第32話 原因は?
美月と明確に関係を持ってしまってから次の週の水曜日。
「悠真、今日あたしの家に来ない?」
「うん、行くよ」
「じゃあ決まりね。放課後いっしょに帰ろ?」
「うん」
休み時間に陽菜から誘われた。
彼氏として断るわけにはいかない。
美月のことが気になるが、相変わらず美月はニコニコとしていた。
陽菜が僕を彼氏であることを宣言するかのように大きめの声で誘ったにもかかわらずだ。
美月は、本当に二番目でもいいの?
だってまだ美月とデートすらしていないんだよ。
最初に誘われたときは、話したいことがあるからって通学路をいっしょに帰ったけど、それ以降、いっしょに帰ったりはしていない。
必ず先に美月が帰って、そのあと僕が美月の家に行く、というパターンになっている。
他に見られてはいけないとはいえ……。
アイドルってみんなこうなのかな。
恋愛するのも大変だって、はっきりわかんだね。
◇◇◇
「悠真、どうしたの、今日はなかなか終わらないね。調子悪いの?」
陽菜といっしょに放課後歩いて、途中の喫茶店によって適当に飲み物を飲んで、陽菜の部屋へ。
付き合っている者同士がすることと言えば、エッチなのだけど。
いつもどおりお互いの体に触れる。
比べてはいけないと思いながら、陽菜と美月の胸の大きさを比べてしまう。
陽菜も小さくはなく手のひらに収まるくらいの大きさだけど、美月は手に収まりきらないし、弾力もあってモチモチしていた。
いつも通り先に陽菜を満足させたあとは僕の番だ。
だが、なんというかいける気がしない。
なんでだろう?
「あっ……、抜けちゃった」
とうとう最後までできなかった。
こんなことは初めてだ。
「まあ、そんなこともたまにはあるよね。悠真、気にしないで」
「うん、わかった……」
◇◇◇
まだ若いのに、そんなことある?
悠真は高校生だよ?
悠真が帰ったあとの夜、自分の部屋で陽菜が首をかしげた。
まさか、あたしの魅力がなくなった?
そんなはずはないわよね。
最初は元気だったんだし。
でもなぜか少しずつ元気がなくなっていったわ。
何でなのかしら?
よくわかんないので、スマホで検索、っと。
適当に開いたページだと、生活習慣の乱れ、とかある。
睡眠不足……まああるかもしれない。
ときどき徹夜でゲームとかすることもあるらしいし。
だいたいは新しいソフトが出たときだと思うけど。
運動不足……は悠真に限ってありえないわね。
過度な喫煙、飲酒も関係ない。
これはどちらかというと鬼塚先輩じゃないかしら。
となると、あとは心理的な原因らしい。
パートナーとのストレス。
関係がマンネリ……これはあるかもしれない。
というか、最近はちょっと鬼塚先輩との関係に偏ってたかもしんない。
悠真もあたしにべったり、というワケじゃなく、そもそも女の子に四六時中くっついているタイプじゃなくて、男友達と遊ぶとか、部活にもバランス良く時間を割くタイプだからね。
ちょっとくらい目を離してても大丈夫、そのへんはあまり心配してなかったけど。
あとはスマホをスクロールしていって見つけたのは、ソロプレイのやりすぎってやつ。
これは、どうだろう?
あまりそんな感じでもなさそうだけど。
あーだめだ、わっかんない。
聞くべきは、鬼塚先輩?
だめだ、
『ぶっひゃっひゃっ、だっせーのあいつ! 陽菜、俺に乗り換えようぜ』
とか言ってまともに話を聞かないわね。
というか、それを相談するなんてノンデリなことはできないわ。
秒で却下。
なら、彩由美たちかな。
さっそくメッセージを送って聞いてみよう。
いつもお読みいただきありがとうございます!




