第199話 レールガン
イヴside
「ミーリアさんも綺麗な人だよね。」
私は春花に話しかける。
「大丈夫じゃ無いですか?イヴお姉ちゃんの方がススムさんの好みだとは思いますよ。」
春花はニコニコしながら言ってくる。
「えーと……そうかなぁ。」
私は少し照れながら返事をする。
「くっ、これが本妻の余裕って奴ですか……。」
春花は歯軋りをしながらこちらを見ている。
「それより今日は特訓ですか?」
「うん、この間新技は作ったんだけど相変わらず使い勝手が悪いのね……で、ススムさんに相談したらやはり魔法オンリーは敵次第では苦戦することになると言われたの。」
「なるほどねぇ、でもイヴお姉ちゃんに物理攻撃は無理じゃ無いかな?」
春花は頭に?を浮かべて疑問を呈する。
「そこでススムさんが提案したのは実態のあるものを発射したら良いんじゃ無いかって……。」
「???」
春花はさらにいくつもはてなマークを飛ばす。
「私のスキルは電撃と相性がいいからその応用ができるんじゃ無いかって。」
そう言いながら私は小さなコインを見せる。
「このコインはススムさん特注で伝導率が0に限りなく近い金属で作られて居るんだって。」
「ふーん、電気で飛ばすなら伝導率は高い方が良いんじゃ無いの?」
「それがね、高出力の電磁波だと伝導率が高いと溶けちゃうんだって。」
「へー。」
「それでこのコインを電気の力で飛ばして攻撃知れば良いと、なんて言うんだっけこう言うの?」
春花が思いついた様に言った。
「レールガンだね。」
「そうそう。理屈は教えて貰ったけど、うまく行くかは要練習かな。」
「それで私は何をすれば良いの?」
「護衛と失敗した時の後処理かな。全く失敗なら魔物も襲ってこないけど、中途半端な失敗だとヘイトを稼いじゃうかもだし。」
「なるほどね、襲ってきた魔物を倒せば良いのね。」
「うん。春花、お願いね。」
「任せて!」
「それじゃぁあの100メートル位先にいるアースドラゴンを狙うね。」
私はライトニング魔法を手の中に作り出す。
実際のサウザンド・ライトニング・ブレイクも実は一瞬の集中で放っているわけでは無い。
ライトニングの意思を纏めて放っているのだ。
今回はそれの応用だ。
電撃の力を圧縮するのは実は慣れているのだ。
その圧縮した電撃を掌のコインの周りに纏わり付かせる。
そしてその圧縮した電撃を解き放った。
そして掌からコインは撃ち放たれた。
とんでもない明後日の方向に……。
そのままコインは大気を貫く様に大空高く飛んでいく。
そのコインは運悪くワイバーンの群れの中を貫いて行った。
その後2人でワイバーン退治が大変だった。
しかし理論的には成功である。
後はコントロールの練習となった。
まぁそれはそれで大変だったけど……。
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まぁレールガンなんてどこにでも出てきますしね。
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とにー




