表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
逆ネトラレされる僕〜国民的美少女アイドルに完堕ちさせられたワケ〜  作者: 気まぐれ@ハズリバ2巻


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/55

第12話 美月のお話

「悠真、今日は彩由美たちと遊びに行くからねー」



「うん、わかった」



 陽菜が彩由美さんたちと早々に教室から出ていく。

 そうなら僕も友達とゲームの日かな。

 そういや健人は部活だったな。

 どうしようか……と思っていると、ポケットの中でスマホが小さく震える。



『悠真くん、いっしょに帰りませんか』



 インスタのDMだ。



『オッケー』



『じゃあ玄関で待ってるね』



 先に美月さんが教室を出ていく。

 僕もスマホを適当にいじるフリをしてから遅れて教室を出る。

 玄関で合流した僕たちは並んで歩いて学校を出た。



「あの、美月さん? わざわざDMで言わなくても……」



「いっしょに教室を出るところを見られて噂とかされると、恥ずかしいし……」



「え?」



「冗談だよ! なんか秘密のやりとりみたいで楽しくない?」



 そう言っていたずらっぽく笑う美月さん。

 やばい、ちょっとドキッとしたかも。



「今日もお話できるからうれしいよ、悠真くん」



「僕もだよ」



 そして今日も適当に歩いてだべって途中でお別れかと思っていたけど……。



「ね、悠真くん、相談に乗ってほしいことがあるんだ」



 ちょっと上目遣いをしながら僕に聞いてくる美月さん。

 さすが現役グラドル、破壊力ありすぎ。

 ちょっとクラッとくるかも。

 ここは平静を装って紳士的に振る舞わないと……



「ん、なに? じゃあファミレスにでも行く? サイゼとか」



「えーとね、私の部屋に来てほしいんだけど」



「いや、それはちょっと……」



 いろいろとまずくね?



「大丈夫だよ、なにもしないから」



 なんか逆転してませんか、それ?

 どっちかというと男のセリフじゃね?

 まあ相手は天下無双のアイドルなんだし、きっと男の扱いにも慣れてるから大丈夫でしょ。

 アイドルの部屋に一度は行ってみたい、なんて下心はないよ、断じて。



「うん、じゃあお邪魔していいかな」



「ありがとう!」



 少しだけ暗くなっていた美月さんの表情がパッと明るくなった。



◇◇◇



 誘われて美月さんの部屋にやってきた。

 入った瞬間、ふんわり甘い香りが鼻をくすぐる。



「いらっしゃい、悠真くん。何か飲む? アイスティーでも入れようか? 一年分あるから飲みきれなくて」



 そういや、こないだのCMで紅茶の新商品のイメージキャラになってたな、美月さん。

 っていうかグラドルとしての詩織さんだけど。



「もしかしてCMでやってたやつ?」



「そう、誰が淹れてもおいしいってやつだよ。メーカーさんがたくさんくれたの」



 うーん、雲の上の話だなぁ。



「じゃあ、ちょっと淹れてくるから、待ってて悠真くん」



「わかった」



 美月さんが部屋から出ていく。



 部屋の様子は……全体的にアイボリーで統一されていて、飾り棚には縫いぐるみとかが並んでいる。

 それも確かCMで美月さんが宣伝してたやつだな。

 付いているタグをみると非売品って書いてあるぞ。

 ネットでフリマに出せばいったいいくらになるのやら……。



「お待たせ、アイスティーだよ」



「ありがと」



 おしゃれな丸いテーブルに置かれたアイスティー。

 さっそく口をつける。

 待て、このカップも実は高級ブランドだったりしないよね。

 そんな僕の様子を対面に座って見ていた美月さんが口を開いた。



「それで相談なんだけど」



「あ、そういやそのために来たんだっけ」



「私ね、好きな人がいるの」



「そうなんだ」



 まあお年頃だし、好きな人くらいいるでしょ。



「へえー、どんな人? 芸能人とか?」 



「ううん、そういうのじゃないの。私、その人に好きになってもらいたくて、いろいろ頑張ったの」



「…………」



「昔は地味だったからそこから直さなきゃ、って思って。思いきってアイドルのオーディションを受けたの。最大手の810プロに入れれば、私は輝けるんじゃないかって」



「それで受かったんだ、すごいね」



「ううん、最初の面接はひどかったの。髪型もメイクも適当、服装も適当で行ったんだけど、ボソボソ声であんまりうまく喋れなかったから当然落とされちゃった」



「え、そうなの? 全然そんな風に見えないけど」



 今の美月さんからそんなところ全然想像できないな。



「でもね、帰ろうとしたときに面接官の一人に声を掛けられたの。『メイクとか教えてあげるからもう一度挑戦してみない、原石を放っておくのはもったいない』って。それがね、社長の藤堂(とうどう)百合(ゆり)さんだったの」



 おおう、なんか貴重な体験談を聞かされてるぞ。

 これだけでもここに来る価値があったかも。

 つか、愛されてんなそいつ。



「百合さんの指導は厳しかったんだけど、猫背を治したり、長かった髪をミディアムまで切って、あ、これは短い方が扱いやすいし似合ってるってことらしいんだけど」



「確かに、よく似合ってるよね」



「ありがと、悠真くん。あとね、眼鏡もコンタクトに変えて、メイクも服装も、発声も、とにかくいろいろ直して、私もう別人じゃないかってくらい」



「すごいね」



「百合さんのおかげで次のオーディションに受かって、グラビアアイドルになって何冊も写真集を出して、CMにも出て……これで振り向いてもらえる、って思ったらまだ次があったんだ」



「まだあるの? 芸能界大変すぎない?」



「鳳翔学園に転入しなさいって。物理的に近くないとそういう関係になりにくいからなんだって。よくさ、芸能人同士の結婚とか、ドラマで共演したのがきっかけだったみたいなのあるでしょ。あれホントみたい」



 そうなんだ。

 芸能人の結婚とかよくわかんないけど、物理的な近さが大事というのは僕でもわかるな。



「ってことは、学園に好きな人がいるってことなんだ」

 いつもお読みいただきありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