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ひとりぼっち  作者: 時雨 華樹
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ひとりぼっち-最初の物語-

初投稿なのでまとまってないですww

思いつくままに文字を打ちました!

次回からはちゃんとやりますので、是非これも読んでやってください!

私はみんなと一緒に下校していた。

今時な言葉が右から左へ飛び交う中、ついていけてないのは私だけ。さっさと帰りたいのに合わせちゃうのは私のダメなところ。

あぁ、こんなんだからテストもだめなんだよ。

関係ないことを考えながら気を紛らすところもだめなのかな。

唐突にゆいちゃんと呼ばれた。

声のする方を見てみると私より背の高い、世に言う高嶺の花と呼ばれる部類の女の子、橋川さんがいた。

「ゆいちゃん、これから雑貨屋さん寄るんだけどゆいちゃんも来る??なんか暗いから無理にとは言わないけど…」

どうしよう。苦笑いでつぶやいてからみんなの顔を見てみる。

私の参加は反対のようだ。だって顔に書いてある。

来んなよ。根暗ヲタ。ぶす。お前なんかいらない。

そう書いてあるような気がして足がすくみそうになった。過剰なほどネガティヴなんだな。そう言い聞かせ、行かないと言った。


ひとりぼっち。いつもひとりぼっちでこの道を通る。

塀の淵から三毛猫が私を見下ろす。猫の後ろの空は青くて、広くて自由に雲が流れている。私は小さい時雲になりたかった。

昔からみんなについていけず1人で空を見ていたことを思い出した。

三毛猫はにゃーんとないて塀から下りた。

「ゆい…さん…?」

低い爽やかな声が聞こえた。視線を向ける。

同時に思いっきり抱きつかれて足に力が入る。

「ゆいさん!!久しぶり!!」

そうだ。この人は…とため息をつく。

「元気だった??何年ぶりだろうね!!僕はもう18だよ!大学!ゆいさんは高校だよね、あー、懐かしいなー…お父さんは元気?」

饒舌なこの人は、お父さんの後輩の息子さんの宇佐美さんでお父さんがよく連れてきていた。いわゆる幼馴染みのひとつ。年上なのにゆいさんって呼ぶのは昔からで不思議に思うのはもうやめた。

普通ちゃん付けだよねって言ったら、人を尊重できる人になりたいんだって言ってて、意味がわからなくて聞くのをやめた。

あ…そうだ、言わないと。

「お父さん、死にました」

我ながらきちんと言えたと思う。いつもは声が震えるから。喋るのが苦手で、って考えていると頭撫でられた。

「そっか…ゆいさんよく耐えたね」

意味がわからない。いつもこの人は追求しない。それは知ってる。

でもなんで私を褒めるんだろう。

みんななら、えー可哀想!!大丈夫?とか、大変だねーとかだと思う。でもこの人は違う。うざいほどに目がキラキラしててまっすぐで嘘をつかない。


私をひとりぼっちにしない


玄関のドアを開ける。

「お邪魔します!!」

宇佐美さんが後ろで明るい声を出す。

「誰もいないよ」

私がそう言うと、「ゆいさんがいるもん」とはにかんだ。

なんとも言えない感情に疑問を覚えながら靴を脱ぐ。

「わぁ、懐かしいなぁ…あ、お父さんどこ??」

宇佐美さんはキョロキョロしながら靴を脱いでいる。

あっち。と指をさす。その先に仏壇がある。仏壇の中にお父さんの遺影が飾ってあった。

「あ、倉本さん!お久しぶりですー」

パタパタと仏壇の前に駆け寄って正座した。

「覚えてますか??宇佐美です。宇佐美二郎の息子です。昔お世話になりました。」

ニコニコしながら仏壇に向かって話しかける。まるでそこにお父さんがいるかのように。

この人はひとりぼっちを作らない人なんだ。

そう思えてしまうほど宇佐美さんがキラキラ輝いて見えた。

「大学の帰りにですね、なんとまぁ偶然と偶然が重なったのかゆいさんに会ったんですよ!!いやぁゆいさんはポカーンとしてたんですけどね」

はははと笑う宇佐美さん。はははじゃねーよと言いたくなる。

私は宇佐美さんが喋り続けるのを耳で聞きながら本を読むことにした。

「…倉本さんが亡くなったと聞いて…とてもつらかったです…」

急に、ほんとに唐突に悲しそうな声になった。

「父はまだあなたと喋りたかったはずです。それほど僕の家では大きな存在でした…」

語尾がふるえている。どうしよう。

「倉本さんはゆいさんを立派に育てて、だからゆいさんもあなたの死を受け入れることができたんですね」


違う。違うんだよ。


「ゆいさんは強い。倉本さんに似て…」

「違う」

気づけば声に出ていた。

「受け入れてなんかない。なんで死んだのかもわからないのに…お父さんがいなくなって、お父さんだけがいなくなって…つらかった。でもお母さんもつらいのはわかった。だから私が耐えないといけないと思って…」

まとまらなくて自分でもなんて言ってるかわかんなくて溢れる涙はふいてもふいても止まらなくて。


宇佐美さんの目が痛かった時期があった。

まっすぐで綺麗で素直で、私にはないものを持っている宇佐美さんが苦手だった。その理由で避けていたのについてくる宇佐美さんが嫌いだった。ひとりぼっちにしてほしくて、でもつらくて。どうしようもできない自分が憎くて。思春期なんだろう。わかってはいた。

ついてこないでよ。そう言った日、宇佐美さんは笑顔で

ついてってるんじゃないよ。呼ばれてるんだ。って言った。

今ならなにに呼ばれていたのかわかる。


「いつも呼ばれてる、呼ばれてるって言ってたけど…」

宇佐美さんはまっすぐ見つめてくる。

「私の弱さを支えようとしてたんだね。私の助けてって声、宇佐美さんら聞こえてたんだね」

宇佐美さんはびっくりした顔をした。

「なんでわかったの??あー、やっとゆいさんが成長したよ…」

うう…と涙ぐむ宇佐美さんは、あの頃の宇佐美さんと重なって面白かった。

ど…ど…どうでしたか…

やっぱり不安になってきました…

ま、まぁ、私のことですから、やれば出来る子YDKですから?!


見ていただきありがとうございます!!

皆さまの応援お待ちしております←

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