第225話 フロストドラゴン
もう暑くて溶けそうです。
体調が悪すぎます。
ゾーザスが召喚したドラゴンは青白い肌をしてその大きな口からは白い息が漏れている。
その種は一目見てフロストドラゴンだと解る。
属性のあるドラゴンはある程度上位でありローザンス山脈のドラゴンで言うなら中堅どころ。
ザウシウスよりは明らかに強くバフも相まってススムが勝てる敵ではない。
純粋な強さなら水龍と互角くらいだろう。
勿論海で戦えば水龍の圧勝ではあるが……。
「行け、フロストドラゴンよ。」
ゾーザスが命じるとフロストドラゴンはブレスを吐いた。
フロストドラゴンの冷凍ブレスが吹き荒れると、風景が一面の白となる。
範囲内のほとんどの物が凍りつく。
それはレオン達のシールドも例外では無い。
凍りつき粉砕されるシールド。
それでもシールドだけを残してレオン達は効果範囲外に避けていた。
「あれは少しやばいな。」
レオンがつぶやくと同時にパトリックが新しいシールドを展開する。
そのシールドは多重なものをイージスにだ。
それと同時にイージスが仕掛ける。
ドラゴンのシールドを叩き割るような攻撃だ。
本来イージスの大剣はシールドにはあまり有効では無い。
シールドは斬撃に強いのだ。
しかし、パトリックの空間操作でイージスの大剣に打撃武器の効果を追加しているのだ。
更にはパトリックが張った多重シールドをイージスのスキルで強化したためフロストドラゴンのブレスでさえ完璧に抑え切ったのだ。
嵐のような攻撃を見せるイージスがフロストドラゴンのシールドを削っていく。
フロストドラゴンがブレスを放つが通用しない。
焦ったフロストドラゴンが空に飛ぼうとするがパトリックの作り出した壁がそれを許さない。
その全てを支配しているレオンの指示通りの動きをイージスやパトリックは見せて、次第にフロストドラゴンは追い込まれていった。
しかし……。
ここでゾーザスが動いた。
彼は当然覚醒勇者だ。
実は本人の強さも相当なものなのだ。
彼は隙を見てレオンの後ろに回り込む。
全ての指示がレオンから出ていることに気がついていたのだ。
だが、そこはレオンの方が一枚上だった。
空目に死角はないのだ。
後ろを取ったと思ったゾーザスを逆に斬り捨てる。
油断した後衛など歴戦のレオンの敵ではなかった。
同時にドラゴンも崩れ落ちた。
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とにー




