第50話 遺跡都市ダンジョン30層
俺とイヴと春花は30階層に来て居た
ここまではエレベーターを利用した
うちのダンジョンも階層を増やしたらつけようと思った
「わー、エレベーターで地下に行くなんて変な感じー、ワクワクします」
春花が楽しそうにしている
地球でも地下にエレベーターで行く事はそうは体験できないからな
「30層って深いですね。どんな所でしょう?」
イヴも興味深そうにしている。
流石勇者、不安とか感じない様だ
このダンジョンの30層の敵はメタルキメラになる
メタルキメラは母体になる魔物の種類で強さが異なる
この辺の階層ではベースになる魔物は大型獣の物が多い
俺が空間把握スキルとデバイスによって魔物の探知をすると前方から魔物が現れる
グリズリーベアをベースに両肩に金属の翼の様な突起があり、腹部には怪しいギミックがあり、恐らくは何か仕掛けがあるキメラだ。
全身から金属部分が見えているのも異様である
こちらを見て唸った後お腹から槍の様な物を飛ばしてくる
それを春花は光の剣で叩き落とし、前方に向かってダッシュする
目にも止まらない速さで接近して切りつける春花だが、グリズリーキメラは脚からスラスターの様な物を出して高速横移動をする。
完全に避けられはしないが致命傷は避けている
グリズリーキメラは避けながら両手から熱線を出す
バランスを崩した春花に熱線が掠るが光の守りが防いでくれる
「やるねっ!」
春花が叫んで体勢を立て直し再度斬りかかろうとした時キメラの肩から上が消滅した
『ライトニングキャノン』
イヴのレベル6単体魔法だ
「強かったね、ススムお兄ちゃんのダンジョンのドラゴンより上かも。」
春花が言うが実際どうだろう
頭の中でグリズリーキメラとアースドラゴンを戦わせてみる
グリズリーキメラが先制で槍と熱線を飛ばすが装甲の硬いアースドラゴンでは致命傷にはならない
アースドラゴンのブレスは軽々と避けるだろう
グリズリーキメラは高機動で翻弄するだろうが接近したらアースドラゴンのスタンプによる範囲攻撃がある
割と互角の戦いだな
相性的に春花がアースドラゴンに対して有利なのである
待ってカウンターのアースドラゴンに防御を許さない光の剣
ちょっとズルく感じる
「春花はまだ戦闘経験が足りないな。次行こうか。」
俺はそう言ってダンジョンを進み出した
少し進むと次の敵が現れる
今度はジャイアントスネークのキメラだ
太さ30cm、長さ5m程のサイズだが1m置きに鉄の輪っかがついている
横の模様も金属的で何かありそうだ
接近してきたスネークキメラはこちらを威嚇する
そこに春花が切り掛かるが輪っかの部分で分裂した
「やはりな」
俺が呟く
見た目通りのギミックだったか
春花も予想して居たのだろう慌てずにそのうち一つを切り捨てる
しかしスネークキメラの残りの胴は構わず攻撃してくる
怪しいと思った横のラインの部分から回転する刃や鋭い棘斧の様な翼を出してこちらに向かってくる
尾の部分からは銃身の様なものが出てきて弾丸の様な物を飛ばしてくる
流石Cランク冒険者用と言うだけあって攻撃が容赦ない
結構変幻自在に飛び回るので捉えるのも苦労しそうだ
特にあのチェーンソー
あれはシールドをガリガリ削るなシールド対策にはもってこいだ
そんなヒントを逆に貰いながら俺達は胴体を一つづつ処理していく
3人だからそう危険にはならないが1人だったら結構苦戦しそうだ
Cランク冒険者は基本1人だからな
そんなことを考えながら先に進んだ
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ハウザーは現在52層を攻略中です
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とにー




