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レッドアイランドのミランダ姫 2

城にやって来た屈強な男達10人。と思ったら、サツキナの様に男の格好をした女性がいた。カラミス王子と同じく赤い髪と灰色の目を持った女性である。


「ブッラクフォレスト王国ダンテ王。初めてお目に掛かります。私はレッドアイランドのミランダ・ブロンテです。レッドアイランド国の第一王女です。そしてカラミス王子の姉です」

燃える様な赤い髪の女性は恭しく礼をして言った。

「うむ」

「この度は我が弟カラミスを助けて頂いて,まことに有難う御座います。このご恩は一生忘れません。

カラミス王子はサンドドラゴンの巣を探しに従者を連れて出たのです。

我々は随分カラミス王子を探しました。ブラヌン川の近くに野営の跡があったので、そこにいたのは分かっているのですが……遺体も見つからず、最早ブラヌン川に流されてしまったか、それともサンドドラゴンに喰われてしまったかと諦めて、葬式まで出してしまった所でした。無事であると言う手紙が届いた時のあの嬉しさと言ったら」

ミランダ姫は思わず涙した。



「ダンテ王。私は父王を昨年亡くし、今は兄上が王となっております。兄にとってカラミスは年の離れた可愛い弟。そして私にとっても可愛い弟。その弟が生きて戻って来ると知り、待ちきれず砂漠を越えて迎えに来たのです」

「幾許かのお礼の品をご用意致しました。どうぞ、お納めくださりませ。カラミスが母国に帰りましたなら、また、兄が正式にお礼に伺うと言っておりました」

ミランダ王女は汗と埃と何かにまみれた顔でにっこりと笑った。


一行からは異臭が漂う。どこか生臭い爬虫類の匂いである。ダンテ王は鼻に手をやる。

「我等はそりに船を乗せてサンドドラゴンで曳いて参りました。ところで王よ。我が愛しい弟はいずこに有りますか?」

 浅黒い肌をした異国の女性はそう言った。



「……」

「ダンテ王?」

「ミランダ王女よ。相済まぬ。カラミス王子はここにはおらぬ」

「はて? ではどこに?」

「カラミス殿は我が王女、サツキナ姫と伴にブルーナーガに向かった。丁度良いからその足で城に帰ると言っておった。残念じゃのう。行き違いになってしまった」

「ブルーナーガ?」

「そうじゃ」

「貴国の姫様と?」

「そうじゃ。自ら一緒に行くと名乗り出たのじゃ。サツキナに命を助けてもらったお礼だと」

ミランダ王女は眉を顰めた。

「旅立ってどの位経ちますか?」

「二週間じゃ。そろそろブルーナーガに着く頃だろう」

ミランダ王女はすっくと立ち上がるとダンテ王に言った。

「ダンテ王。馬を譲り受けたいのです。丈夫な馬を10頭程貸してはくださらぬか?」



◇◇◇◇◇◇



 馬に乗ろうとしたら馬が逃げた。

逃げた馬達は遠くからミランダ王女達を見ていた。

サンドドラゴンの匂いに恐れをなしたのだ。



 その様子をアクレナイト侯の兵達が見ていた。

「また、えらく強烈なのが来たな」

ガジールが言った。

「舟を担いで砂漠を渡って来たらしい。サンドドラゴンでやって来たらしいぜ」

「サンドドラゴン!!」

「噂に聞く巨大な砂トカゲか? 俺はまだ見た事が無い」

「あいつらはサンドドラゴン乗りらしいぜ」

「しかし、馬も気の毒だな」



 ダンテ王は嫌がる馬を追い回すレッドアイランドの兵達を見てミランダ王女に言った。

「ミランダ王女よ。今日は一休みをして兎に角風呂に入りなさい。そなた達の匂いは、……口では言い表し様な無い。敢えて言うなら人間では無い、別の生き物の匂いじゃ。……あれでは馬が可哀想じゃ」

ダンテ王は馬を指差す。

「……申し訳が有りません。では、お言葉に甘えさせて頂きます。我々に風呂をお貸しください」

ミランダは諦めて言った。

「女官に用意させる。衣服も貸そう。こざっぱりとしてから一緒に食事でもしようでは無いか。遠い異国の話を聞かせてくれ。今日は休んで明日の朝早くに出ればよい」

ダンテ王は言った。





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