『黄星のタイムパトロール』1巻
この作品は、私の発明の宣伝のために書いているものです。関連作品等、温かい目で読んで頂けると嬉しいです。感想お待ちしています。
『素敵な選taxi』に魅せられて・・・
私は報野 変事。しがない警察官をやっている。私の愛車『初代』でパトロール中、近くで強盗が発生したという通報を受けて向かった。犯人は発生現場に立てこもり、私は入り口で応援を待つ形となった。運よくこの店には裏口はない。犯人は一向に逃走のために出てこない。まさに袋の鼠だと思った。
そうして待っていると後ろから音がした。ドスッ・・・と鈍い音がして振り返ると、男が愛車の前に立っていた。。
変事「あなた、ちょっと待ってくれませんか?」
しかし、男は聞こえていないのか歩き続けていた。私は質問のために駆け寄った。ついにその男はあろうことか私の愛車のドアノブに触れた。
変事「おい!」
私は怒号を上げるのと変わらず、ドアを思いっきり開けた。
変事「ちょ・・・」
ギュイイイーン・・・とエンジンをかけられ、逃走された。
そんな絶望的な出来事の直後、私の前でタクシーらしき車両が止まった。丁度いい、乗せてもらおう。そう思っただけなのに、その物のドアが開いた。そしてタクシーのあんどんは赤く点滅している。とにかく乗り込み、
変事「前のパトカーを追ってください。」
と言い放った。
運転手「はい。」
タクシーは法定速度を守っているようだ。
運転手「あの、法定速度を守らなければいきませんか?」
変事「ん・・・電話、持ってますか?」
運転手「はい。」
変事「では貸してください。」
運転手「はい。どうぞ。」
彼のポッケからこの時代にそぐわない電話が出てきた。銀色のガラケーである。現代では『古きよき時代』を大切にしている。利便性を確保しながら、懐かしいフォルムを維持しているのだ。私の愛車もそのシリーズのパトカーである。私は彼の電話を開け、110を入力した。
オペレーター「こちらオリーブ警察署。どうしました?」
変事「こちら変事巡査。オレンジ銀行強盗の犯人と思われる人物を追跡中。」
オペレーター「はい。確認します。・・・あの、パトカーで追ってるんですか?」
変事「いえ、それが犯人に乗っ取られてしまって。タクシーで追いかけています。」
オペレーター「つまり犯人だけがパトカーで逃走中なんですね?」
変事「はい。すみません。」
オペレーター「すぐ貴方のパトカーの座標に応援を向かわせます。万が一のために目標を追いかけていてください。」
通話は切られた。
運転手「どうでした?」
変事「応援が来るまで追いかけてください。」
運転手「分かりました。」