第233話 麻雀
俺はカミーユを問い詰める。
「なんで22層で俺に隠れて狩りをしてたんだ?」
「えー、ススムっちしつこいー。」
どうやら誤魔化す気まんまんの様だ。
「ネタは上がってるんだよ。この借金の金額はなんだ?」
俺はカミーユに借用書の束を見せる。
街の収益は電子決算になっているが各施設から送られてくる書類はまだまだ紙が使われている。
「あっバレてた?ススムっちにバレないように完済しようと思ったのに……。」
「あのな、バレないわけはないだろう。」
「イヴイヴもそう言ってたー。お金貸してくれるって言ったけど、流石にそれはダメっしょ。」
最初のころは普通にお小遣いを上げてたのだけど、やはり自分で稼いだ方がいいだろうとダンジョンで魔物を倒す毎にバイト代を渡すことにした。
21層の魔物なら1匹毎に10金貨、22層の魔物なら50金貨だ。
故にイヴは200億円位持っている。
イヴはそんなに使わないし高いものを買う時は俺のスキルを使うからとお金は俺に預けたけれど、アイテムボックスカードからいつでも取り出せるようにしてある。
「20億なんて借金、なんでそうなった?」
俺がカミーユに確認すると悪びれずに答える。
「だって閣下が麻雀やりに行こって……なんか麻雀って今や声優の必須技術らしいよ。」
確かに昨今は麻雀アニメは多いし、プロリーグ最強が声優の女の子って話も聞くな……。
いやここに居る分には関係ないけどな。
「それで二人で麻雀しに行ったんだけど色々やばやばだった。閣下が東と南と西を鳴いたのー。私何それーやば〜って言いながら北を切ったらロンって言われたー。うけるー。」
それ絶対やっちゃいけない奴じゃないか……。
しかし、春花も容赦無いな……。
「そこで大負けしちゃって、気分転換と社会勉強にホストクラブに行こってなって二人で行ったのー。」
転落コース一直線じゃねぇか……。
「ススムっちより良い男は居なかったけど盛り上げて良い気分にさせてくれるのは上手かったー。」
うーん、若い子に遊びが多すぎるのも問題か……まぁ勇者だと分かっていてやってるとは思うがな。
後カミーユと春花にももう少し優しくしてやろうと思ったススムだった。
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とにー




