第99話 春花ちゃん無双
ルアシーンの状況を確認した俺は長距離ジャンプでルナに来ていた。
そこで俺はグランデンに確認する。
「どうだ、状況は?」
「来てますね。様子を伺っています。」
多分慌てて来た為体制が整ってないのだろう。
通常であればルアシーン侵攻戦は1週間くらい掛かると予想される。
移動で3日、布陣に1日、戦闘は1日で済んだとしても占領行為に2日は掛かる。
これでもおそらく最短だ。
普通ならもっと掛かるだろう。
それをたった3日でこなしてしまった。
ルアシーンを安定させるためにもう少し掛かるとはいえまごまごしているとシグワスが戻って来てしまう可能性もある。
残っている兵は殆どいないとはいえルナには5万の民間人がいる。ルナを占拠するのには500位の兵は最低でも必要だ。
ダンジョンの転移機能は一度に六人しか送れない為、五回のピストン輸送で三十人を送り残りの兵はダンジョンを進む。
ただしボーランクが操作してダンジョンの魔物を最低限に設定する手筈になっている。
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帝国side
私はルナ侵攻軍隊長のノールスだ。
300の兵でルナを占領しろと命令を受けている。
ルナには5万の民がいる。
兵は残っていないとの報告は受けているが戦える者も少なからず居るだろう。
300はあまりに少ないとの具申をしたのだが受け入れてくれなかった
ただその代わりと言っては何だが漆黒の牙のメンバーを十人用意することができた。
ちょっと荒っぽくは成ってしまうがやるしか無いだろう。
ダンジョン前で待機していると中から連絡員が出て来る。
どうやら準備ができた様だ。
まずは副官と漆黒の牙のメンバーが5人、転移でルナ側に移動する。
ダンジョンに入る兵達は既に移動を開始している。
270人でゾロゾロ入っていけるほどダンジョンは広くは無いが冒険者パーティというわけでも無いので10人1組で進行する。
転移の方はインターバルに5分掛かる。
このインターバルが無ければ全員転移も考えたのだがな。
次は士官の者が6人転移する。
私は最後に牙のメンバー5人と一緒に転移する。
そして、私達の番になった。
私は転移用の魔法陣の上に立つ。
牙のメンバーも中に入ってくる。
今回は漆黒の牙のリーダーのグリードも来てくれているので安心できる。
魔法陣が光り私達は転移をした。
そこは少し広い部屋だった。
おかしい、転移先は小部屋の筈だが……
先に来てるはずの士官達も居ない。
するとグリードが一歩前に出る。
「何者だ!?」
そこには人が一人いた。
だんだん目が慣れてそこに居るのが少女だと分かる。
「おじさん達が最後だね?」
少女はニコッと笑って話しかける。
「他の者達はどうした?」
私は少女に話しかける。
「みんな雑魚だったから切り捨てちゃった。大丈夫、死んでるけど生き返るから。」
「何を訳のわからない事を……。」
「あれ、言ってて私も訳が分からないよ、死んでるから大丈夫じゃ無いよね。まぁおじさん達も直ぐにそうなるから。」
少女が考える様な仕草をした時グリードが切り掛かる。
流石に暗殺集団のリーダーだけあってかなりのスピードの良い剣だ。
しかしその剣は少女の手から生まれた光の剣に阻まれる。
せっかちなのは嫌われるぞ。」
少女は嗜める様に言うとその動きが消える。
様にノールスには感じられた。
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春花ちゃん大活躍。
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