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第66話

レイリー様がレズビアン!?

前世の世界だって、やっと同性愛について理解が得られ始めたくらいだというのに、今のこの世界で認められるわけがない…。

まだ平民だったなら、真実をひた隠しにして未婚のまま生きていくこともできただろうけど、レイリー様は貴族令嬢だから他家と縁を結ぶため結婚するのは義務みたいなもの。

責任感の強いレイリー様は、貴族としての役割を果たすため、お母様からの期待に応えようとオーウェン様をダンスに誘うしかない状況に陥っていた…。


レイリー様は性自認した後、どんな気持ちで生きてきたのだろう。

自分だけが異常だと自分を責めながら、それでも世界の常識に殉じようと自分の心を押さえつけてきたに違いない。

私は残酷で過酷すぎるレイリー様の人生を想い、涙が溢れ続け、止めることはできませんでした。

そして、レイリー様を強く抱きしめました。


「気味が悪いなんて思いません!レイリー様は異常者なんかではありません!世界にはレイリー様と同じように女性を好きになる人がたくさんいるはずです。でも、みんな言えないだけです。だから、自分を責めることはやめてください。レイリー様は私の最も尊敬する貴族令嬢であることに何も変わりはありません。」

私たちは強く抱きしめ合いながら、泣き続けました。


私は同性愛者ではないけど、愛する対象と尊敬する対象は同一の概念ではないのだから、私のレイリー様への敬愛の気持ちは何一つ変わらないもの。


お互いの嗚咽が治まり始めると、レイリー様は私の肩に手をおいて、2人の体を離しました。

「エリエス様、私の愛が女性に向いていることを知っているのに、抱擁していただいてありがとうございました。私は生きていていいのだと認められたようで嬉しかったです。」

レイリー様は冷静さを取り戻し、私に感謝の言葉を伝えてきました。


「生きていていいに決まっています。レイリー様のような立派な人を失ったら、王国の損失です。」

私は強くレイリー様の存在を肯定しました。


私の言葉にレイリー様は微笑を浮かべましたが、目は悲しみを湛えたままでした。

「私はこれからどうすればいいでしょうか。修道院も考えていたのですが…。」

修道院…。安易な答えなんかない状況で、レイリー様が真剣に考えた結路がそれだったのかもしれない。

レイリー様には弟がいるから女侯爵となることもできないし、家にいればずっと結婚を打診され続けるのだろう。

どうにもできない状況で悩み続けてきたレイリー様が、今私に進むべき道を示してほしくて助けを求めてきているのだ。


私は必死に考えました。でも、考えたのに解決策がみつからないのです。

シエナのように未婚のまま侍女として生きるには、レイリー様は高位貴族すぎる。

貴族の義務として結婚したとして、男性に体を許すことはどれほど耐えがたいことなのか私には想像もつかない。

他国へ逃げたとして、それで幸せになれるものなのか。

今は解決策がないと認めるしかない…。

そうなら保留するという手もあるのではないか?


どうなってほしいかじゃなく、私がこうしてほしいって伝えよう。

レイリー様の背中を押すため、私の想いを素直に伝えよう。


「すみません。今はレイリー様の求めるような答えをみつけることはできませんでした。それでも結論を急がないでほしいのです。私はレイリー様と友達になって学校生活を楽しく一緒に過ごしたいです。卒業まで一年半以上あるのですから、たくさん楽しい思い出をつくりましょう。」

私のわがままでしかないけど、それでもレイリー様がいなくなるのは嫌なのです。


「最後が変わらないとしても、いい思い出があったほうがいいのは確かですね。私には最高の答えをいただいたように思います。」

レイリー様が可愛らしく笑ってくれた。

レイリー様の新たな魅力をみつけてしまいました。


「あの、思い出づくりの一環として、一つわがままを聞いて貰ってもいいでしょうか?」

レイリー様が遠慮がちに尋ねてきました。

「勿論です。友達のわがままに付き合うのは案外楽しいものですよ。」

「それでは、ここで私と一曲踊っていただけませんか?」

そう言うと、レイリー様は私に手を差し出してきました。


会場からは楽団の演奏の音が漏れ聞こえていました。

レイリー様のかわいらしいお願いに、私は全力で応えたいと思います。


「喜んでお受けいたします。美しいレディ、私が男性側の動きでリードしますね。」

私は芝居がかった言い方で手をとりました。

「ありがとうございます。」

レイリー様が頬を染めて、淑女の礼をしました。


私たちはわずかな音を頼りに、月明かりの下で踊りました。

ダンスパーティーだもの、レイリー様が踊らずに帰るようなことにならなくてよかった。

それに、私にとっても最高に素敵な思い出になりました。


ダンスを終えた私たちは、お互いに笑顔を送り合いました。

「レイリー様、明日はアニーとシェリーを改めて紹介しますね。4人で一緒に昼食をとったり、お喋りしたりしましょう。」


私の誘いに、レイリー様は頷いて応えてくれました。


構想はあるものの、ユニークアクセス数も下がってきており、限界を感じております。

そのため今作を休載し新しい作品に挑戦することにしました。

私の2作目であり初の悪役令嬢モノを今まで読み続けていただいた皆様に感謝申し上げます。

よろしければ、3作目を掲載開始しましたので目を通していただけると幸いです。

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