恋のカケラ。
「片思い」
良い響き。
「両思い」
すごくステキな響き。
私には、良い響きのヒトカケラも無い。
恋って何?
切ないって何?
好きって何?
「えー!彼氏出来たんだー!いいなー!!!」
「うんッ!!すごい優しいんだよー!!」
友達はまた恋の話。
私は荒木美紀。
中学2年生。
普通の中学生で、恋をしたことがない。
恋の意味が分からない。
好きって、友達や家族を好きって思うのと、違うの?
切ないって、寂しいって思うのと、違うの?
友達が彼氏の話をしているのは、なにがおもしろいんだか分かんない。
「彼氏なんていらなくない?」
言ってみた。
「はいはい!美紀はまだおこちゃまですね〜」
なんて言葉。
恋をすると大人になれるの?
意味分かんない。
あたしの毎日はいつもこんな感じ。
本当に私は、恋をしない普通の中学生。
別に、恋なんてしなくていいと思ってた。
そんなある日、
一人の転入生がやってきた。
「篠原祐貴です。よろしく!!」
その後の昼休み、篠原君の周りは女子ばっかり。
なんでそんな男子が好きなのか?
意味が分からなかった。
そりゃぁ私だって、「片思い」とか、「両思い」だの
言葉を使ってみたいよ?
でも、本当の恋を知らなきゃ。意味無いし。
本を読んでいる私の前に誰かが来た。
「あの〜・・・・・・」
私がぱっと顔をあげる。
「はい?」
「えっと・・・名前教えてくれるかな。」
「え?荒木・・・です。」
「荒木さん?よろしくね。」
「は・・・はぁ・・・よろしく・・・。」
そのまま篠原君はどこかに行った。
なんで突然?とか、一瞬思った。
でも、まぁ、クラスメイトだしね。
それから、毎日のように篠原君は
私に話しかけるようになった。
私は、別にヒマだったし、喋るのに付き合っていた。
それから数ヶ月。
「荒木さん。」
「ん?」
「放課後・・・体育館裏に来てくれてもいいかな?」
「いいけど・・・?」
「うん、じゃ、またね。」
体育館裏に呼び出すなんて、お金でも取られるのかな?
まさか、いじめられるのかな?
マジメに考えていた。
放課後。
私は念のため財布などの貴重品を友達に預けてから、
体育館裏に行った。
そこにはもう、篠原君が居た。
「篠原君!!」
「あ、良かった〜・・・来てくれた・・・」
「え?私、約束は破らないよ?」
「そうだよね。荒木さんはそうっぽい(笑)」
篠原君は笑った。
「なんで笑うのー?ウチなんか変?」
「ううん。何かね、荒木さんらしいなーって思って・・・」
「あたしらしい?」
「うん・・・」
それから少し、静まりかえった。
「荒木さん・・・・・・・」
「うん?」
お金なら持ってません!いじめられるほど、変人じゃないです!
とか、ちょっと思いながらおそるおそる聞いた。
「俺さ・・・・・」
「うん・・?」
「荒木さんの事が、好きなんだよね。」
「は?」
「うん・・・なんでだろうね。」
「え・・・は・・・?」
「良かったら俺と・・・付き合って。」
「ごめんなさい。」
私の答えはもちろん即答。
好きなんて思ってなかったし、
まさか、篠原君がそんなこと言うとは思っていなかった。
私は、別に友達として仲良くしてた。
でも、篠原君は違った。
「そう・・・だよな」
「あ・・・」
「ごめん・・・・・」
そう謝った後、篠原君はどこかへ行ってしまった。
泣いてた・・・よ・・・ね?
私・・・・なにかした・・・・・・・・?
なんか、すごくひどいことをしたと思った。
あまりにもそれが忘れられなく、
夜、友達にメールをしてみた。
『やっほー^^夜遅くにゴメン↓
あのさ・・・
今日ウチ、篠原君に呼び出されたジャン?
そんでね、その時こくられたの・・・
ウチは彼氏とかいらないから、
ゴメンっていっちゃったんだけど・・・
篠原君、そのあと泣いてどっか言っちゃったの・・・
どうしよう。
ウチ、なんか悪いことしたのかなぁ?』
数分後、返事が返ってきた
『おぉ〜!!ついに美紀も恋の年頃かぁd(●^皿^●)v
なんてね☆
まぁ、でも篠原君の事は、
好きじゃないの?
好きじゃないなら、そんなに気にする事、
無いと思うよ!!
ま、それは美紀しだいだけどね!
またなんか有ったらメールして!!
じゃ、お休みヾ(●´▽`●)ノ』
「好きとか好きじゃないとかの問題じゃないのに〜・・・」
とか、思った。
でも・・・別に、好きじゃないし
あんまり気にしない方が良いのかも。
自分で思いこむように自分で言った。
その次の日からは、まったく篠原君は私に話しかけて来なかった。
目も合せない。
そんなことする必要なんじゃ〜ん・・・
なんて。
ふったのは私の方なのにね。
でも、自分の中に一つ、穴が開いたような気がした。
もう終わった話じゃん?
うっとおしいのが来なくなっただけじゃん?
自分に言い聞かせた。
「でもさ・・・もうずっと喋ってこないカモよ?」
友達に言われた。
「え・・・・・・・?」
「だって、美紀。元気ないし・・・・・・・。
しかも、だれの事考えてるかなんてすぐ分かるよ!!!」
「そっか・・・・ゴメン・・・」
「謝る人、うちじゃないじゃん。」
「え?」
「篠原君・・・・・・・・・・・・でしょ。」
「なんで・・・・?」
「美紀・・・まだわかんないかもしんないけどさ。」
「・・・・うん」
「それが、恋なんだよ?」
「え・・・・・・・・」
これが・・・・・・
意味・・・分かんない。
だって、友達。
友達を勝手に超えたのはむこう・・・・・・・
「だって、ずっと篠原君見てる。」
「み・・・見てないよ!」
たしかに、見ていたのかも。
「ウソつけ!!!!!!!」
「・・・・・・・・・・・・」
「今、きっとねー美紀のココロ。切ないって言ってる。」
・・・・・・・これが、切ない。
「そんで、今の美紀は篠原君と、"両思い"」
・・・・・・・・両思い・・・・・・・・・・・
分かんない。でも、分かりたい・・・・・
知りたい。恋を。
「ゴメン・・・・・・ありがとう・・・・・・・・」
「じゃ、言ってこい!!!」
「うん・・・・・・!!!」
あたしは走り出した。
好き。好き。好き・・・・・・
これが、始めての恋。
"好き" ヒトを思う気持ち
"切ない" もっと、"好き"を深めるもの
"恋" 今、してること
「篠原君!!!!!!!!!!!!!!!」
「荒木・・・・さん・・・・・?」
大丈夫。
呼吸を整えて言う。
「好き!!!!!!」
これが、恋のカケラ。
最後まで見てくれてありがとうございましてた。
よろしければ、感想まってます^^