28.与えられた選択肢
自室へ戻ると、私はエマさんから託された木箱をチェストの引き出しに収めた。
それからベッドに正面から倒れ込み、深い溜息を吐き出した。
軽く寝返りを打つと、サイドテーブルの上にある歴史書が視界に映る。
真実とは違う事が書かれていると知って、最近はすっかり手に取らなくなった。
書かれている内容全てが嘘のように思えて、とても読む気になれない。
読書に費やした時間も全て無意味だったのだと思うと、また虚しさに襲われる。
私はそれを視界に映さないよう、もう一度寝返りを打つ。
――なんだか、疲れたわ……。
やけに重たく感じる瞼が勝手に落ちていく。
間もなくして、私の意識は完全に暗転した。
パラ……パラ……。
本をめくるような音が聞こえ、私はゆっくりと瞼を開いた。
ぼんやりとする視界は、窓から差し込む夕日により赤く染まり、ベッドの端に座る人影を映し出している。
瞬きを繰り返すと、次第に輪郭がはっきりとしてきて、見慣れた後ろ姿が認識できた。
「……アレクシア様?」
少し掠れた声で呼び掛けると、アレクシア様はこちらへ振り返り、
「マリエーヌ、起きたか」
私と目が合うと、ニッコリと嬉しそうに微笑んだ。
アレクシア様がノックもせずに部屋へ入ってくる事はない。恐らく、私がノック音に気付かなかったのだろう。
「ごめんなさい。いつの間にか眠ってしまったみたいで……」
咄嗟に起き上がろうとした私の肩に、アレクシア様が手を伸ばしソッと触れる。
「疲れているのだろう? まだ夕食まで時間があるから、もう少し休んでいるといい」
「いえ、大丈夫です。とても長く眠っていたみたいなので……」
時計の時間を確認すると、もう二時間近く眠っていたらしい。
のそのそとベッドの上を移動しアレクシア様の隣に座る。
アレクシア様の膝上に、私がもう二度と読むまいと思っていた歴史書が載っているのに気付いた。
「……それを読んでいたのですか?」
「ああ。歴史書は昔読んだから、新しく出版された物には手を出していなかったんだが……新しい見解も記されていて、なかなか良かったな」
私は思わず首を傾げてしまった。
「え? でも……それには嘘が書かれているのですよね……?」
「確かに、事実と異なる箇所はある。だが、全てがそうではない。帝国設立時から三百年ほどはおおむね史実通りの内容だ。あとは、そうだな……」
アレクシア様は胸ポケットから万年筆を抜き取ると、歴史書に書かれている文字の一部をシュッシュッと線で消し始めた。
パラッ……シュッ、パラパラッ……シュッシュッと、まるで全ての内容を把握しているかのように、手早く線を引いていく。
――まさか、私が寝ている間に全て読んでしまったの……?
分厚い歴史書は、一日……ましてや二時間で読めるようなものではない。
けれど、無駄のないその動きを見ていると、やはりそうとしか思えない。
私は呆気に取られたまま、アレクシア様のペン先の動きを目で追った。
後ろへ向かうほど書き込む線も増えていく。
特に今の皇帝になってからは、文字ではなくページ全体にバツ印を書くほどで、ほとんど内容が残らなかった。
やがて、アレクシア様は万年筆の蓋をパチンと止め、胸ポケットに収める。
「これで該当の箇所は消したから、読んでも問題ない。他に知りたい事があれば僕に訊くといい」
まだ少し唖然としている中、差し出された歴史書を受け取る。
つい先ほどまでは、それを見るのも不快だったはずなのに、今はもうなんともない。
まるでアレクシア様の手により、穢れが取り払われたかのよう。
「……ありがとうございます」
パラパラとページを捲り、中を確認する。
近年になるほど虚偽が多いけれど、全体的に見れば極一部でしかない。
全ての知識が無駄になったのではないと思うと、救われた気持ちになった。
こんなにもあっさりと、心の憂いを取り除いてくれるアレクシア様は本当にすごいと思う。
「すまない、マリエーヌ」
「え?」
唐突に謝罪され、思わず目を瞬かせる。
感謝の気持ちでいっぱいだったのに、どうして謝罪が飛び出したのか、よく分からない。
アレクシア様は戸惑いがちに口を開いた。
「ここ数日、君が思い悩んでいる事には気付いていた。だが……少し、様子を見ていたんだ。……いや……悩んでいたという方が正しいだろうか」
「……悩んで?」
――アレクシア様も、私と同じように悩んでいたの……?
