第91話 過去編②
僕達は今、召喚された遺跡の近くにあるワルフェアという街に来て居た。
馬車に揺られて半日ほど掛かったけど。
馬車と言うには割と酔うみたいで、ゲーゲー言ってるクラスメイトもいた。
僕達のクラスは38人、男女19人ずつだ。
しかし点呼したら一人いなかった。
クラスでも1番小さい女の子だ。
こちらの魔法使いっぽい人に尋ねたら、その子の歳を聞かれた。
誕生日を知って居る子が居たので確認すると3月25日でまだ14歳だという。
どうやら召喚されたのは15歳だけという話だ。
運がいいのだろうか?
ワルフェアの街はあまり大きな街ではなく、詳しい話は王都に行ってからと聞かされた。
ワルフェアで一泊するとすぐにまた馬車に乗り王都まで向かう。
今度は5日ほど掛かるらしい。
かなりゲンナリした。
道すがら簡単な話は聞けた。
この国名前はトーレス王国というらしい。
北から攻めて来る魔王軍の脅威にさらされて居るそうだ。
どうやら僕達は魔王軍の脅威に対抗するための勇者らしい。
一部の者は更に盛り上がって居たけれど僕にしてみれば勝手なことをして迷惑だとしか思わなかった。
王都に着くと王宮の会議場の様な場所に通された。
どうやらここでスキルや能力を確認するらしい。
僕達は一人づつ石板の様なものに手を当てさせられた。
あれがチェック装置なのだろう。
他のクラスメイトもいろんなスキルを伝えられて居た。
僕のスキルは行動加速だ。
思考加速と同時に使うことによって相手の動きがスローモーションに見える。
集中するというアクティブスキルではあるが呪文等要らないし発動も瞬間なので使い勝手はいい。
後、移動中も感じて居たことだが体が軽い。
ワルフェアまでの移動では吐いていたクラスメイトも王都行きでは平気になっていた。
身体能力が上がって居る。
それは時間が経つ毎に実感させられた。
その後僕達は剣や魔法の訓練を受ける。
強力な力も使い熟せ無ければ意味が無い。
魔法などはスキルオーブと言うアーティファクトから覚える。
かなり高価な物らしいが国の方で用意してくれた。
魔法とか一瞬で覚えるので実感は湧かないが、使ってみるとやはりテンションは上がる。
クラスメイト達も新しい力に舞い上がっていた。
これからの僕達の未来を考えもしないで。
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とにー




