描きたいけど描けない
初ブクマ登録・・・VIPルームってどこだっけぇ!!?
ほんとこういうのって励みになるっすねぇ。
ありがとうございます!
半角スペースが反映されないことに今気づく・・・。
近々全話修正します・・・。
さて、まずは時系列順に話をするか。
銃身を固定しているウェッジとネジを外しながら尋ねる。
「まず、俺が馬小屋に着く前に何があった?」
「えーっと、教会のゴミ捨て場でギャレスの死体を見つけた後に、
教会の信徒が10人くらい出てきたんだよね」
銃身を外す。
こっちには異常ないな。
念の為に、銃身の軸に油塗っとくか。
と言うか、やはりあの場所で襲われたか。
「相手はどの程度武装してた?」
「剣を持った奴らが20人と、弓を持った奴が8人かな」
「その後どうしたんだよ・・・?」
さすがに28人相手で無傷だなんて・・・。
グリップと接触しているネジも外しながら続きを聞く。
よし、木グリップも外そう。
「事務所の道場で教わったとおり、先に弓を持った奴らから攻撃したよ。
敵兵の合間を縫って、自分を後ろから狙うのが弓兵の戦い方だから、
まずは弓兵を倒すべしって」
「それができたら苦労しない」
「でも私はやったよ?」
植芝盛平かお前は。
俺には到底理解できない・・・。
あ!ハンマーを固定するパーツが傷んでる!
ここが動きにくくなって、
ハンマーとスプリングの動きが噛み合わないのだ。
調子の悪い原因は理解した。
あと数発撃ったら壊れてたな。
「・・・まさかとは思うが、28人全員倒したのか?」
「うん。全員地べたに蹲ってたよ?
その後で置手紙残して、あ!あれ読んだ?」
「ああ、お前の感想とか書いてたな」
ギャレスの頭を見つけたと、メッセージが書いてあった。
・・・替えパーツないかな?
「あれを書いた後にギャレスの体を見つけて、
倒した奴らが起き上がったの」
「縛ったりしなかったのか?」
「時間がもったいないと思ったから、しなかったよ。
それに、私って力はないし」
まあ、それもそうか。
俺なら別の部屋に閉じ込めたりできるが、
シャラはまだ17歳だ。
大人の男を28人も運ぶのは難しいだろう。
シャラが使うM1847ウォーカーは反動が大きいが、
相手に向けて撃たない。
いずれ説明できるだろう。
俺のリュックを探すか。
「ギャレスの遺体は運べたのか?」
「水分がある程度抜けてたのと、頭が無かったからね。
そんなに重くなかったよ。かなり臭かったけど・・・」
普通の女の子なら、首無し死体なんて持たないだろう・・・。
リュックの口を開く。
「で、逃げながらギャレスの死体を運んでたんだけど、
追っ手が30人弱くらい出てきて、
一度倒した奴らも合わせると50人に追われたかな。
途中で馬小屋に寄って、地面に印を残したの」
「・・・俺が戦った奴らは、追っ手の残党だったのか」
「多分ね。この家に来る30分前までは追われてたし、
ずっと50人に追われてたみたいだったから」
さすがだな。
探偵事務所トップ6の腕前だから、
追跡技術だけでなく、他の能力も高い。
それにしても、代用パーツはないな。
「ケレンはどうだったの?」
「俺は・・・馬小屋の印を見つけてから、6人の信徒に襲われたな」
「たったの6人かー。武装は?」
「・・・弓を持った男が一人、剣と槍が2人ずつ、長い針を持った男が一人」
「何人やっつけたの?」
「別に、何人でもいいだろ。
ただ、一人は手首を斬ったから、2度と武器を持てないだろうな」
「ふーん。・・・倒したのは3人以下だね!
『半分は倒した』より大きい事を言わないのは、
ギリギリ半分倒したか、半分より倒せてないか。
だもんね!」
「俺で遊ぶな・・・」
何だこの、負けた気分は。
6人の男に襲撃されて返り討ちにしたら、そこそこだろ?
俺は超能力者や化物じゃないんだ。
お前みたいな規格外と一緒にするな。
替えパーツになりそうな物を探す。
周りに何か無いだろうか?