アレクシア様は申し訳なさそうな笑みを見せながら、膝の上に置く私の手に、自身の手を重ねる。
温もりのあるその手は、それでもいつもより少しだけ体温が低いように思えた。
「君が少しでも安心して過ごせるように……と、なるべく不安要素を排していたつもりだったのだが……それが余計に君を不安がらせる結果となってしまったから……。グレイソンの話を聞いて、震える君を見た時、僕のやり方が間違っていたのかもしれないと、少し思い悩んでいたんだ」
「……そうだったのですね……」
私は、自分の事でいっぱいいっぱいで、アレクシア様がそんな風に思い悩んでいたなんて少しも気付けなかった。
けれど、ふと思い出す。
私の憂いはアレクシア様の憂いとなる事を。
――私が不安がると、アレクシア様も不安になるんだわ……。
アレクシア様は、いつになく自信なさげに微笑んでいる。
だけど私は……私の心の平穏を願い、力を尽くしてくれたアレクシア様の努力を否定したくない。
そして、これまで過ごしてきた時間が間違いだったなんて……思わないでほしい。
「アレクシア様は間違っていません。新婚旅行も、ここで過ごした日々も……目にするもの全てが心ときめくほど新鮮で、新しい体験にドキドキしたり、素敵な人とも出会う事ができて……。不安な気持ちだったら、こんな風に心の底から楽しむ事もできなかったと思います。アレクシア様のおかげで、とても充実した幸せな時間を過ごせました」
「……マリエーヌ」
僅かに目を見開き、憂いの滲んだ赤い瞳がきらりと輝いた。
その口元が柔らかく綻び、今にも泣きそうな笑顔が象られる。
私の幸せを願い、思考を繰り返し、苦悩しながらも全力で奔走するその姿を、これまで幾度となく見てきた。
私が幸せだと、アレクシア様も幸せそうに笑う。
その笑顔を、ただ純粋に守りたいと思った。
だってその笑顔は、前世で私が、切に願ったものだから――。
心を覆い尽くしていた不安の中に、その気持ちがポツッと灯り、私を奮い立たせる。
「アレクシア様……お願いがあります」
意を決してそれを口にすると、アレクシア様は小さく息を呑み、嬉しそうに顔を綻ばせた。
「君の願いなら、なんでも聞こう」
力強いその言葉から、何でも叶えてみせるという強い意志が伝わってくる。
私はアレクシア様を真っすぐ見上げ、告げた。
「私に……剣の使い方を教えてください」
直後、アレクシア様の満面の笑顔がピシッと凍り付いたように硬直し、
「…………は?」
表情が抜け落ち、ポカンと開いたその口から素っ頓狂な声が零れた。
私の言っている意味が全く分からないという顔のアレクシア様に、私は思いの丈をぶつける。
「この先、どんな危険があるかも分からないのに、身を守る術も知らないままでは駄目だと思ったのです。少しでもそういった力を身に付けていれば、いざという時に少しでもお役に立てるかと思って……。今から習ったところで、そう簡単に身に付くほど甘くないのは分かっています。でも、このまま何もしないでいるよりは良いかと思って……」
呆気に取られていたアレクシア様も、私が本気なのだと察したらしい。
