第78話 花栄の独り言
花栄side
「ススム様、お慕いしております。」
私は花栄
現在ススム様よりワルフェアの領主代理を任されています。
ススム様はゲームで我らの盟主でありました。
我らが愛する方であります。
その任を全うする事が我が使命です。
しかし、随分とお留守にされている事が少し寂しいのであります。
本日は少し増えすぎた9層、10層の魔物の間引きをします。
思うままに弓が弾けるのは気分転換になりますね。
星弓の調子は良いです。
大型の魔物をどんどん粉砕していきます。
打ちまくって居ましたらゲージが溜まってきましたので奥義を発動します。
『メテオレイン』
巨大な隕石が降り注ぐ様子はなかなか壮観ですね。
今度ススム様にも見て頂きましょう。
そんな事をして居たらドローンが一台寄ってきました。
何々、3層で揉め事ですか。
ミーリス様とクスーラゥ様が他の冒険者に絡まれていると……
それは一大事ですね。
お二人はススム様の奥方候補ですから……。
パールやケルベロスは何をしているのかしら?
今日はパールが同行するのでケルベロスは居ないの?
パールが急用で席を外したと……
ともかく行ってみましょう。
私はサブマスターとして登録されているのでほぼ全ての権限が使えます。
3層にダンジョン移動してその場に行くと彼女達は3層の入り口のセーフゾーンにいました。
「だから4層に連れてってやるから一緒に行こうぜ。」
ガラの悪い冒険者がミーリス様達に絡んでいます。
「だから要らないって、人を待ってるんだからさっさと行ってよ。」
クスーラゥ様が対応している様です。
ミーリス様は後ろでカーバンクルを愛でている。
「へへへ良いだろう。こんなかわい子ちゃん、ダンジョンで初めて見たぜ。」
流れてきた冒険者ですね、ススム様が入れた冒険者にはこんな奴は居ません。
埒があかないにので、そろそろ介入するとしましょう。
「そこまでです。良い加減にしなさい。」
私が呼びかけると、今度はこちらを見て言います。
「これまた凄い別嬪さんだ。こっちの子でも良いんだぜ。」
柄の悪い冒険者が肩を触ろうとして来ますが私の肩に触れる直前で手が止まります。
「ひえー、震えて手が動かせない……。」
「私にススム様の以外の男が触るなんて万死に値します。」
私のシールドがその冒険者の行為を敵対行動と判断した様です。
そして笑顔の中に凄まじい殺気を纏わせた私に、冒険者は恐怖し硬直します。
「ダンジョン内での殺生は禁止されておりますが、抜け道は幾らでも有ります。」
そう言って私は冒険者達を伴ってダンジョンジャンプする。
9層のワイバーンの群れの前にである。
「餌の時間には少し早かったですかね。」
私はそのままマスタールームに戻った。
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勿論従順な冒険者として生き返られますよ。
水龍ですが花栄なら勝てます。
少しでも面白いと思われましたらモチベーションにもなりますのでブクマや評価をよろしくお願いします。
とにー




