第220話 黒幕
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牢屋に現れた少女はクローディアと名乗り、領主の娘だと言った。
しかしレオンはあまり驚かない。
そしてクローディアに尋ねる。
「君が依頼を出したんだね。何か事情が有ったのかな?」
しかし、隣でリーリスが驚く。
「信じるの?」
レオンはリーリスを見て頷き、
「この鍵を開けられたことで彼女が領主の娘という事は多分本当だろう。そして依頼は領主名義で出されていた。僕達をギルドに行く前に捕まえたことで領主本人が出した訳ではないことが分かる。もし領主本人が依頼を出して僕達を嵌めるのなら報酬の受け渡しのタイミングでいいだろう。では、領主以外で領主名義で依頼を出すことが出来るとすれば身内である可能性が高い。」
と、説明した。
「凄いですね、流石はアダマンタイト級冒険者様。」
クローディアは感心した様に言う。
「実は、あなた方が倒したセイレーンですが領主である父が操っていたのです。」
クローディアの言葉にパトリックが驚く。
「そいつはなかなか刺激的な内容だな。じゃぁ人攫いの黒幕が領主って事か?」
「そうです。セイレーンを操っていたのは正確には父の雇ったサモナーの冒険者ですが……。」
「ふむ。」
イージスはそんな言葉に頷くだけだ。
「父は奴隷商売に手を染めてまして、セイレーンに攫われたことにして今まで何十人も奴隷商に住民を売っているのです。」
「成程、奴隷商売自体は犯罪ではないが魔物に攫われた事にしてと言うのは問題だ。国民は領主の物ではないからな。」
レオンの言葉にリーリスが疑問を呈する。
「王都に訴えたらどうなの?」
しかし、その言葉をクローディアが否定する。
「父は王都の大臣に賄賂を送っています。そうでなくても私が領土外に連絡するのは難しいでしょう。」
「それで僕達はどうしたら良いのかな?君は僕達にどんな依頼をするんだい?」
「父の罪を白日の元に晒して欲しいのです。でも……取り敢えずは私の親友が拐われてしまったのです。彼女は平民で、なので父は私との交友を認めて無くって……多分狙われたのでしょう。」
そう言ってクローディアは俯く。
「でも、攫われたのは先日でまだ今月は奴隷商が来ていないので、おそらく屋敷の地下で監禁されている筈です。」
「そこにはクローディアさんは入れないの?」
リーリスが質問役になっている。
「あそこは完全に父の管理下ですので、私がここに来れたのは衛兵に私の味方が居るからです。彼女にはギルドに依頼も出してもらいました。」
その言葉を聞いてパトリックが、「彼女ね…。」
と少しホッとした様に呟いた。
「と、言うことはその子を救い出せば証拠も出来ると言うことか?」
パトリックが言うがレオンは否定する。
「いや、王都の大臣と繋がってる以上そう簡単ではないな。少し、作戦を練ろう。俺に任せてくれ。」
レオンが言うと他の3人も頷く。
「クローディアさんは今日は一度戻ってくれ。」
そう言ってクローディアを一旦家に帰らすのだった。
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