第57話 Dランク冒険者バロックの日常
Dランク冒険者バロックside
ワシはDランク冒険者のバロックだ。
『浪虎』と言う名の冒険者パーティを組んでいる
ワシらくらい熟練になるとパーティに名前が付くのだ。ワシは結構気に入ってるぞ。
齢は45になる
それなりの年齢だが現役でまだまだ元気だ。
冒険者は体力の衰えが一般人より少ないと言われている。
レベルが上がるからと言う説もあるが眉唾物だ。
ワシ達のパーティは4ヶ月ほど前にワルフェアに移住して来た。
ここのダンジョンは稼げると評判だし、何より救護体制が素晴らしいと聞く。
ワシ達冒険者は体を張って稼いでるのでいつどうかなるかは分からないが覚悟はある。
だからと言って死んで良いわけじゃねぇ。死にたくない気持ちはある。
ワシには妻も子供もいるしな
このワルフェアで大きな家を買うのが目標だ。
ワシらは今7層で狩をしている
8層の魔物も倒せない訳ではないが効率を考えると7層が良かった。
一度ボスにもチャレンジしたがアレはダメだ。硬すぎる。ワシのミスリルの剣が全く通らなかった。
アレを倒せるCランク冒険者の凄さを改めて思い知ったよ。
基本的に1ヶ月の半分ダンジョンに篭って半分は休みだ
具体的には7泊8日でダンジョンに入って7日休みって感じだ。
それで月の収入は2ミスリル金貨程になる。
前の街にいた頃は、50金貨稼げれば良い方だったから5倍程にはなったと言う事だ。
今週は休みの週だ、子供達は学校に行っている。
ワシは同じパーティのジロンと一緒に街の賭博場に来ていた。
娯楽が多いのもこの街の特徴だ。
ワシは最近ハマってる麻雀の台に座っていた。
真ん中のボタンを押すと牌が下からせり上がってくる。
ワシの手牌も配られる。
今回はワシが親だ。
まず最初に牌をツモる
ふむ、配牌で二向聴とはついてるな。ドラドラと打点もある。
ワシはほくそ笑みながら第一打として北を打った。しかし、そこに思いもかけない言葉が掛けられる。
「ロン、人和三万二千。」
「ぐはー、そんなバカな。飛んだー。」
ワシは麻雀台にうつ伏せた。
今日は付いてなかったが次こそはワシが勝ってやる
そう思って周りを見るとジロンもやっぱり負けていた。
奴はギャンブル弱いんだよな。
弱い奴ほどギャンブルにハマるからギャンブルって奴は恐ろしい。
ちなみにここは公営で金も普通に掛けられる。
魔法やスキルは禁止だ。
ダンジョンに飛んでるのと同じくドローンって奴が飛んでて監視してる。
まぁそんなもん使ったら面白くないがな。
日が暮れて来たので飲み屋に向かう。
綺麗なお姉ちゃんが居るお店が良いとジロンが言う。
お前はまだ独身だもんな。
まぁお前がそう言うなら仕方がないから付き合ってやる。解ってるな?仕方がないからだぞ。あくまで独身のお前に付き合ってだからな。
ワシらは繁華街に消えて行った
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Dランク冒険者でもトップの方に成るとかなりのセレブです
ちょっとした日常を書いてみました
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とにー




