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地球最後の日に僕は

初投稿です 

202x年7月7日 地球は終焉を迎えることが確定した。

1ヶ月ほど前、NASAが巨大な小惑星が地球に衝突する軌道となっていることを確認し、全世界に公表した。

その小惑星は直径が100kmを超える大きさを持ちながら太陽の光をあまり反射せず、そのために衝突の1ヶ月前まで観測することができなかった。

人々は大混乱に陥った。

ある者は神に祈り、ある者は犯罪行為に走った。しかし、多くの人は最後まで社会を維持するため働いていたり、自分のやりたかったことをやっていた。


今日は7月7日、衝突の当日だ。

僕は1ヶ月前、会社が解散になったあの日からダラダラと過ごしていた。

どうも小惑星はニューヨークの沖合の大西洋に落下するようだ。

衝撃波は約7時間後には日本に到達すると政府は言っている。

ふと僕は最後にドライブに行こうと思った。

特に理由はない。

駐車場に停めてあった自分の車に乗り込んだ僕は東へ向けて走り出した。目的地は特にない。

道中、様々なものを目にした。

ドラゴンボールの孫悟空の道着を着て小惑星を破壊すると叫び、かめはめ波の構えをしている人、交差点のど真ん中でバーベキューを開く若者の集団、明らかにサボっている警察官とそれと話す酔っ払ったおじさん。

変なことをしている人はたくさんいたが不思議と略奪などの行為を見かけることはなかった。

出発して8時間ほど経過した。

途中で給油をしていなかったため、車はエンジンが止まり走れなくなった。

仕方がないので外に出て看板を見る。どうもここは千葉県の犬吠埼、ちょうどよく衝突による衝撃波を眺めることができる場所についたようだ。白亜の灯台が美しい。

僕は灯台の麓あたりに座って東の方角を眺めた。

時刻は夕方の18時。太陽は西の方へかなり沈んでいる。

目を凝らすと遠くに赤く光る煙のようなものが見える。

それは徐々に明るさを増し太陽のない東の空を赤く染め始めた。

火山の爆発や核実験の映像でしか見たことないような巨大な赤く光る爆煙。

しかし、僕にはそれがとてつもなく美しいものに見えた。



































































地球は滅びなかった。どうも孫悟空のコスプレをしていた人が実は本人で本当に小惑星を破壊してしまったようだ。

あの赤い爆煙は小惑星を破壊したときの衝撃波だったようで僕のいた場所まで到達することはなかった。アメリカやヨーロッパは壊滅してしまったが、「でえじょうぶだ、ドラゴンボールで生き返れる」とか破壊した本人は言っていた。

僕は仕事を探すことにした。











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