写真のようには描けるだろう
アマゾンの複数形、映画ディスク販売おめでとうございます!
私の周りにいるバイク乗り(内車2台)約40作品を全部観ているファンには好評で、
私も全部観てるから好きです!
情報を交換した結果、現段階で警戒すべき敵は
司祭の『キリーグ』と追跡が得意な『ボウガン男』
上記の二人だということになった。
話し合いと、シャラの銃整備を終えた俺たちは、
深夜の村に出て、ギャレスの遺体を確認することにした。
シャラが言うには、
逃げながら馬小屋にある馬の死体に隠したらしい。
「この程度の相手に本気出すのはちょっと癪だけど、しょうがないね」
シャラがM1847リボルバーを回しながら言う。
リボルバーのシリンダーに、
グリスを馴染ませようとしているのか。
「いや、ゴリラみたいな体でボウガン操って、
素早く動く手練相手に『この程度』
って言ってる女の子がいる時点でおかしい。
しかも28人叩きのめしてる」
「細かい男は、
付き合う女の子にストレス与えるんだからね!」
「はあ・・・」
俺は溜息を吐きながら、
用意した武器やリュックを落としてないか確認する。
結果、落としていないことに安心する。
今も何人かに見張られている。
一触即発の雰囲気を、相手も俺たちも理解している。
もし武器を落としたら、
その瞬間に襲われる危険性がある。
それが闇討だ。
相手が少しでも弱ったら攻撃を仕掛けられる。
俺が着込んでいる、薄い革製の防具の上に
探偵業の正装であるコートは簡易的な防具ではあるが、
ここは敵の本拠地だ。
油断はできない。
ここまで警戒するのにも理由はある。
家を出る瞬間に、
3人の人間に知られていることに気づいたからだ。
物陰からその様子を伺う3人・・・。
正確な位置はわからない。
しかし現在接触するのはあまりいいことではない。
シャラも行動を起こすつもりはないようだ。
気づかないふりをしているが、俺に目配せをする。
俺はその目配せの意味を悟って頷く。
ギャレスの死体が置いてある場所に向かいながら、
俺はシャラに話しかける。
「ギャレスの下についた後、
話したいことがあったが、今話そうか」
「なんで?ギャレスの死体についてなら
今話すと不確定な予想にならない?」
「それはお前の風呂が長くて待ちくたびれたからだよ」
俺はこう言ったが嘘だ。
もし襲撃された場合、
シャラに調べてほしいことを頼めなくなる可能性が考えられるから、
今話しておきたいと思ったのだ。
だが今は、先程シャラと話した内容を出したくない。
俺達の持っている情報を、
できる限り隠す必要があるのだ。
「もし、ギャレスの死体にも焦げ跡があったら、
銀色を連れて前の街に行って欲しと思ってな」
つまり、銀次さんとニュージェーの街に戻って欲しい。
「どうして?」
俺は前回の事件が解決した後でザルインと会話した記憶を思い起こす。
「ザルインは、ニュージェー街の決起について、
ジャムムル村の人間に唆されたと言っていたんだ」
「そうなんだ。それで?」
「現在の情報を基に再度ニュージェーの街に行って欲しい。
その上で誰がザルインを唆したのか調べてほしい。
確実な証拠を得たら、腕を鳴らして欲しい」
「・・・うん。良いよ」
腕とはつまり軍だ。
俺達だけでは、この問題は解決できない。
力だけでなく、規模が問題なのだ。
もし解決できる力があったとしても、
俺たちじゃなくて、国が判断すべきだ。
そうでないと、余計な戦火を生みかねないから。
「頼んだぞ」
これで襲撃が来ても大丈夫だろう。
そう思っていたが、案外あっけなく、ギャレスの死体を見ることができた。
移動にも約5分と、あまり時間を使わなかったな。
しかし、襲撃もなく、誰にも絡まれないのはおかしい・・・。
周りを警戒しながら。ギャレスの死体を調べる。
ギャレスの体にはやはり、匂いのない焦げ跡が残されていた。
だが、首元から胸の周辺に焦げ跡が集中している。
まるで、炎を飲み込んだみたいだ。
爆発ならば衝撃波が出るはずだが、
爆散した痕はない。
その死体を見て、俺は決断を下す。
「シャラ、
やっぱりこのままイタールアに戻ってくれ」
「良いけど、後でね」
「なんでだ?」
すぐに調べて欲しいのに、なぜ断るのか?