「その後、教会の中に入って地下に行き、ギャレスの頭を見た」
「ギャレスの頭って、教会の歌通りに傷付けられてたよね」
「そうだな」
たしか頭皮を剥ぎ取り、目、鼻、耳をとって、
頭を割り、首を切り取る歌だったな。
思い出しただけで気持ちが悪くなり、作業の手が止まる。
シャラは平気そうだ。
流石最年少エリートだ。育ちが違う・・・。
「焦げ跡がついてるのは見えたか?」
「ううん。焦げ跡なんてあったんだ」
「喉あたりにな。だが、火薬の匂いはしなかったか?」
「無かったよー」
「ギャレスが死んで、2日程度経ってるとしても、
シャラが火薬の匂いを嗅ぎ取れないとは考えにくい・・・」
「火で炙ってもわかるもんね・・・」
そうだ、リュックを漁ってて思い出した。
匂いを嗅いでもらうといえば、
ピューさん特性の試験管に入った井戸水だ。
この街を調査してすぐに、井戸水を採取したのだ。
「これの匂いはどうだ?」
「うーん。どれどれ」
試験管を渡す・・・かなりスモーキーな香りがする。
「てかシャラよ、松の燻製使ったのか?」
「ん?あぁ、リアちゃんと一緒にお風呂入った時、
コーレルおばあちゃんが魔法でお風呂を温めてくれるって言ったの」
なんだと!?
「お前に何かあったらデリューに顔向けできないだろ!
何危険なことをしてるんだ!」
「えぇー。お父さんを呼び捨てにできる
数少ない人間の一人なんだから、大目に見てよぉ」
「・・・どんな魔法だったんだよ?」
「えぇーっとね。発火魔法だって言ってた。
松の燻製もそれで焚いてたよ」
ん?発火魔法?
もしそれが本当にあるとすれば、ギャレスの喉が焦げてたのも魔法の仕業?
ないない・・・
「その魔法って、火薬の匂いとかしたか?」
「え、うーん。したよ」
「したのか・・・良かった」
「良かったって・・・もしかして怖がってるのぉー?」
ニヤニヤしながら俺に話しかける。
替えのパーツを探して、気を紛らわせながら答える。
「怖がってるわけじゃない。ギャレスの喉が焦げてたのは、
魔法の仕業なんてオカルトな話じゃないと思ったからだ。
つまり、トリックの証明が可能だってことさ」
「・・・それはどうだろ?」
「は?」
まさか、お前、魔法なんて信じてんのか?
その歳で?
それより良いパーツ探すの手伝えっての。
「おばあちゃんが魔法で発火させたのは火薬だったけど、
油の匂いもマッチの匂いもしなかったよ?
一瞬で、焚き木の中に詰めた火薬を爆発させたの。
ただ、頭がちょっとキーンってなったけど」
うん。
「その話は置いといて」
「あ、逃げた」
「試験管の水はどうだった?」
「なにも問題ないよ?ただの井戸水だね。
この家の風呂にも使われてたよ」
「そうか」
現状推測できる状況はこの程度か。
あ、替えのパーツ、良い事を思いついた。
「じゃあ最後に、この村の戦力について情報交換だ」
「いいよー」
「俺が戦ったのはさっき言った6人、地下で遭遇した助祭と
そのお付信徒35人程度、最後に司祭のキリーグだ」
「私は最初の28人と、その後の追っ手で合計50人ちょっと」
二人合わせて100人程か。
替えのパーツ・・・怒るか?
