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サツキナの決心 3
シンジノアはサツキナの覚悟を決めたその顔を面白そうに見ている。
「戦では無いのだから、そんなに怖い顔をしないでください。あなたが怖がると困るから、私は頭巾を付けたままあなたを愛するとしましょう」
「大丈夫です。私は平気です」
サツキナは真剣な顔で言った。
シンジノアはふと真面目な顔になる。じっとサツキナを見ていたが、徐に立ち上がるとサツキナの体を軽々と抱き上げた。
「私の首に腕を回して。そう、そうやって。……怖かったら、目を閉じていなさい」
そう言ってサツキナの髪に顔を寄せる。
「本当にあなたは可愛い人だ。……私はあなたを妻に迎える事が出来て、とても幸せだ」
そう言ってサツキナを抱いたまま寝室へ運ぶ。
「サツキナ姫。寝室には婚約の誓いである指輪も用意してあるのですよ。あなたに似合いの……」
「兄上!!」
突然、部屋の中から声がした。
シンジノアは足を止める。サツキナはびくりとする。
シンジノアはサツキナを抱いたまま後ろを振り向く。
そこには何とルイス・アクレナイトが立って、シンジノアを睨み付けていた。




