第268話 開戦
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ボーヤン帝国side
皇宮の会議室は大変な騒めきぶりだった。
連絡兵がひっきりなしに会議室に入ってくる。
「ルアシーン軍が進軍しました。」
「巨大アーティファクトは帝都より30キロ手前の上空で停止しました。ただ、あの高さに攻撃できる手段は有りません。」
「ルアシーン軍に対してはこちらもアーティファクト兵軍で対抗しろ。」
「帝都は結界を展開する。防御用結界を発動しろ。」
帝都にもそれなりの機械化兵団が有り、ルアシーン軍の機械化軍に対抗する。
戦力的にはルアシーン軍にそうそう劣るものでは無い。
基本的には帝都を攻められることはあまり想定はしていないが、殆どのアーティファクトは帝都で調整が行われる。
調整中だったり配置前の機体は帝都にかなりの数が存在した。
しかし、それでも時間が経つごとにルアシーン軍が優勢になっていく。
それは、アティが導入されることによってルアシーン軍の兵器の性能が格段に上がっているからである。
某アニメのア○ロの戦闘データーを導入した事によって連邦のモビ○スーツの性能が上がったように、AIの性能アップは兵器の性能に多大な影響を与えるのだ。
特にアティがコントロールする兵器は、ススムが操縦するのと互角かそれ以上とも言えるのだ。
ボーヤン帝国の兵達が動かすアーティファクト兵器とは機動も兵装の命中率もその連携も格段の違いが有った。
「アーティファクト部隊が押されています。このままでは帝都の城壁に被害が!」
会議室に緊急の報告が入る。
そこで軍司令が決断を下した。
「帝都の結界を発動しろ!」
帝都の結界は帝都を丸ごと囲む結界だ。
その為に莫大なエネルギーを必要とする。
帝都内部に蓄積された魔石は膨大な量ではあるが、それでも賄える時間はそう多くはない。
結界発動は奥の手とも言えるものだった。
しかし、結界を初度を発動しても守っているだけではあまり意味はない。
そこで司令官は更なる指示をする。
「対魔力兵器を指導しろ!」
これまた帝都の防御兵器としては切り札とも言えるものだった。
帝都の防御壁の一部が開きそこに、電極のような物が現れる。
その電極が煌めいた瞬間、近くに居たアパッチが炎上する。
それはシールドを無効化する為に荷電を何重にも加える帝国の秘密兵器だった。
おそらく高速で移動すればシールドに加えられる圧力はそう大きなものにはならないのであろうが攻撃状態のアパッチではそんな高機動は出来ない。
他にも欠点としては細かい標準はつけられないので味方がいては使えないなどがあるが現状の有効度はかなり高い兵器だった。
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とにー