今は真剣な面持ちとなり、私の話を静かに聞いてくれている。
「ですからアレクシア様、お願いです。私にも剣の指導をしてください」
私だって、大切な人を守るためなら、武器を取って戦ってみせる。
その強い意志を見せつけるように、アレクシア様を真っすぐ見据える。
「……」
アレクシア様は、しばらく思案するように視線を彷徨わせ……やがて首の後ろをさすりながら、どこか言いづらそうに口を開いた。
「マリエーヌ。僕は君の願いであればなんでも叶えたいと思っている。だが……」
言いながら、アレクシア様はしなやかな動作で私の右手をすくい上げ、その指先にソッと口づけをした。
唇に触れた箇所がじんと熱くなる。
アレクシア様は互いの指を絡めるように握って持ち上げると、私の手の甲に頬を摺り寄せた。
そして視線だけをこちらに向け、静かに告げる。
「こんなにも繊細な手で剣を握れば、すぐ傷になってしまう。僕は君を傷つけるような事を教えたくない」
断られる事は想定していた。
けれど、それでは今までと変わらない。
「……ですが……少しでも、自分の身を守れるようになりたいのです」
「僕が必ず君を守る。それでは不安か?」
「……いえ……」
アレクシア様を信用していないわけじゃない。
必ず私を守ってくれると自信を持って言える。
だけど、私が一番恐れているのは……。
「私は……私を守ろうとして、アレクシア様が危険に晒されるのが怖いのです。たとえば、私がもし帝国側の人間に捕まった場合、アレクシア様は危険を顧みず助けようとするでしょうから……。私は、アレクシア様の弱点になりたくないのです」
私自身も、危険に晒されるのは怖いけれど、私のせいで誰かが傷付くのはもっと怖い。
その可能性を考えると、アレクシア様が一番に思い当たった。
それだけは、絶対に嫌だと思った。
アレクシア様は驚いたように目を瞬かせ、
「確かに、君の言う通りだが……」
そう言いながら頬を薄っすらと赤く染めると、口元を緩める。
笑みを象る唇を隠すように、アレクシア様は手で口元を覆う。
「そうか……僕を想っての事だったのか……」
そう呟くと、赤い瞳が嬉しそうに弧を描き、私を愛おしげに見つめた。
「君の気持ちはすごく嬉しい。だが、僕は君に武器を持たせたくはない。それを使って君が誰かを傷つけた瞬間、君の心にはもっと深い傷が刻まれるだろう。それは決して消える事のない傷痕となり、君を苦しめ続けるに違いない」
そう告げるアレクシア様の顔が苦渋に満ちていく。
「僕は、君の純真な心も守りたい」
私の心までも守ろうとするアレクシア様の言葉に、決意が揺らぐ。
大切な人を守るためとはいえ、武器を手にするという事は、誰かを傷付けるという事。
つまり……この手で人を殺めてしまうかもしれないのだ。
ゾッと悪寒が走り、背筋を冷たい汗が伝う。
「マリエーヌ。君が変わろうと努力しているのは知っている。だが、変わらなくていい事もある。自ら手を汚す必要はない。僕は君の清らかさに救われたのだから」
「……ですが……」
アレクシア様の言葉を聞いても、言い知れない焦燥感は拭えない。
――じゃあ、私はどうすればいいの……?
