第226話 救出
ゾーザスとレオン達の戦闘が激化する中リーリスがクローディアに渡したアーティファクトに反応があった。
リーリスの声がアーティファクトからしたのだ。
「クローディアさん、今大丈夫かしら?」
クローディアは連絡を待っていたのだろう、即座に返答する。
「はい、大丈夫です。今は自室に居ますので。」
「どんな状況かしら?」
「外は随分騒がしいです。何か急に光ったり叫び声も聞こえてきます。」
「成程ね、それじゃぁ今からそっちに行くから。」
「この騒ぎの中みえられるのですか?」
「あぁ、言ってなかったわね。すぐ行くから驚かないでね。」
リーリスがそう言った瞬間、クローディアの目の前にリーリスが現れた。
「はーい、さっきぶりね。」
和かに挨拶するリーリスに目を回すクローディア
「私は自分の作ったアーティファクトのある場所に転移する事が出来るの。」
リーリスは簡単に説明する。そして、
「それじゃあ地下牢に案内して。こんな状況だと見張りはあまり居ないでしょ。」
部屋から出た二人は階段を降りて地下牢に向かう。
思った通り屋敷の中には荒くれ者や衛兵の姿は無い。
玄関の方に領主の姿がちらっと見えたがこちらに気がつく素振りも見せない。
それはリーリスが認識阻害の魔法を掛けてるせいだ。
リーリスの認識阻害魔法のレベルは3だ。
これは近くにいて気が付かれないと言う程のものでは無いが、意識を向けてなければ少し離れた位置では気が付かれない。
リーリス達は特に気が付かれることも無く、地下牢に辿り着いた。
牢屋の前には流石に見張りがいたが、それはリーリスが一瞬で処理をする。
アーティファクトで周囲の音を消してしまう為、物音も周りに聞こえない。
地下牢に着いたリーリスはアンロックの魔法で鍵を開ける。
地下牢には10人程の住民が居た。
その中にはクローディアの友人もいる。
と、その時だった。
地下牢の温度が急激に落ちる。
リーリスは結界を張るとレオンに連絡をする。
「地下牢に着いて囚われていた住民を助け出したけど、何かあったの?」
「ゾーザスがフロストドラゴンを召喚した。今は地下から出ない方がいいな。終わったら連絡する。」
「解ったわ。」
レオンに返事をしたリーリスはクローディア達に向かって話しかける。
「外がちょっと大変だから少しここで待つわ。」
いや暑すぎますね。
明日も頑張ります。
とにー




