあ、曲が出来るのを取り敢えず待つってことで。



 そして彰は2曲、作曲した。まあ、練習だって言ってたけれど。

 1曲は吹奏楽部に、もう1曲は管弦楽部に預けて、実際の曲の感じを聴かせてもらうとか。

 ただ、作曲した本人だとバレると不味いので、完成した曲自身は録音で聴くって言ってはいた。

 ただ、その場合藤白くんの部分だけを聴くというわけではないから、別の理由をつけて、直接部活見学に行くことになった。……一応、管弦楽部と声楽部も観に行く予定。バレたらっていうか、うん。赤月のおじさんが学園の音楽科の実力を知りたがってるという設定だそうで。

 実際、そういうのは結構あるそうで。芸術家に投資っていうのも、お金持ちの趣味に入るとか……。

 まあそういう理由で見学ですね。実際に実力のある人は、取り込んでおきたいとは彰の弁。そうして準備して、ある程度曲がものになっただろうころに、私たちは見学に向かった。


 見学に行って……まずは感動しました。ある程度通しで演奏してたんだけれど、初めてでここまで完成度の高い曲を創るとは……。さすが彰だね。

 それと、音楽科のメンバーが主なだけあって、曲がかなり形になっている。ミスも少な目で聴きごたえがあるね。

 それで、肝心の藤白くんだけど、こちらもまたなかなかですね。この曲の作曲者に気がついているのか、かなり意識しているようで、演奏にも気合いが入ってる感じ。……そりゃそうか。自分がファンでもある作曲者の曲を演奏しているんだから。


『どうかな?』

「十分に及第点だな」


 これが私たちの感想。


『それじゃ?』

「おう。近いうちに接触することにするぞ」


 私は頷くと、吹奏楽部の演奏に聞き入ることにした。

 ……いつか、私もこういう演奏に加わってみたいかな。臨時とかじゃなくて、本格的に。そう、想いながら。

補足といいますか……。

冬弥の口調がカタカナ多めなのは、区別化(作者都合)と、本人の思考が漢字変換をあまりしてないせいです。

ちなみにやる気がないため、成績は中の下。



登場人物?


七瀬葵

藍川美樹の前世での名前。

駆け出しの声優で、ゲームのキャラの声あてで参加したときに知り合った、プログラマーの婚約者がいた。

人格は前世と変わりなくても、口調は変わっています。

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