このまま、何も変わらないまま過ぎていく時間が怖い。
何の覚悟も決まらないままに、突然いつも通りの日常が変わってしまうのが怖い。
今までにも、不安になる事はあったけれど、大丈夫だと自分に言い聞かせてきた。
けれど、今は大丈夫だなんて、前向きな気持ちになれない。
悪い方向ばかりに思考が捕らわれ、恐ろしい事ばかり考えてしまう。
――誰かが傷付いたり、死んでしまったりしたら……。
ふと頭に過ったのは、前世でアレクシア様を殺そうと公爵邸に忍び込んだ人たちの姿。
その人たちからアレクシア様を守ろうと必死だった。
けれど、結局守りきれないまま私は殺され、その後にアレクシア様も亡くなってしまった。
あの時と同じ、過去に戻るなんて奇跡が二度も起きるはずがない。
今度こそ、死んでしまったら……もう、それが最期……。
途端、ヒュッと喉が詰まり、息が吸えなくなる。
もう一度息を吸おうにもうまく吸えない。
まるで私の周りから空気が無くなってしまったかのように、呼吸ができない。
「マリエーヌ」
ふいに呼び掛けられ、少しだけ息を取り込めた。
息苦しさが僅かに和らぎ、ハッハッと浅い呼吸を繰り返す。
深い呼吸はまだできそうにない。
「落ち着いて、大丈夫だから、ゆっくり呼吸をするんだ」
アレクシア様が私の体を軽く抱きしめ、安心させるようにトン、トンと背中を優しく叩く。
耳に触れる胸元から聞こえるのは、アレクシア様の心臓の鼓動。
その体に縋るように、私はアレクシア様の服をギュッと掴んだ。
少し速く思えるその鼓動に耳を傾けていると、徐々に不安が薄れていく。
そこからじんわりと心地良い安心感が広がるように、心が満たされていく。
乱れていた呼吸が落ち着きを取り戻し、ホッと息を吐いた。
けれど、また違う方向に気持ちが乱れ始める。
――まだ何も起きていないのに、こんなにも取り乱してしまうなんて……。
不甲斐ない自分が情けなくて、今度は気持ちが沈んでいく。
乱れる情緒に振り回され、もはや果てが見えない。
じわりと涙まで滲んできて、更に自分に嫌気が差す。
すっかり悪循環の沼に絡め取られている。
その時、私を抱きしめる腕に一層力が込められた。
「……!」
思わず目を見開いた私の耳元で、アレクシア様がソッと囁く。
「マリエーヌ。このまま僕と一緒に、どこか遠くへ逃げようか」
「……え?」
上擦る声で聞き返しながら、アレクシア様を見上げる。
アレクシア様は、私の顔にかかっていた髪を指先ですくい上げ、耳にそっと掛けた。
より鮮明になった視界の中で、アレクシア様は優しく微笑んでいる。
「皇帝の手の届かぬ場所で、僕と、僕たちの子供と共に暮らすのもいいだろう」
静かに告げられた言葉を、私は少しずつ紐解いていく。
――それってつまり……レスティエール帝国へは戻らず、遥か遠くの国へ逃げようという事……?
「でも……ここまできて、そんな無責任な事は……」
今も帝国に残っているジェイクさんやウィルフォード騎士団の面々。
ここに居る人たちだって、並々ならぬ覚悟を持ってここまで来たはず。
それにグレイソンさんのように、協力してくれる人たちもいる。
そんな人たちを裏切るような選択はできない。
すると、アレクシア様は微笑んだまま、ゆっくりと首を振った。
「今回の件で、君に責任なんてひとつもない。君はただ、巻き込まれただけなのだから」
「……巻き込まれた……?」
目を瞬かせながら首を傾げる私に、アレクシア様はクスッと笑って頷く。
「新婚旅行と偽って、僕が君をここまで連れ出したのだから。さしずめ僕は誘拐犯といったところだろうか」
どこか楽しそうな口ぶりでそう言うと、私の髪を一房持ち上げ、「君は捕えたくなるくらい美しいからな」と、少し危なげな笑みを見せながら髪に口づけをする。
私はしばし思考停止してしまい、ハッと我に返った。
「ですが、それは……アレクシア様は、私が心置きなく旅行を楽しめるよう配慮してくださっただけで……」
そう言いながら、ふと思った。
アレクシア様が、私に何も告げないままここへ来た理由は、それだけではなくて……。
――この選択肢を、私に与えるため……?
