第276話 お約束
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岩男君はこの戦いの様子を固唾を飲んで見つめて居た。
おそらくここに居る面子の中で特撮に一番詳しいのは彼であろう。
故に、メタルマギアマンが両手をクロスさせた時に感じてしまった。
この攻撃は有効では無いと……。
特撮界にはお約束が有る。
開戦直後に撃った必殺技は通用しないと……。
実際はここで通用する法則かどうかは解ら無いのだが……。
何故か岩男君は予感してしまった。
そして結果はその通りになる。
メタルマギアマンが放った光線は、威力的には申し分なく地竜を仕留めることの出来る熱量を帯びて居た。
光線は地竜のシールドに当たるとそこを突き破る。
この手の光線はシールド破壊効果も帯びていると思われる。
そのまま光線は突き進み、地竜に直撃すると思われた……。
直撃してしまえば先ほどの岩男君の心配は杞憂に終わるだろう。
しかし……。
やはり、そうはならなかった。
地竜の六角形の鱗が動いた。
いくらこの鱗であっても一枚では役に立たないだろう。
しかし、全ての鱗が光線の当たる場所に集まっていく。
そして重なり合って簡易的な多重装甲を作り出した。
そして多重装甲は光線を防ぎ切る。
ただそれだけでは無かった。
なんとその光線を跳ね返したのだ。
跳ね返された光線はメタルマギアマンに向かって進む。
これを喰らって仕舞えばメタルマギアマンと言えどもタダでは済まないだろう。
しかし見事な反射神経でメタルマギアマンは側転してそれを交わす。
更には飛び上がって前蹴りを地竜に浴びせるのだった。
そして装甲を集めて居たためにそのキックは装甲のない部分に当たる。
「グギャーーーーーッ」
体重の乗ったキックが装甲の無い部分に当たったことで地竜は叫び声を上げた。
接近戦になったことでメタルマギアマンはローキックとパンチのコンビネーションを繰り出す。
接近戦の攻撃オプションがあまり無い地竜はここで切り札を選択する。
最高の攻撃力を誇るスピンアタックだ。
頭と手足を閉まって回転を掛ける地竜。
メタルマギアマンはその瞬間後ろに飛び退く。
地竜はスピンアタックの勢いを付けるために回転したまま少し後退する。
そして、そのままメタルマギアマンに向かって突撃した。
しかし、一度見せた切り札は通用しないのもお約束だ。
メタルマギアマンもいちいち同じ技を待ち構えては居ない。
メタルマギアマンは右手にエネルギーを集め始める。
そしてそのエネルギーを回転ノコギリの形にしたのだ。
突進してくる地竜に向かって放たれる光輪。
その光輪は地竜を真っ二つにしたのだった。
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とにー




