第231話 ルシフェラ
俺はルシフェラと一緒に22層に来ていた。
ここでルシフェラの力を見せてもらう。
沼地に行くとモルボルが居る。
全高15メートルはドラゴンより少し高い。
再生能力が高く全身から吹き出すブレスには様々な効果があり厄介な相手だ。
良く春花が遊んでいるがその再生能力にそこそこ手こずって居る。
ブレスの特殊効果は光の膜が防ぐのにである。
春花は巨大な魔物に対しての殲滅力に若干の難がある。
武器が剣という特性上仕方がないかもしれないが……。
その点スペーディアも主武装は剣だがストライカーユニットにバスターモードがある。
ハイメガ粒子砲とか撃てるので問題ないのだった。
ルシフェラのここでのユニークスキルは
暗黒
基本どの系統の魔法も使うのだが得意としているのは闇系魔法だ。
ルシフェラはモルボルに向かって魔法を唱える。
『ブラックホール』
全ての光を吸い込む魔法だ。
モルボルの頭上に50cmほどの黒い球体が現れる。
そしてその球体は周りの光をどんどん吸収して大きくなっていく。
その重力に引かれるようにモルボルの動きが止まる。
そしてズルズルと球体に向かってモルボルが引っ張られていく。
その時俺は思った。
これはルシフェラが威力を絞っているなと。
本来のブラックホールであればモルボルなど一瞬で飲み込んでしまうだろう。
それをしなかったのは多分俺を気遣ってだ。
彼女は俺をブラックホールの効果範囲に巻き込まないように気遣ったのだ。
「ここでは俺に対してのフレンドリーファイアーはないよ。気遣いは無用だ。」
俺はそう彼女に告げる。
そして、
「でも気にしてくれたのは嬉しかったよ。」
そう言って微笑んだ。
「別にススムの為にそうしたわけじゃないから。そう、ちょっと調子が出なかっただけだから。」
相変わらずツンなルシフェラだった。
少し短いです。
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とにー