もしも私が最初からこの計画に賛同していたら、他の選択肢なんてなかったはず。
けれど、アレクシア様の言う通り、ただ巻き込まれただけの私が、この先に何を選択しようとも、責任は生じない。
私は何も知らなかったのだから……。
アレクシア様は、いつもの穏やかな笑みを浮かべたまま口を開く。
「君には選択する権利がある。このまま計画を遂行し、レスティエール帝国へ戻るか。それとも、僕と共に遠くの地へと赴き、新たな生活を送るか。君の好きな方を選ぶといい」
「……」
――でも……たとえ責任はなくとも、私の選択が及ぼす周囲への影響は計り知れないわ……。
特に、アレクシア様がこの計画から手を引いてしまうとなれば……ただでさえ成功率の低い計画が、更に厳しいものになってしまう。
それこそ諦めざるを得ないほどに……。
思い悩む私に、アレクシア様は穏やかな声で告げる。
「マリエーヌ。君が何もかも背負い込む必要はない。ジェイクを含め、今回の計画に関わっている者たちには、あらかじめ伝えていた。『もしマリエーヌが帝国の外で暮らす事を望んだなら、僕たちはこの計画から手を引く』と」
「……え?」
予想だにしなかった言葉に、思わず聞き返す。
まさか、そんな根回しまでされていたなんて思っていなかったから。
「だからここで、僕たちが手を引いたとしても、彼らだって想定していた事だ。そういう場合も見越して算段を立てているはずだ。それができないほど無能ではないからな」
だから君は、好きに選ぶといい……と、アレクシア様は澄んだ瞳をこちらに向け、囁いた。
このままどこか遠くへ逃げてしまえたら、どんなに楽だろうか……と。
そう何度も考えただろう。
だけどそれは無理だと、最初から諦めていた。
それなのに、何度も諦め手放した選択肢が、今、こうして私の目の前にある。
手を伸ばせば、簡単に届くところに……。
「……本当に……いいのですか……? 私の好きに選んでも……」
目の前に掲げられた選択肢に、縋るように問いかける。
「ああ。どちらを選ぼうとも、僕は君の選択を最大限支持する」
その言葉の包容力に、身を投げ出したい気持ちに駆られる。
けれど、私の口は何度も息を呑むだけで、言葉を発するまでには至らない。
最後の理性が、私の言葉を引き止める。
言葉を紡げない私に、それでもアレクシア様は優しく笑いかける。
「急に選べと言われても難しいだろう。気持ちの整理をしながらゆっくり選ぶといい。そうだな……今度、流星群を見に行った時に君の答えを聞かせてほしい」
十日ほどの猶予を設けられ、少し気持ちが軽くなる。
ホッと胸を撫でおろし、
「はい、分かりました」
そう了承するも、今度は選ばなければならないというプレッシャーが肩にのしかかる。
すると、アレクシア様がさらっと付け足した。
「もしも君が選べないのであれば、代わりに僕が選択する。君が責任を負うものなんて何一つない」
私に選択肢を与えながらも、選ぶ必要もないのだと言う。
それを託せば、アレクシア様はきっと、私にとっての最善を選択してくれるだろう。
そうやって、アレクシア様はいつも私の心を軽くしてくれる。
私の心を、守ってくれる。
その優しさにいつまでも甘えていてはいけないと思うのに、今は甘えたくて堪らない。
ふとアレクシア様の視線が窓の外へと向かう。
釣られて私もそちらへと視線を向けた。
すっかり日が沈み、淡い残照が水平線を染め上げる。
そこに溶け込むようなグラデーションを描き、広がる群青色の夜空。星もすでに見え始めている。
その光景を眺めていると、アレクシア様は静かに語った。
「この国では、流れ星には願いを叶える力があると言われている。だから人々は、流れる星に願いを掛けるらしい。流星群の夜は、幾千もの流れ星が観測できるそうだ。だから、君の憂いが少しでも晴れるように、多くの願いを星々に込めよう。僕も、君の願いが叶うようにと願うつもりだ」




