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旅する探偵もの  作者: スーパー天邪鬼
イタールア戦争
38/55

わざわざそこに立つから凄い

「距離ここから約5km!

敵との距離約5km!」


第2偵察を終えた伝令部隊が帰ってきた。

彼らはこのまま、

高台に登って戦況を確認する。


更に探偵事務所から、

数人が敵の拠点を探す手はずだ。


「さて。残りは約10分だな。

お前達にこれを渡す」


俺/シャラ/銀次さんには、

赤いバッジが渡された。


「臨時ではあるが、銀次には中佐権限。

ケレンとシャラ嬢には少佐権限を与える」

「承知」

「はい!」

「りょーかい!」


真剣な顔で受け取り、

胸に取り付けた。


「シルブレイル、パラズ、ホマ各大尉には、

戦時昇進として少佐権限。

デガルズ、シキックス両中尉も、

同様に少佐権限とする。

また特殊砲撃部隊は全員、軍曹扱いだ」

「ッ!」

『バン!』


戦時中のみの昇進か。

俺達も権限授与とは・・・。


「お前達の部隊は、この戦いの肝になる!

ケレン特別少佐!意気込みは!」

「はい!我が隊は隼が如く!

素早い戦いを約束します」

「敵という向かい風を乗りこなす、

見事な戦いを期待する!

デガルズ!意気込みは!」


各隊長の心意気を話す!

これが終われば、持ち場に着くのだ。


「俺!デガルズの『ガイアパイレーツ』は!

バイキングの魂に則った戦いを、

約束します!」

「バイキングが真に恐れられたのは、

陸に上がってからだ!

敵を恐怖に叩き落せ!」


海賊の足元が平地になったとき、

真の強さを発揮する。

頼もしい限りだ。


「シャラ特別少佐!意気込みは!」

「私の『マッハ音速部隊』!

名前以上に速く走るつもりです!」

「う、うむ!その意気込みや良し!

マ、マッハ音速?部隊にも期待する!」


・・・他人のふりしとこ。

恥ずかしい名前だよほんと。


「銀次!てめえはどうだ!」

「俺の部隊全員に、100本斬りをさせてやる!」

「ん?うむ。いざという時は頼むぞ!」


俺の味方って、センス無いなぁ・・・。

あれ?俺の隊には個性がない?

おかしいなぁ。


「さて、演説をはじめるか。

お前達は自隊に行き、

装備の点検を行へ」


バッガス将軍の演説が、

もうすぐ始まるようだ。


気を取り直そう。


借り受けた馬を走らせて、

持ち部隊に向かった。


------------------------------------------------------

俺の部隊と合流する。

全員馬に鎧を着けている状況だ。


「作業中済まないな」


軽い挨拶をする。

馬に鎧を付けるように頼む。


「俺は探偵。元『相棒のケレン』だ。

初めて見る顔もあるかもしれないが、

よろしく頼む」

「あーーー!」


急にどうした・・・。

あぁ、彼か。


ニュージェー街で絡んできた、

騎士Aだ。


「ニュージェー街以来だな」


ふと、ザルインがこの街に居るが、

あの街は大丈夫だろうか?

と気になる。


まあ騎士隊50人と犬達が居る。


結局、煙は真っ直ぐこちらへ来ているし、

大丈夫だろう。


「あの時は良く・・・も・・・?」


俺の胸を見て顔が固まる。

佐官権限があるのだ。


「俺は戦時中だけとは言え少佐扱いだ。

命令には従ってもらう」

「・・・おいおい、アンザス。

お前はこの人のことをまるで、

自慢するように褒め称えてたじゃないか?」

「今は大人しく、

従うのが良いんじゃないか?」


騎士Aはアンザスと言うのか。


少なくとも周りの兵士は、

俺に悪い印象を持っていないようだ。


「悪かったよ。

あんたのおかげで、

来月から特殊部隊入りなんだ。

色々教えてもらったから・・・。

とにかく!一言謝っておきたかったのさ」

「女々しいな・・・」

「な、なんだとう!」


この軍で特殊砲撃部隊は、

成績上位者のみがなれるらしい。

つまり、エリートと言う事だ。


「女々しいって言葉は冗談だ。

お前には俺の手伝いをしてもらいたい」

「ってことは・・・?」

「俺はこの部隊を途中離脱する。

離脱後は、お前が指揮を執ってくれ」


つまり、騎馬隊のナンバー2だ。

戦闘技術においては問題なし。

肩書きももうすぐ立派になる。


「よっしゃ!

