第90話 閑話 過去編①
ここから過去編になります。
胸糞話にも成りますので読み飛ばしてもメインストーリーに影響はないかと思います。
卒業間近の季節。
僕達は学校で授業を受けて居た。
他の私立高校に受験した子達は既に合否を告げられて居るが、公立高校はまだ試験がある。
とは言えこの時期に追い込みをして居る子もほぼ居ない。
何故ならうちの学校は中高一貫の私立校なのでほとんどがエスカレーター式で高校に上がるからだ。
「隼人、高校に上がっても卓球するの?」
昼休み食事後に机でぼーっとして居た僕に隣の席の真雪が話しかけて来る。
彼女とは保育園からの付き合いの幼馴染だ。
周りからはよく付き合ってると噂されるけど、存在が近すぎてまだそんな関係じゃない。
僕の名前は一条隼人だ。
彼女の名前は名塚真雪15歳の中学三年生だ。
「まだわかんない、誘われてはいるけどね、他にやりたいことが出来るかもしれないし。」
「でも佐藤先生は期待して居るみたいよ。あの人高等部にも顔出してるみたいだし。」
「まぁ誘って居るのはその佐藤先生だけどね。」
「去年の全中後一歩だったじゃない。一条が高等部行ったらインターハイ狙えるとか言ってたよ。」
「そんな簡単じゃないよ、今や高校の卓球でもオリンピックの金メダルレベルが出て来るんだよ。」
昨今の日本の卓球のレベルアップは目を見張るものがある。
そんなたわいもない話をして居たら予鈴が鳴った。
今から午後の授業である。
みんなが慌てて席に着く。
そして先生が来るのを待って居た時それは起きた。
足元に教室を覆う様に魔法陣が現れた。
その出来事は一瞬では有ったが、まるで永遠の時が経過して居る様にも思えた。
しかしそんな情景も唐突に終わる。
僕らはどこか知らない、教室ではない場所にいた。
ほとんどの生徒はその状況が分からずボケっとして居た。
「ここはどこだ!?」
クラスでも強気な奴が声を上げる。
周りを見まわすと何人かのまるでファンタジーアニメに出て来る様な鎧を着た男達と、その中央に豪華な服を着た人物、その隣にはこれまたファンタジーで良くあるローブを着た初老の男が居た。
「君たちは私達が召喚した。」
豪華な服を着た人物がよく通る声で僕達に話しかけた。
「召喚?」
「どう言うこと?」
「お家に帰してっ。」
「お母さーん!」
「異世界召喚来たー!」
最後のは置いておいて、皆口々に不安を告げる。
そう言う僕も理解が追い付いては居なかった。
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仕様変更はちょっと使いづらいです。
自分スマホで書いて居るので表示スペース狭くなってるんですよね。
少しでも面白いと思われましたらモチベーションにも成りますのでブクマや評価をよろしくお願いします。
とにー




