第252話 要塞に
ボスを倒した事によってボス部屋のドアと転移魔法陣の有る部屋のドアが開く。
ただここで問題になったのは転移魔法陣を使う場合だ。
転移魔法陣を使うとダンジョンの外に出てしまうのだ。
その場合敵に見つかってしまう可能性がある。
見つかって強行突破もやぶさかでは無いが、見つからずに要塞内部まで入れるのならそれに越したことはない。
ミーリアも此処に居たのは10歳迄で居住部はともかく要塞内に詳しいわけでは無いのだ。
「転移魔法陣を使うのはリスクが伴うね。」
「そうですね。でもダンジョン内を全員で進むのは少し時間が惜しいと思われます。そこで私が戦闘を全て避けて入り口まで駆け抜けて安全を確認してからミーリア様を呼ぶと言うのでいかがでしょう?」
「月影ちゃんは大丈夫なの?」
「私一人であればどうとでもなります。」
「分かった。それじゃぁ月影ちゃんよろしくね。」
私達は転移魔法陣の部屋で連絡を待つことになった。
月影は戦闘はあまり得意では無いが隠密には優れている。
探知にも優れているので罠にも掛からない。
ダンジョンマップは既に手に入れてあるので迷うこともない。
月影は二時間そこそこでダンジョン入り口まで達する事ができた。
そしてミーリアのデバイスに通知が入る。
シグナルグリーンのサインだ。
私たちは転移魔法陣で転移を実行した。
転移場所はダンジョンの入り口のすぐに横にある開けたスペースだ。
危惧された警戒はなく、周りに人気は無い。
そこで私達は三手に別れた。
要塞司令部を目指す私達と、要塞裏門を解放する部隊。そして対空兵器を無力化する部隊だ。
司令部を占拠できれば要塞自体をほぼ無力化できるが守りは硬いだろう。
要塞について私は正直ほぼ知らないのだが先輩が中の地図も用意してくれた。
なんで手に入ったかと聞いたら「公爵の頭の中を探ったら出てきた。」との事。
あんまり詳しくは聞かない方が良いんだろうなと感じました。
少しでも面白いと思われましたらモチベーションになりますのブックマークや評価をよろしくお願いします。
感想もぜひお願いします。
とにー




