第40話 ルナの街
ミーリスとクスーラゥが落ち着いて来たので話をすることにした
1人づつ話を聞くとしよう
先にミーリスとからだ
俺はミーリスを呼んだ
「調子はどうだい、ミーリシア?」
俺がいきなりぶっ込むとミーリスは目を見開いて一度軽く息を吐いてから答えた
「……その名を……呼ばれたのは……随分久しぶりですね……」
そう言った後さらに息を吐いて言葉を繋ぐ
「本当に私の過去まで見えてしまうのですね。」
「あぁ、このオンラインショップのスキルの力だ」
「おんらいんしょっぷと言うのが何かは分からないのですけど……凄い力なのですね。」
「そうだな、俺はこの力でCランクに成ったしドラゴンも倒した、そして君達を助けた。」
ミーリスは息を飲んだ
「この力で、何がしたい?」
しかし、俺の問いにはミーリスはキョトンとして答える
「その力ってススムさんの力ですよね?私がどうこう出来るわけでは無いですよね?」
「ドーステン皇国の再興とか考えたりしないの?」
「んーー、しませんよ。私の国はもう消滅してますし王族も家臣の方もほとんど殺されちゃってるでしょう。」
割とあっけらかんにミーリスは答えた。
「それよりクスーラゥの方ですよね。ルアシーン公国にはルナが残ってますし」
「ルナか……」
マップや歴史を一通り確認している俺はすぐに解る
ルアシーン公国の南西に海に突き出た半島がある
その半島をルナ半島と言いそこにある街をルナの街という
ルナ半島の付け根には山脈がありそれが半島と大陸を分かっている。その山脈を越えないとルナの街には辿り着けないわけだがそれが難しい
何故ならその山脈はダンジョンに成っているからだ
ダンジョンは基本コアマスターだけしか形状を変えることはできない
つまり切り立った壁に一切足場を付けることなく大軍を移動させなくてはならないということだ
普通の山なら土魔法で崩したり、穴を開けて進むこともできるがそれもダメだ
海側に目を向けると海流が激しく渦潮が出来ており船を出すのも一苦労だ
しかもルナには守神として海龍がいる
どんな船でも沈められてしまう
所謂難攻不落と言うやつだ
ルナが15年間補給線を保っているのも海龍のおかげだ
海龍が守っているので海獣の多い外海を他大陸と貿易出来るのだ
現在ルナには王族は居ない
ルナに王族がいない時を狙ってヤーボン帝国が仕掛けたからだ。
本来王都からルナまでは安全な道が用意されていたのだが、どういう訳か帝国はその道に罠を掛けた
その為ルナに向かった王族は軒並み殺されてしまったのである
偶々嫌な予感がしたためまるっきり反対方向に逃がされたクスーラゥを除いて
『クスーラゥを決起させればルナの街が味方になるか……』
俺は思考する
『そう上手くいくかな……?』
俺はそう簡単には行かない予感がした。
「しかしミーリスはよく知ってたな?」
「私の素性が判った叔母さんが話してくれました。」
「なるほど」
「叔母さんはクスーラゥに国の再興をして欲しかった見たいですよ。」
「そうなのか?」
「でもクスーラゥ本人はあまり乗り気じゃ無いみたいですけど。」
「ふぅむ……まぁどちらにしてもまだ力が足りない。もっともっと力をつけなくては。」
次にクスーラゥと話したが、聞きたい情報はミーリスからほとんど聴けたので軽く流した
今はまだクスーラゥにあまり情報は入れない方がいいと判断した。
彼女たちにはこの屋敷に部屋を作ってあげた。
まぁ対外的に俺の女だと喧伝する意味もある
変な虫も寄って来ないだろう
彼女たちはダンジョンに挑みたいというのでカーバンクルを貸してあげた
安全だから良いだろう
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オンラインショップには国毎の歴史書が売ってたりします
っススムはそういうの読むのすきなんです
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とにー




