表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
旅する探偵もの  作者: スーパー天邪鬼
独立戦争未遂事件:後編
12/55

今朝依頼を終えたばかりだぞ?

一人の探偵が向かったジャムムル村。

しかしその探偵は行方不明となる。


俺ことケレン・ラウロウと相棒のシャラ・リングスは、

馬を借りてジャムムル村に急行している。


「シャラ。依頼書の写があるから、しっかり見とけよ?」

「えー。ケレンの口から説明してよ」

「お前なぁ・・・」


ひとまず、馬に乗りながら依頼書を見る。


油断すると馬から落ちる。

最低でも1秒に1回は前を見ながら、依頼書の写しを読む。


「まず、依頼者の名前は『キリーグ』ジャムムル村で司祭をしているようだな」

「司祭かぁ。基本大人しそうな印象だけど、いろんな武器持ってるよね。

中には拷問が趣味な人とかいるって、お父さんに聞いた」

「このキリーグってかなり危ない奴だな。

依頼内容が『魔女の素性調査』だ。

司祭が『魔女』と決め付けている」


村の魔女を狩る為に、情報が欲しいって話しだろう。


「・・・ん?下に

『シャラ及び、ケレンの裁量にて依頼を遂行すること』

って書いてるな」

「どういうこと?」

「探偵が一人死んでるから、依頼主が犯人って可能性も考慮してるんだと思う・・・」

「・・・大丈夫?」


シャラが心配してくれる。

少し前からシャラが、俺を腫れ物のように扱う。

そんなに俺は頼りないだろうか?


確かにこの依頼を俺に任せたのは腹が立つな。

俺の妻は、依頼主によって殺されたのだから、

トラウマになっているかもしれない。


馬の上で依頼書を読むよう言ったのもこのためか?

移動しながらだと気が紛れるからかもしれない・・・。

いや、そういうことか。


「大丈夫だ。

敢えて俺にこの件を調査させるとすれば、今回の依頼はぶち壊していいのだろう」

「そっか・・・。そうだね!そもそも

『探偵の調査内容を基に事件へと発展させる場合は、依頼を拒否する』

って決まりだもんね」

「うむ」


そうでなければ、俺探偵やめるわ。・・・多分。


「それで、今回行方不明になった探偵ってギャレスおじさんだっけ?」

「既に聞いていたか。『ギャレス・マティス』って35歳の人だ」

「近所の人に聞いたの。武器収集家で、最近は銃をよく買ってたって」


依頼書と一緒に入っていた、

ギャレスのプロフィールにも同じような事が書かれている。

そういえば銀次さんも、自前の最新式リボルバーを持ち出したと言ってたな。


「今回は正確に言うと、銀次さんだけじゃなくて、

ザルインからの依頼ともなるな」

「確か、独立戦争をするよう煽られたんだっけ」

「ああ」


それにしても、ギャレスに相棒はいなかったようだな。


ギャレスの応援要員として、

ジャムムル村に向かうよう指示が書かれている。


そもそも探偵は皆、一定以上の能力を認められた、

自分で言うのもなんだが、謂わばエリートだ。


探偵が一人行方不明と言う状況は、

かなり異常な事態だ。

前回と違って、かなり難しい事件になりそうだ。


「怪しい村に、警戒すべき司祭と魔女か・・・

今回の事件は一切手を抜くなよ?」

「わかってるって」


俺とシャラは気合を入れて村に向かった。


------------------------------------------------------

イタールアから約40km離れたジャムムル村に着いた俺たちは、

まず教会に向かった。

馬を走らせて2時間程度か。

距離の割に遠く感じるのは、山道が複雑だからであろう。

少し疲れてしまった。


「こんにちは。俺たちが補充の探偵です」

「やぁどうも。遠路はるばるお疲れ様です」


教会の戸を叩くと、司祭であるキリーグが出迎えてくれる。

少しでかいな、身長は190cm程度ありそうだ。

軽い挨拶を済ませる。


「申し訳ございません。

本日は祈りの日ですので、明日に再度お越しいただいてもよろしいですか?」

「そうですか。

しかし、馬を停める場所だけは今教えていただけますか?」

「ええ、構いませんとも」


ひとまず馬の置く場所を聞くと、

教会の馬小屋を使ってもいいことになった。

俺達は馬を繋いでから今後の方針を話し合う。


「意外と広い村だな」

「ニュージェー街の3分の1くらいかな?」

「多分その程度だと思う。

けど壁があるわけじゃない。

村の外にある森も、この村の一部と考えるべきだろう」


村の中で住む人達は、時に虫を食す。

料理は自分で用意すべきだろう。

カマイルに毒を盛られたばかりだし、尚更気をつける。


「食事は俺が準備するけどその前に、

行方不明になった探偵を探そう。

シャラは教会に潜入してくれるか?

3時間後の夕方に、馬小屋にて集合だ」

「ちぇ。今回名乗りタイムはなしかぁ。

・・・でもとりま、りょーかい!」


シャラは建物の屋根に跳び乗って、教会を監視に向かう。

さて、俺も移動するか。


まずは隠し部屋等の考えを無しにして、人を閉じ込め易そうな建物を探す。

今回注意すべき建物は教会と、魔女と噂が建つ女の家だ。


まず、村の大まかな地図を頭に叩き込む。

この村に建物は35件あった。

内15件は家で、村の北にある教会の周りに密集している。


南の方に倉庫が3つあるが、中に人がいない確認しよう。

それぞれ、周りに家が2件ずつある。

念のため周囲に人がいないことを確認する。

誰もいないな。


俺は、小さな窓枠から倉庫を見るための道具を取り出す。


最初に取り出すのは槍を作るときに、刀の柄と合わせる棒だ。

これは後で使うため、地面に置く。


次にL字の筒を取り出して、筒の先部分に対物レンズを付ける。

また筒の直角部分にも、鏡をはめ込む。


その筒と棒をつけて、反対側の先端に接眼レンズを付ける。

これで、倉庫の中を覗くことができる。


コーナーに置かれている鏡のような仕組みだ。

それを使って中を隈無く見てみるが・・・誰もいない。


3件全て調べたが、中には物だけだ。

食料や酒、食べ物だな。

人が隠れる場所もないだろう。


次は井戸を囲った祠だ。

ここも変わった様子はない。

井戸水を汲み上げて、ピューさんが作った瓶に入れる。

この瓶には密閉効果が有り、瓶内の物を劣化させにくくする。

しっかりと蓋を占めてポケットに入れた。


後でシャラに鑑定してもらおう。


残った建物は31件。いや、2件引くから29件か。

現在全く不審なことはない。


残った時間は2時間。

うーむ、29件ある家を全て訪ねたいが、

今日は祈りの日だということで、誰もいない。

・・・他に行くところもないししょうがない。


俺は、魔女の家に向かうことにした。


まだまだ夕方と言えるか怪しい時間なのに、

何故かとても暗く感じる道は、とても不気味に思えた。


事件の後編、投稿致します。

そして、カイザの日おめでとうございます!


戦う鎧ものは、明日投稿する予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