「あ、それから聖堂に30人の女の人や子供がいたよ」
「ということは、戦闘ができる男は100人程度か」
「女の人も、何人かはナイフとか隠し持ってたよ」
村で複数の女性が武器を持つということは、
どこかから攻められる可能性があるのか、
攻める可能性があるか・・・。
他に替えパーツになりそうな物は無いな・・・。
後で聞くだけ聞いてみるか。
「その中で腕の立つ人間は」
「信徒の中には目立つ人が少なかったね。一人を除いて」
「俺も、かなり手ごわい人間が一人いた」
俺の場合はキリーグだが、シャラの所にも一人いたのか。
「俺は司祭のキリーグだ。十字架のついた棒を扱う。
素早い攻撃と一瞬で下す判断には、俺も苦戦した。
素手だと弱いけど、武器の扱いが上手なタイプだ」
「ならそっちは私がやろうか?」
「いや、棒は軽いのが弱点とも言える。
俺の武器は重いから、押さえつけさえすれば勝てる」
俺の使う武器は、真鍮をウルツァイト窒化ホウ素で強化している。
この強化を成功させた合金が『オリハルコン』と呼ばれている。
ついでにマロホシと刀は玉鋼の中でも、
かなり上等なものが使われている。
組み立てた槍全体の重さは、およそ3kgだ。
槍を振るう場合に一番気をつけるべきことは、穂先を地面に挿さない事。
重さ3kgだが、槍の端を持つ場合、槍はかなり重く感じる。
もし、穂先が地面に埋まれば、持ち上げるのに1秒程度かかるだろう。
そうなれば、キリーグのような素早い人間にとって、俺は格好の的になる。
あいつは体が大きく、俺より力も強い。
前回の戦いもそうだったように、技術で圧して
素手にするのが勝つ方法だ。
さて、問題のパーツ以外組み立てるか。
「シャラが手ごわいと思うのは誰だ?」
「ゴリラみたいなおじさん。
だけど、屋根にある私の足跡をわかるみたいだし、
私が隠れても何度か追い詰められそうになった。
多分砂で把握するんだと思う。
武器はボウガンで、風/気温/湿気を完全に読んで撃ってた」
「追跡のプロってことか?」
屋根の上に落ちている砂を、一瞬で見分けることができれば・・・
しかし、村の建物は木で作られている。
足跡を探すのはほぼ不可能なはずだ。
「『追跡のシャラ』と呼ばれる私でも舌を巻く相手だよ。
ま、私なら砂と匂いで追うから、
私よりは格下だってわかるけど、捕まったら危ないかも」
「てことは、本気出すのか?」
「そのつもりだよ」
普段シャラは探偵業で本気を出せない。
シャラの本領は暗殺術だ。
まあ、それもそうだ。
追跡や隠密技術がかなり高い。
音や匂い、呼吸にまで気を遣う。
『空気を動かさない』
その本気を出したシャラは、目の前にいても見つけるのは難しい。
月や雲、風で飛ぶ葉っぱにまで偽装できる彼女は、相手の目の前に立ち、
髪や服に隠した暗器で敵の呼吸を止める。
それが彼女の本気だ。
タネを知っている俺でも、シャラの不意打ちは避けられない。
・・・ついでだが
「シャラちゃん絶対忍者似合うわよ!
ストーカーをストーカーできるようになってからが本当の女なのよ!」
と言って、俺の妻がノリノリで仕込んだのが原因らしい。
「で、シャラよ」
「なぁに?」
「お前の銃だが・・・」
「どしたの?」
俺は、弾の押し込み棒を手渡す。
「弾の押し込みは手でやるんだ」
「なんで!?」
この銃、手で押し込むのは厳しい。
だが先ほどの話を思い出して欲しい。
「お前、俺で遊んだろ?」
「・・・えぇ?なんのことかなぁ~」
どこ向いてんだ?
あぁ、外か。
「この銃、ずっと手入れしてないだろ?
ハンマーの固定パーツにヒビが入ってるぞ。
これは手入れしてないからじゃないか?」
「・・・だってわかんないんだもん!」
「他に外せるパーツ無いし、押し込み棒の軸をここに移植する」
「え~」
「文句言うな。
シリンダーにグリス塗ってやるから・・・」
「また臭くなる~・・・」
無論移植できるのは、パーツを削ってからだ。
文句を言いながらも、渋々納得したシャラを他所に、
パーツの移植作業を始める俺だった。
グリスって言うと、カシラしか思い浮かばなくなってる最近の俺・・・。
この話が投稿される日は宇宙学生かぁ・・・。
時王5話観れてるかな未来の俺?
(予約投稿)