この戦いはお前についてくぜ!」

「無茶な命令は出すなよ若造!」


歳は若くても人望がありそうだ。


「さて、お前達。

装備を確認だ!

カービン銃!」

「歩兵第1分隊から譲り受けた、

銃!弾薬!共に異常なし!」

「一人につき30発!

弾数確認完了!」


スプリングフィールドM1873は、

後装式の単発銃だ。

幸運にも銃身が短い、

カービン(騎兵用)をもらった。


扱い方は、

軍の全員が知っているらしい。


「サーベル異常なし!」


サーベルも特殊な品ではないが、

軽騎兵刀を装備したようだ。


「戦闘中に手首を痛めないよう、

入念に手触りを確かめておくように!」


馬上での刀術は、

地上で使う術とは異なる。


主に違うのは手首だ。

地上より酷使することになるだろう。

衝撃を如何に逃がすかが焦点となる。


「刀を確認したら、

馬用の装備を確認だ!」


馬が銃声や砲撃音に驚かないよう、

専用の耳栓が必要だ。

鎧もしっかり着ける必要がある。


「確認完了!異常なし!」

「よし!次!爆撃隊!」


俺達が使う榴弾は、

地面に落とした衝撃で起爆する。


つまり、取り扱いには細心の注意が必要だ。


「榴弾の準備完了です!」

「地面に落としただけで爆発する!

扱いには気をつけてくれ!」


現状必要なのは・・・

以上だな。


「よし!俺の槍に付いた鎌が、

死神のように、敵の首を欲しがっている!

俺が落とした敵の首は、

お前達が燃やしてくれ!」

「任せてくれ!」

「俺達の実力なら余裕だ!」


良い返事だ。


「良く言った!

もし戦闘中に不発しても、

今の気持ちで挽回しろ!

敵を撃って、切り裂くんだ!」

「おおおぉぉぉー!」


よし士気が上がり過ぎないよう、

後は抑えるか。


「だが、一番重要なのはこれだ!

俺達の爆撃が失敗すると、

味方には連続して敵が襲い掛かる!

逆に成功すると、

俺達と味方が戦場で合流できる!

モーゼの奇跡を超える奇跡を、

俺達の手で起こせ!」

「ッ!」

『バンッ!』


さて。

一番槍は俺が務める。

後は、将軍の演説が終われば開戦だ!


------------------------------------------------------

「お前達!よく聞け!」


仮設テントの近くにある高台から、

将軍の怒号が響き渡る。


通常は布陣前に演説があるだろうが、

将軍の大声は山も越えるらしい。


敵は既に、

目視できる距離まで近づいている。


だが、戦闘直前の演説は気合が入る。


「ただ今から行われるのは、

この街で500年以上久しい戦争だ!

性能が良い武器は、

殆ど無いと言っていい!」


爆撃用の砲弾も、

数が10発だけらしい。

火力の補える武器が少ないのは確かだ。


全軍が緊張感に包まれる。


「だが!お前達は訓練を積んだ兵士だ!

戦況はお前達の実力で覆せ!

お前達の力は一体、

マスケット銃何本分の力か・・・」


将軍が急に身を屈める。

遠くからでもわかる。


何故体制を崩したのだろう?

狙撃されたのか!?


敵との距離はまだ1km程度あるぞ!


「将軍!」


近くの兵士が叫んだのだろう。


遠くて聞こえにくいが、

全兵士が同じ気持ちだったからか、

しっかりと声を拾えた。


いや、将軍の腕から何かが・・・?


『ゥゥゥウゥゥゥゥン・・・』


頭上に何か・・・?


『ズボ』


先頭に居る敵が崩れ落ちた。


「俺に見せてみろおぉ!」


・・・。

さすがは弓の名手。

3人張りの弓で射たようだ。


「おおおおおおおおぉぉぉぉ!!!」


全員の士気が一斉に上がった。

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