そう思っていると、シャラが少し不満そうな目で話しかけてきた。
「ケレン、ここで後ろにいる3人を足止めする気でしょ?」
「・・・ああ」
シャラには嘘をつかない。
だから正直に答えた。
「ニュージェーの事件でもそうだったね。
一人で足止めして、私を逃がそうとする。
どうして?」
前回の事件が終わる直前でも、シャラは俺を心配していたと思う。
いや、もっと前から心配されてたのだろう。
俺が心配だから、今のタイミングで言ってくれるのだろう。
俺は何か言うために、数年前の記憶を思い出す。
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俺の妻が死んだあと、
何も考えずに探偵業をこなしていた俺は、
無気力で惰性な生活を送っていた。
休みの日も、家で妻の愛刀を眺めるだけの日々だ。
遺書も遺言もなく依頼主に殺された彼女は、
一体何を考えていたのだろうか・・・。
それだけを思って生きていた。
そんなある日、俺の家にシャラが訪ねてきた。
「こんにちはー!ケレンさーん!開けてくださーい」
家のドアをドンドンと、
『叩く』よりも『殴る』様にノックされた。
ドアを開けると、俺より少しだけ背の高い女の子がいた。
「ケレン・ラウロウさんですよね?」
「はい。そうです」
「はじめまして!
私、今日から探偵になったシャラ・リングスと言います」
『わたくし』と言ってバッグを持つ彼女は、
まるでお嬢様のような容姿だった。
赤いドレスを見事に着こなす。
可愛くて美しい。
デリューの娘にシャラという名前の子がいたが、
こんな子だったのか。
昔会ったことがあるが、シャラが子供の時だったので
お互いに会った記憶を思い出せないのか。
そんな考えをしたことを今でも記憶している。
結局家に上がったシャラは紅茶を淹れた。
その時に話したことを思い出す。
「この紅茶は、セイロンという名前なのだけれど、
セイロンは2種類あることを知ってます?」
「いいや」
セイロン。
紅茶の名前であることは知っているが、
詳しくは知らない。
「ヌワラエリヤ島という島がありまして、
島の『ウバ地域』『キャンディ地域』『ルフナ地域』『ヌワラエリヤ地域』『ディンブラ地域』で採れる茶葉は全てセイロンなのです」
「へえ」
正直この時は帰って欲しかったが、話を聞いていた。
職業柄相手の話に一区切りつかないと、
自分の意見を出さないのだろう。
俺は自分を、そのように分析している。
彼女は、でもねと続ける。
「全地域の茶葉をブレンドしても、
それはセイロンという名前の紅茶になるのです」
「そうか」
「だからですね、
・・・あなたの奥さんを覚えている人皆から聞きましょう?」
「は?何を?」
「あなた一人のセイロンじゃなくて、
皆で作ったセイロンティーを」
この時、彼女が何を言いたいのかなんとなく解った。
目の前に出されたセイロンを見る。
湯気と香りを立てる、
少し濃いい茶色の飲み物。
「私も、あなたの奥さんから武道を教わりました。
きっと役に立てますし、探偵になる試験では世界初の一発合格です」
俺はその言葉に驚いた。
国の騎士になるより難しい探偵試験で一発合格するとは・・・
「だから、私の補佐として今すぐ私の相棒になってください!
元『相棒のケレン』さん!」
この出来事があったから、俺は旅に出る探偵を志願したのだ。
彼女が今まで行った事のある場所を回りたくて・・・。
この時飲んだセイロンは、苦かったが、優しい香りがした。
ついでに、香りを嗅がずに『美味しい』と言ったらすごく怒られた。
なぜだろう?
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過去を回想した。
シャラと初めて会った時のことを思い出した。
きっとあの時から心配はされていたんだと思う。
そう思うのは、歳のせいかもしれないな・・・。
「・・・俺は別に、自己犠牲で足止めするつもりなんてないさ」
「本当に?」
「なんで、俺がお前を逃がすかなんて、本当はわかってるだろ?」
「わかってる。
けど・・・時々すごく不安になるの。
ケレン、やっぱり奥さんの所に行きたいのかもって・・・」
単純に嬉しく感じる。
若い時なら鬱陶しく感じたかもしれない。
でも今は嬉しいとだけ感じない。
優しさがある女性ってのは、時々他人を過剰に心配する。
でも相棒なんだから、
お互いに心配し合うのは変じゃない。
「お前は俺が信用できないのか?」
「そんなことない・・・」
「俺はシャラを信用してる。だから頼むんだ」
「何を?」
「前座である俺が死ぬ前に、応援を呼ぶってな」
確かに今回の依頼、今までで一番大きな事件だ。
探偵が一人死んでいて、敵は村全体。
まだまだ油断できない奴がいて、前事件も調べたりない。
「だけど、俺はそう簡単に死なないし、
シャラは誰よりも早く移動できる。
これを最大限に活かさないと、事件は解決できない」
「うん」
「俺たちは探偵だ。
本来戦うのが仕事じゃないし、逮捕なんてできない。
相手を説得したり、事件を未然に防ぐのが俺たちの仕事だ。
今回のイレギュラーな案件は、
危険だからこそシャラに頼むんだ。
シャラにしかできない仕事を」
そして、この状況、奴らを足止めするのは俺の仕事だ。
どちらかが戦う必要があり、今回は俺が戦うという話だ。
「大丈夫。見せてやるよ、元称号持ちの探偵をな」
「・・・説得になってないよ。
・・・でも、うん。・・・そうだね!やっちゃおう!!」
ようやく顔を晴らしてくれたな。
これで俺たちは負ける気などしない。
「ねえ、景気付けにあれやろう!」
「良いな。
俺の一番尊敬する二人で一人の男も、
街を泣かせる悪党にはいつも同じセリフを投げかけていたしな」
俺たちは後ろにいる3人に向けて言い放つ。
「そこにいる3人!
今正式に、探偵が死んだことを確認した!
村の教会関係者は、我々探偵の敵であることを我々が決定した!
確認したのはこの俺、ケレン・ラウロウと」
「『追跡のシャラ』ことシャラ・リングス!」
「俺たちは・・・「私たちは」」
「「旅をしている探偵だ!!」」
「ひゃあ!」
「「ひゃあ?」」
俺たちの名乗りに驚いたのか、こけた人間がいた・・・
「リアちゃん!?」
魔女と呼ばれるコーレルと共に住んでいる、リアちゃんの姿だった。
なんか興奮が冴えた・・・
冷静に考えると、やっぱりこの名乗り恥ずかしい・・・。
「なんでここに!?」
「おねえちゃん達が家を出たから、気になって追いかけたの・・・」
俺よりシャラ優先になっている・・・。
まあ、一緒に風呂入ったんだもんな。
そんなことより・・・。
「シャラ!とにかく報告に行ってくれ!」
「任せて!リアちゃんをよろしくね」
「任せろ」
そう言って素早く動くシャラ。
あいつならすぐに報告してくれるだろう。
俺はリアちゃんのそばに向かい、
彼女を保護した。
すると、かなりガタイのいい男が、
シャラに向けてボウガンを撃った。
かなり正確な射撃だ・・・確かに俺だと相性が悪いな。
だが、シャラの投げナイフがボウガンの弦を切った。
自称『テンション最高潮』のシャラの動きは、
俺の目では捉えきれない。
前事件での動きよりも、倍ほど速い。
「来たね!ゴリラボウガンのボウガン無し!」
ひどい名前だ。
怒ったのか、ボウガン男が懐から銃を取り出した。
暗くてよく見えないが、単発のフリントロック式銃だろう。
二人はイタールアに向かって、走り去った。
あの男はシャラに任せようと考えて、
俺は鎌槍を組み立てる。
もう一人の追跡者が姿を現したのだ。
その方向をじっと見据えて疑問を投げかける。
「なぜあなたがここに居るんですか!コーレルさん!?」
そこに居たのは、リアちゃんと同じ家に住んでいる、
魔女と呼ばれるコーレルだった。
彼女は懐から笛を取り出した。
俺は先ほどシャラから聞いた
『頭がちょっとキーンってなった』
と言っていた記憶と
前回の事件でシャラが言っていた
『キーンってなるー。これ普通の人は聞こえないやつ』
と言っていた記憶を思い出した。
もしかすると、あれは犬笛ってことか?
ということは、また犬が・・・?
意識が朦朧としてきた。
横を見るとコーレルが笛を吹いた瞬間、
リアちゃんの体が爆発したようだ。
傍にいた俺は、自分が吹き飛ぶ・・・。
心の中とは言え、
自分の言葉遣いに違和感を感じる。
自分が吹き飛んだことに気づくのは、
少し時間が経ってからだった。
時王面白かった・・・。
薄汚い狼携帯さんかっこいいっす。




